事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

小野寺五典「気象庁は急に津波警報に切り替え 場当たり的では 検証を求める」トンガ火山噴火

トンガ火山噴火による潮位変化に関する話。

小野寺五典「気象庁は急に津波警報に切り替え 場当たり的では 検証を求める」

魚拓

小野寺五典衆議院議員が「気象庁は急に津波警報に切り替え。場当たり的では。検証を求めます」とツイート。トンガ火山噴火に伴う海の環境変化について。

気象庁専門家「地震による津波ではない潮位変化。原因はわからない」

トンガ火山噴火と津波注意報、潮位変化と高潮

当初、気象庁は日本への津波の心配は無しとしていました。

が、その後、16日午前0時過ぎに津波警報・注意報を発しました。

その判断について以下で述べられています。

気象庁 緊急記者会見 【令和4年1月16日2時00分】 - YouTube

  1. 火山噴火に伴いトンガ現地で津波発生の報があったことから19時3分に日本の太平洋沿岸に若干の海面変動があり得るとの津波予報を発した
  2. 通常の地震の津波の到達伝播予測時間よりも早い時間に潮位変化
    (同タイミングで広域で気圧変化(上昇)が観測されたとしているが気圧変化が原因かは明らかではないとしている)※気圧が下がると潮位が上がるのが一般的な観測事実
  3. 津波の伝播経路上にある観測点で津波が観測されなかったため、津波警報・注意報は発しなかった。火山噴火による津波とは考えられない。
  4. その後、1mを超える潮位変化が観測されたため、通常の地震による津波とは思われないが、防災上の観点から津波警報の仕組みを使った防災対応を呼びかけている
  5. 海外の火山噴火による津波注意報を発した例はこれまでに存在しない

令和4年1月15日13時頃のトンガ諸島付近のフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の大規模噴火に伴う潮位変化について

令和4年1月15日13時頃のトンガ諸島付近のフンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の大規模噴火に伴う潮位変化について(第2報)

気象庁 緊急記者会見 【令和4年1月16日14時15分】 - YouTube

16日の14時にはすべての津波注意報が解除されました。

これまでに観測されていない現象であったということでした。

そのため、「検証」は必要だろうが小野寺議員の「場当たり的」という指摘は無理があるのではないかという反応が多いです。

東日本大震災の津波で自宅も事務所も全壊した小野寺五典議員

小野寺議員の実家は当時気仙沼の港から30mくらいの場所にある旅館であり、東日本大震災時には津波で自宅も事務所も全壊をしています。

なお、小野寺議員は震災直後に現地で避難所等を回って状況確認等を行っていました。

当時の小野寺議員の公式HP

4月7日の記者会見では、電柱に遺体がぶら下がっていた風景があったことや、現地で生じた種々の問題について詳述しています。

現地では被災直後からガソリンを一般には販売しなくなったことで生活上の問題が生じていることや被災者の雇用問題、車庫証明、各種保険の取り扱い、倉庫の生鮮食品の処理問題、津波による被害の場合の保険無適用の問題、船と冷凍庫と輸送手段の確保による漁業の復興などを訴えかけています。

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