事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「ロシアのウクライナ侵攻はありえない 得するのは米国だ」と言っていた者たち:杉浦敏広など

f:id:Nathannate:20220224211534p:plain

なぜこういう記事が出るのか

杉浦敏広「ウクライナ侵攻はありえない 得するのは米国だ」

ロシアのウクライナ侵攻はあり得ない、これだけの理由 ウクライナの悲劇と茶番劇 2022.1.26(水) 杉浦 敏広

ウクライナ侵攻で得するのは、ロシアではなく米国だ 日本の大手メディアはなぜ誤報 垂れ流し続けるのか 2022.2.9(水) 杉浦 敏広

杉浦敏広 1973年4月 伊藤忠商事入社。 輸出鉄鋼部輸出鋼管課配属。ソ連邦向け大径鋼管輸出業務担当。 海外ロシア語研修受講後、モスクワ・サハリン・バクー駐在。 ソデコ(サハリン石油ガス開発)出向、サハリン事務所計7年間勤務。伊藤忠商事/アゼルバイジャン共和国バクー事務所6年8カ月勤務。

遠藤誉「ウクライナ侵攻はしないと、ほぼ断定してもいい」

なぜアメリカは「ロシアがウクライナを侵攻してくれないと困る」のか(遠藤誉) - 個人 - Yahoo!ニュース

こちらも「ロシアのウクライナ侵攻」言説について執拗に否定論を書いていました。

今振り返ると物凄いことを書いてますね…

「東西分裂・ロシア系住民が多い・ロシア国籍を取得する人が多い」などの言説

ロシアのプロパガンダを発信してしまう日本の「専門家」たち ウクライナは「東西分裂国家」か?日本で広まる偽情報に注意せよ 2022.2.5(土)平野 高志

「専門家」が広めるロシアの偽情報
 上記のような偽情報は2014年以降、さまざまな専門家の間で頻繁に見られる。特に昨年(2021年)秋以降、「ウクライナがあたかも2つに分断している」かのように示す、専門家による日本語記事は急速に増えている。

 例えば、最近では「朝日新聞GLOBE+」の関根和弘記者の1月22日付記事(「ウクライナ国境にロシア軍10万人、プーチン氏は本気だ クリミア併合の取材記者が解説」)では、ウクライナを「親欧州」「親露」の2色で塗り分けた、読者を大きくミスリードする地図が使用された。

 しかし、各世論調査を見れば、実際のウクライナ国民の政治的志向ははるかに複雑であり、地図のようにはっきり2つに分けられるようなものでは決してない。地図や世論調査を用いて分析すればその真偽検証はさほど難しくないし、ウクライナ各地で現地調査を行えば「現実はそんなに単純ではない」ことにはすぐ気づけるであろう。

平野高志 氏がメディアに登場する「ロシア専門家」に対してその論の誤りを指摘する論稿。そこで見られるロシア側の主張を肯定するロジックはいろんなところで見られた。

  • 「東部はロシア語を話す者が多くロシア正教を信仰していることから、むしろロシアの方に親和性がある」
    ⇒ウクライナ正教との混同など。割合としてもロシア正教徒が多いとは言えない。
  • 「ロシア語禁止などの弾圧を受けている」
    ⇒事実無根。バイリンガルの者が使い分けているケースがある。
  • 「東部はロシア系住民が多い」
    ⇒第2次世界大戦前にスターリンが「ホロドモール」というジェノサイドを実行して計画的に餓死させたりウクライナの国境から逃げようとする人は射殺されたりし、1,000万人が殺害されている。そこにその代わりにロシア人の住民が送り込まれたためにそうなっている。
  • 「東部はロシア国籍を取得する人が多い」
    ⇒「パスポーティゼーション」という、国籍付与をロシア政府がばら撒いているため。紛争地域の解決を困難にする手法として国際的に非難されている。

「ウクライナは東西で分裂しており、ロシアにも一定の理がある」というのはロシア政権が2014年のウクライナ侵攻の際に好んで用い続けた、典型的な偽情報であることが指摘されています。

なお、同様の認識として一般ウクライナ人の主張が参考になる(魚拓

また、「ウクライナのゼレンスキー大統領、政権に問題がある」という主張も見られました。杉浦敏広に限らず佐藤優や鈴木宗男など親露派と言われている者らの常套句でした。これ主張は今年1月28日に放送されたBSフジのプライムニュースで開陳されました。

ウクライナ危機で露見、「ロシアは悪くない!」論者が無視する21世紀の国際規範 – SAKISIRU(サキシル)

その他の親露的言説と親和性のある界隈

長野智子(キャスター・ジャーナリスト)のプロフィール|朝日新聞デジタル「コメントプラス」

日本の自称保守派にロシア側の認識工作が仕掛けられているということは従前から言われていましたね。今は反ワクチン論者が多いです。

以上:はてなブックマーク・ブログ・note等でご紹介頂けると嬉しいです。