事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

Twitter解雇の日本人エンジニアイハライクヒロ氏「タイムラインを無作為に並べ替え非フォロー者のツイートを挿入する業務」英語原文では…

ニュアンスが変わっていたらしい

「タイムラインを無作為に並べ替えたりフォローしていない人のツイートを挿入する業務」

「マスク氏を支持していたが、救われなかった」感謝祭の前夜にツイッターを解雇された日本人エンジニア | Business Insider Japan魚拓

以下は、ツイッター社に勤務していた機械学習エンジニアであり、感謝祭の前夜に解雇された30歳の日本人、イハラ・イクヒロさんからの聞き語りを文書化したものだ。

~省略~

解雇される前、私はツイッター(Twitter)のホーム・タイムライン・モデリング部門のテックリードを務めていました。基本的には、タイムラインを無作為に並べ替えたり、フォローしていない人のツイートを挿入したりしてごちゃごちゃにするというのが私たちの業務でした

副次的プロジェクトとして、ツイートの文字数制限を280文字に増やすための部門にも加わっていました。

Twitterを解雇された日本人機械学習エンジニアのイハライクヒロ氏への「聞き書き」記事にて、「タイムラインを無作為に並べ替えたりフォローしていない人のツイートを挿入する業務」という表現がありました。

SNSではこの部分について批判が殺到しています。

本人はこの部分は「冗談や誤訳での伝言ゲーム」と評しています。

「情報を受信する側に全責任がある」というのは、言論の自由を推し進めた場合の帰結としての彼の持論で、本当は読み手はめんどくさがって誰かに情報を与えらえることを好むが、そういう準備はできているのか?ということを語っています。

※追記※

問題視されている部分について、現在は記事が修正されて

私のチームはツイートやレコメンドの重要度を決める機械学習モデルの実装から運用までを担当する部署でした。

このような記述に変わっています。

※※追記終わり※※

Twitter解雇の日本人エンジニア、イハライクヒロ氏(@nobokov7)

イハライクヒロ氏(@nobokov7)としては、上掲の日本語記事で言及のある部分は、以下のような考えを持っていたようです。

個々のユーザーの軽微な快適性と、Twitter社としての収益に繋がる表示方法とは、別問題だったのではないか、彼は従前のTwitterの仕様からすれば、後者の観点から妥当な仕組みを目指していただけなのではないだろうか、という気がします。

英語原文では… responsible for messing up  your timeline 

ちなみに、前掲の日本語の記事の原文は英語の以下の記事です。

で、騒がれてる部分を見ると…

I'm Pro-Elon Musk but Still Got Fired From Twitter魚拓

We are basically responsible for messing up your timeline by randomly reordering things and inserting tweets from someone you don't follow.

この部分が"in charge of"ではなく"responsible for"となっているのは、実際に語られた内容とズレがあるのでしょうか?

後者の場合、「使命感を持ってやってる」雰囲気になり、彼の他のツイートで語られる「人は、自分が本当に必要としていることを自身で認識しているとは限らない」みたいな話と整合性があります。

別のツイートで本人が言っていた「こんなけったいな商売やってるんですわーっていうトーン」は"messing up"あたりから読み取るべきなのかもしれません。

本人の発言⇒聞き書き⇒日本語への訳語、という段階を経て、細かい表現上の差異が生じてしまったのかもしれない、というのが日本語記事・英語記事・本人のツイートを読んだ感想です。

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