公衆衛生の敵
- 朝日新聞SF支局長尾形聡彦「職域接種は日本のモラルの劣化」
- 高齢者接種優先は日本も変わらず、同時並行で職域接種するだけ
- アメリカの新型コロナワクチンの年代別接種と優先順
- 尾形聡彦のツイートは「朝日新聞的なモノ」による情報パンデミック
朝日新聞SF支局長尾形聡彦「職域接種は日本のモラルの劣化」
高齢者の接種率が17%未満で、職域接種が打ち出されたことに憤りを感じます。米国では感染時の死亡率が高い高齢者の接種優先が明確で、その認識が社会で共有されていました。私の70歳超の親族は接種券すら未着。日本からは「強い者が、自分さえ良ければいい」という風潮を感じ、モラルの劣化を感じます pic.twitter.com/MJvKxfmnWI
— Toshi Ogata (尾形 聡彦) (@ToshihikoOgata) 2021年6月3日
朝日新聞サンフランシスコ支局長の尾形聡彦が高齢者接種率が17%未満の中での職域接種について「日本からは「強い者が、自分さえ良ければいいという風潮」を感じ、モラルの劣化を感じます」とツイート。
さらに「米国では感染時の死亡率が高い高齢者の接種優先が明確で、その認識が社会で共有されていました」とも呟いていました。
よほど日本人が嫌いらしいですね。いくつかの間違った認識をベースにしています。
高齢者接種優先は日本も変わらず、同時並行で職域接種するだけ
「高齢者接種優先」なのは日本も変わらず、同時並行で職域接種(1000人以上の事業所)するだけです。
1000人以上なのは産業医が居るからという理由が主であり、合理的です。
職域接種なので必然的に65歳未満の者の接種が多くなるでしょうが、これによって現在行われている医療関係者と高齢者の接種が遅れる・犠牲になる、ということはなく、接種のスピードが上がるだけです。
また、予めこの事業所に所属する者が接種を受けていれば、今後行われる65歳未満の者の集団接種や個別接種の予約が分散し、日程が取りやすくなるという効果もあります。
したがって、職域接種に反対する理由など微塵も無いので「尾形聡彦は日本人が嫌い」以外に考えられません。
さらに、アメリカに関する認識も間違っています。
アメリカの新型コロナワクチンの年代別接種と優先順
Covid-19 Vaccinations: County and State Tracker - The New York Times
上掲画像は6月5日時点の米国サンフランシスコ市の年代別接種比率です。
高齢者の接種が完了する前にそれ以外の年代の接種が行われており、現在ではほぼ同じような比率だということが分かります。
アメリカも高齢社会ですが、それでもそれ以下の年代の人数の方が多いので、比率ではなく「数」で見れば、高齢者以外への接種数の方が多いということになります。
高齢者以外の年代への接種がこのトラッキングサイトに掲載されたのは3月28日分からなので、当時から同時並行的に接種が進んでいたことになります。
また、優先順位はCDCが医療従事者・長期療養施設の入所者を最優先にし、そういった属性の無い75歳以上の高齢者と消防隊員・警察官・教職員・介護職員・郵便局員・公共交通機関の従事者・農家・食料雑貨店(スーパー等)の従事者が次の優先度に指定され、65 ~ 74 歳・16~ 64 歳のハイリスク者 及びこれまでに含まれていなかったエッセンシャル ワーカーへの接種と優先度が設定されていましたが、細かい接種の運用は州によっては若干の違いがありました。
新型コロナ: 米ワクチン接種優先順、州で違い 医療・介護で2400万人: 日本経済新聞
ワクチン接種の優先順位づけは、打撃を受けた経済の回復とも絡む。各州知事のもとには業界団体から「自分たちにワクチンを回してほしい」との要望が相次いでいる。西部コロラド州はかき入れ時を迎えたスキー場、南部アーカンソー州は食肉工場と各産業で働く従業員を「不可欠な労働者」として優先的に接種する計画だ。
サンフランシスコ支局長の尾形聡彦は、いったい何を見てきたのでしょうか?
尾形聡彦のツイートは「朝日新聞的なモノ」による情報パンデミック
日本は「朝日新聞的なモノ」による情報パンデミック状態だったと言えます。
尾形聡彦のツイートは、その一環でしょう。実に朝日らしいです。
新型コロナワクチンに限らず、HPVワクチンも朝日新聞の記事を発端に報道ステーションが煽動的に報じたことで「副反応」に関する誤った認識が広まった結果、接種の積極的勧奨がストップされ、子宮頸がんによる死亡者が増えてしまいました。
報道によって人が死んだわけです。
朝日新聞的なものは滅ぼさないといけません。
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