事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

撮り鉄山添拓議員の書類送検、共産党狙い撃ちではなかった「勝手踏切」も疑問視

山添拓議員の書類送検、勝手踏切ではなかった?

山添拓議員(日本共産党)が書類送検された件で、実在しない事実を想像して擁護したり送検自体を揶揄してた人が居ましたが、新報道がありました。

「撮り鉄」山添拓議員の書類送検

「撮り鉄」山添拓議員が書類送検されたことを反省するツイート。

確かに良くないことですが、殊更に騒ぎ立てるようなことかというと疑問です。

比べてはいけませんが、以下をみてしまうと…

本人が潔く低頭しているのに、なぜか無理筋擁護をする人らが出現します。

「勝手踏切が悪い、行政の不作為だ」と謎の擁護をする人たち

確かに、立憲民主党の津村議員は、過去に勝手踏切に関する国会質疑を何度も行っており、この問題について語りたいんだろうというのは伝わってきます。
※「国民民主党」と書いていたため訂正しました。

それにとどめておけばいいのに…

「山添議員だけでなく、#勝手踏切 と共に生活する日本全国の多くの日本国民を擁護しています。」とまで行ってしまう始末。

これでは「勝手踏切が悪い、行政の不作為だ」という謎の擁護になっています。

公安による共産党狙い撃ちを既成事実とする人たち

はい、次項の記事を見てみましょう。

共産党狙い撃ちではなかった…「勝手踏切」も疑問視

撮り鉄議員の釈明に地元「心外」…「日常的に線路内に侵入していたように捉えられる」 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン魚拓

鉄道ファンの中でも特に写真撮影が好きな「撮り鉄」であると、ホームページで自己紹介している山添氏は、秩父鉄道がこの日に臨時運転した電気機関車の撮影のために訪れていたとみられる。県警が秩父鉄道の要請で危険行為について警戒していたところ、敷地内に立ち入る山添氏ら複数人の男性を見つけ、任意で事情を聞いていた。

秩父鉄道がこの日に電気機関車の臨時運転をするイベントを企画・予告していました。

11/3(火・祝)「ちちてつ秋まつり~SL転車台公園オープン記念イベント~」≪終了≫ | 秩父鉄道魚拓

当該ページには1000人以上の観客が来ることを予定しているとあり、そのために警察があらかじめ警戒していた、という事情があります。

したがって、「共産党を狙い撃ち」などという話ではまったく無い。

また、「県警が」とあるように埼玉県警が出動していたのであって、公安=公安調査庁の者が現場で取り締まりをしたという話でもありません。

そして「勝手踏切」についても

だが、同社は今回の現場については「勝手踏切とは認識していない」とする。

 地域住民の一部は「線路の奥にある畑に行く際、渡ったことがある」としたが、多くが「勝手踏切として使っていない」と強調する。山添氏の「地域住民によって道がつけられ」との説明に、70歳代女性は「地元の人が線路内に年中入っているように聞こえる。そう思われたくない」と不満げな様子。40歳代の男性は「そもそも自分が違法行為をしたのに、地元の人もやっているではないかという言い訳は、いかがなものか」とあきれたように話した。

山添議員の認識として「地域住民によって道がつけられ」と考えたのは仕方ないとは思いますが、同時にその発言を受けた地域住民の中で言い訳と捉える方が出るのも仕方がないと思います。

「政治活動で多忙」に関する言説について

 県警が山添氏を書類送検したのは、今月16日。他の男性らについては、それ以前に書類送検していた。山添氏の書類送検がこの時期になったのは、山添氏が政治活動で多忙であることなどを理由に県警による対面での聴取にあまり応じず、弁護士を通じた文書によるやり取りが多くなり、事実関係の確認などに時間がかかったためとみられる。

「政治活動で多忙であることなどを理由に県警による対面での聴取にあまり応じず」について「閉会中だったろう」とする言説があります。

問題行為は「昨年11月3日午前」であり、書類送検されたのは今年の9月16日。

その間のいずれの時期に山添議員が特定されて任意聴取の依頼があったのかは記事では不明でした。

事件の後の国会会期は…

  • 第203回(臨時会) 令和2年10月26日~令和2年12月5日
  • 第204回(常会)令和3年1月18日~令和3年6月16日    

ということなので、「政治活動で多忙」というのは本当だったんだろうと思います。

ただ、それを理由に(おそらく閉会まで)聴取にまったく応じなかったのであれば、ちょっと理解しがたいと思います。

なお、国会議員の不逮捕特権があるということをお忘れなく。

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