事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

国連広報センターが福島原発処理水を「汚染水排出」投稿削除も英語投稿と元記事はそのまま

プロパガンダ機関

国連広報センター、処理水に関する風評加害投稿削除

国連広報センターの処理水風評加害投稿削除

https://archive.is/qD6e0

国連広報センターが福島原発の処理水を「汚染水」とする投稿を2021年4月にしていましたが、コミュニティーノートの機能が実装されたことで注目、炎上した挙句、削除されました。

破壊された福島原発からの汚染水排出における日本の決定に対し、国連専門家は、放射性排水による健康および環境への存在的脅威について言及、深い遺憾の意を表明しました。

「存在的脅威」は「潜在的脅威」のタイプミスと思われます。元記事・元投稿は"potential threats"なので。

この投稿を削除したことについて、X上でもHP上でも何らの説明がありません。

訂正した際にはこのようなツイートをしているにもかかわらず。

元投稿の英語版は削除せず:元記事はそのまま放置状態

しかし、国連広報センターが引用していた元投稿の英語版は削除せず。

元投稿にもコミュニティーノートが付けられています。

国連広報センターの処理水風評加害ツイート

https://archive.is/odRYG

「専門家」「太平洋地域の何百万もの命と暮らしに影響を与える」

Japan: UN experts say deeply disappointed by decision to discharge Fukushima water
15 April 2021

英語投稿にはこの記事のURLが添付されています。

この記事では「海洋放出は太平洋地域の何百万もの命と暮らしに影響を与える可能性がある」などとする内容がありました。

この記事は国連の「人権専門家」3名によるもので、 有毒物質と人権に関する特別報告者のMarcos A. Orellana、 食料への権利に関する特別報告者のMr. Michael Fakhri、人権と環境に関する特別報告者のMr. David Boydらによって行われています。

この記事が出たタイミングというのは、令和3年4月13日に当時の菅義偉内閣の閣僚会議においてALPS処理水の海洋放出を開始する方針が示された直後のことです。

当時、既にIAEAが2014年から10回にわたり、福島第一原発に専門家を派遣。近傍の海水や水産物の試料採取・分析を行っており、日本の海洋放出についても「国際慣行に適う」としていました。

国連のこうした国・地域への科学的根拠に反する偏見を助長する投稿は、ヘイトや差別と何が異なるんでしょうか?

国連広報センター所長の根本かおる「ポストの背景に正義感」

国連事務総長が潘基文だった時代に任命された国連広報センター所長の根本かおる氏も、今回の削除について触れるところはありません。

少し前には「ポストの背景に、悪意よりもむしろ自身の正義感」などと投稿していたことから、ALPS処理水の海洋放出について国連の名を関するアカウントが「放射性排水」「命や環境への影響」と書いていたことについて問う引用等が殺到しています。

また、過去には元情報の内容を恣意的に歪めて情報拡散をしていたのではないか?という疑念が生じる動きをしていたことも明らかになりました。

今回の日本語投稿の削除が根本氏によるものであるかは定かではありませんが、そうであるならば、英語の元投稿についても働きかけていただきたいものです。

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