ワクチン接種で絶大な効果が出るとした論文なのに、マスゴミが「ワクチン効果出にくい」と印象操作していました。
- 千葉大学病院論文:ワクチン接種で99.9%が抗体陽性
- 飲酒頻度高や高齢等の因子は抗体価が上がりにくい
- 抗体価の上昇は確定的、抗体価の多寡は相対的な話
- テレ朝の印象操作「飲酒はワクチン効果出にくい」タイトル
- 「飲酒習慣だと接種しても意味ないならやらない」と思う人も:やはりメディアは公衆衛生の敵か
千葉大学病院論文:ワクチン接種で99.9%が抗体陽性
2021年6月3日 千葉大学医学部附属病院 新型コロナワクチン接種者1,774名のほぼ全員で抗体価上昇
新型コロナワクチン(ファイザー社製)を接種した当院職員の抗体価を調べたところ、1,774名のうち1,773名、ほぼ全員に抗体価の上昇がみられ、ワクチンが有効であることを確認しました。
【研究成果のポイント】
・ ワクチン接種前の段階で、抗体が陽性だったのは、21名(1.1%)。
・2回目接種後、抗体が陽性となったのは1,774名中1,773名(99.9%)。
・抗体価は、接種前の中央値が<0.4 U/mL(多くが全く抗体がない状態)に対し、接種後の中央値は2,060 U/mLと大幅に上昇。
千葉大学病院論文で、ファイザー社の新型コロナワクチン接種で99.9%が抗体陽性となった結果を報告しています。
この論文はプレプリントサーバーのmedRxivに投稿されました。
飲酒頻度高や高齢等の因子は抗体価が上がりにくい
本論文は、「飲酒頻度が高い者や高齢等の因子を有する場合には抗体価が相対的に上がりにくい」ということも報告しています。
もっとも、これは「ワクチンの感染発症重症化死亡予防の効果が出ない」ことを意味しません。論文でもそのようなことは書かれていません。次の図が重要です。
抗体価の上昇は確定的、抗体価の多寡は相対的な話
論文の上掲図では、接種によって抗体価が飛躍的に増加していることがわかります。
要するに、飲酒等の因子はワクチン接種した人の中で効果がどれだけ大きいかの話に関係しているとみられているに過ぎず、飲酒が多い人でも飛躍的に抗体価が上昇していることは変わりないわけです。
新型コロナワクチン接種者1,774名のほぼ全員で抗体価上昇|国立大学法人千葉大学のプレスリリース PRTIMES(魚拓)
今後、全国で対象年齢を広げてワクチン接種を加速化していく上で、接種に対する理解を高め、接種を後押しするデータとしてご活用いただくことを期待します
このように、PRTIMESでは、「接種を推進するデータとして利用できる」という評価になっています。
案の定、むしろマイナスの印象を与えるマスメディアがいました。
テレ朝の印象操作「飲酒はワクチン効果出にくい」タイトル
酒よく飲む人は「ワクチン効果出にくい」調査結果 https://t.co/hnVszeMjSH
— テレ朝news (@tv_asahi_news) 2021年6月3日
これはテレ朝の印象操作と言ってよいでしょう。
「飲酒はワクチン効果出にくい」というタイトルにしています。
中島教授の説明中にこの文言が使われていたかは定かではありませんが、論文の内容と「ワクチン効果出にくい」という文言とでは、読者が想起する内容に乖離があります。
テレ朝News 酒よく飲む人は「ワクチン効果出にくい」調査結果[2021/06/03 18:17]
ワクチンに関して3日に発表された新たな調査結果です。酒をよく飲む人にはワクチンの効果が出にくいことが分かりました。千葉大学病院はワクチンで抗体が増えにくい人と増えやすい人それぞれの特徴を発表しました。
千葉大学病院によりますと、ファイザー社の新型コロナワクチンを接種した病院職員約1800人の99.9%からウイルスの感染を防ぐ中和抗体が十分な量、確認されました。
ただ、その量には人によってばらつきがあり、高齢者や酒を飲む頻度が高い人は中和抗体が増えにくい一方、女性や花粉症などの抗アレルギー薬を服用している人は、中和抗体が増えやすい傾向があることが分かったということです。
千葉大学病院・中島裕史教授:「若返ることもできないし(ワクチンの効果を高めるため)変えられるところは飲酒ぐらいかなと正直思います」
研究した中島教授は「条件で差はあっても、ワクチンには強い効果があるので、少しでも早く、多くの人がワクチンを接種してほしい」と話しています。
最後の一文やテロップでは「条件で差はあっても、ワクチンには強い効果があるので、少しでも早く、多くの人がワクチンを接種してほしい」という言葉を紹介しているため、テレ朝はこのような読者の印象との乖離を計算しているように見えます。
「飲酒習慣だと接種しても意味ないならやらない」と思う人も:やはりメディアは公衆衛生の敵か
もう受けない https://t.co/sQLFIEwrxm
— 芦田真吾 (@kikuichi6846) 2021年6月3日
テレ朝のタイトルを見て、「飲酒習慣だと接種しても意味ないならやらない」と思う人も出てしまいました。
実際、ラジオやテレビの流し聞きでも同様の印象を持つ人は多いと思われます。
- 抗体価の上昇数値が、接種者の中で相対的に低い
- 新型コロナの感染・発症・重症化・死亡の予防効果があまり発揮されない
「効果が低い」ではなく「効果出にくい」では、後者の印象を持つ人が出て来ても不思議ではない文言でしょう。
「事実として間違いではない(或いは間違いとは言い切れない)が読者に与える印象が異なる文言を使用して印象操作する」というのは「朝日」が最も得意とする手段です。
ま、これを機に飲酒を控える・絶つという人は、それでワクチンの効果を【より】高めることになる可能性があり、それで平時も健康になるならそれで良いと思うのですが。
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