攻撃されないと思って、攻撃されても痛くないと思ってやりたい放題。
鷲野花夏さん殺害事件に関し小森章平・和美らの死体遺棄容疑
8月31日梨県早川町の県道沿いの小屋で東京都墨田区の鷲野花夏さんの遺体が発見された事件。群馬県渋川市の小森章平(27)容疑者、妻の和美(28)容疑者が死体遺棄容疑で逮捕されましたが、この件の報じ方に非常に問題のあるものがありました。
アエラが夫婦女子高生殺害を「アニメ・バ美肉」と結び付け
「バ美肉」、アニメ好きの20代新婚夫婦が女子高生を「殺害」した仰天の動機 2021.9.1 17:28dot. 1 2 3
AERAdot.による夫婦の女子高生(鷲野花夏さん)殺害事件に関する記事。
まず、タイトルから「アニメ好きの…」という文言があります。
2~3頁にまたがっている記述に以下がありました。
そんな「凶暴性」が事件に影響したのだろうか。また友人は章平容疑者と和美容疑者の出会いについてこうも話す。
「結婚した和美容疑者とはお互いにアニメ好きでそれが高じて知り合い、結婚した。和美容疑者の家に転がり込んで、生活していると聞きました」
章平容疑者と和美容疑者の共通の趣味はアニメ。
略称で「バ美肉」と呼ばれるバーチャル美少女受肉ものが好きだという。バーチャル空間で美少女を3Dモデル、2Dアバターなどで作成。自分好みの声やコスチュームなどをアレンジして活動、美少女になりきり、かわいさを徹底追及するものだという。
「バ美肉」の映像をネット検索すると、ファンタジーのようなものが多い。
「章平容疑者は鷲野さんに会ったことがない、と何度も言ったそうだ。しかし、和美容疑者が『そんなことはない、確かめる』と言い出し、最後は殺害してしまった。2人が好きだったアニメとはまったくの正反対の残忍さだった」(捜査関係者)
記事の最後に捜査関係者の言として「2人が好きだったアニメとはまったくの正反対の残忍さだった」と書かれており、体裁としては「アニメやバ美肉と犯罪との因果関係は無いということを記述している」という形になっています。
しかし、であるならば、なぜいちいちアニメ・バ美肉に関する記述を載せたのか?理解に苦しみます。
NPO法人バーチャルライツが緊急声明「差別煽動・自己表現としての性の多様性を侵害」
【緊急声明を掲載いたします】
— NPO法人バーチャルライツ (@NPO_VR) 2021年9月1日
加えて、今後の対応を検討するために「バ美肉」と犯罪を結びつける報道に関する意見公募を行います。皆様のご意見をお待ちしております。
▼意見公募URL▼https://t.co/2jv3RBUoIQ pic.twitter.com/xwWUU70bnj
アエラの記事を受けてNPO法人バーチャルライツが緊急声明を出し、個人の趣味趣向に対する差別を煽動するだけでなく、自己表現の形としての性の多様性を侵害するもの」と断じています。
マスメディアでは「マンガ・アニメ」と犯人を無理やり結び付けて報道するという手法が度々行われてきていますが、その反省も無いままに新たに「バ美肉」が攻撃対象に加えられたことには怒りを覚えます。
dot.検索を見ると「多様性」というワードで夥しい記事がヒットしますが、そういうAERAがバーチャル空間での表現形式については揶揄する記事を書くというのはいったいどういう事なんでしょうか?
記事の該当部分について、たとえば「韓国ドラマ」や「KPOP」と書いたものを見たことがありませんが、仮にそう書いたなら間違いなく「差別煽動」と書かれるでしょう。
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