1月21日夕方、防衛省が韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射の音を公開。
これは一般人でも理解できるものになってますね。
防衛省・自衛隊:韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について
- 防衛省による韓国軍レーダー照射の最終見解説明概要
- 火器管制レーダーと捜索用レーダーの照射の違い
- 防衛省の「協議打ち切り」の対応姿勢について
- 防衛省による韓国側の嘘・非礼・検証拒否の指摘
- P1哨戒機の飛行についても言及
- 通信状況について
- 協議打切りと今後の韓国側の「反論」の予想
防衛省による韓国軍レーダー照射の最終見解説明概要
- 火器管制レーダーの照射について
- P-1の飛行について
- 通信状況について
- 今後の対応について
付属資料がありますが、HTML版として1ページ内でスクロールして見れます。
韓国レーダー照射事案に関する最終見解について(概要版)
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について【補足説明資料】
図示して説明している補足説明資料が分かりやすいです。
火器管制レーダーと捜索用レーダーの照射の違い
公開された音は2種類。
火器管制用レーダーのものと捜索用レーダーのものです。
実際に防衛省HPで音声を聞けば分かりますが、火器管制レーダーの場合は音が継続的に聞こえるのに対して、捜索用レーダーは周期的に音が聞こえる(音が無い時間帯がある)のが違いです。
これを訓練を受けた海上自衛隊のP1哨戒機乗員が聞き間違えるはずもなく、ましてやレーダー波形のデータも取ってあるのですから、これを「違う」と言うのは無理があるし、信用されないでしょう。
その他の項目については防衛省のHPを実際に見てください。
防衛省の「協議打ち切り」の対応姿勢について
今回の防衛省の対応は『一般人が見ることを意識している』と言えます。
今回の防衛省のHPには付属資料が3つあり、前回の資料よりも多めの文量です。
それと同じ内容のものをHTML版としてトップ画面に掲載しており、スクロールすることで1ページ内で資料を全て見れるようになっています。
これは、PDFファイルをわざわざクリックして見る人が一気に減るということを意識していると言えます。いちいち画面を戻ったりタブを開いたりするのが面倒に思う人が少なからず居るということを把握しているのでしょう。
一般人が見ることを意識しているというのは「レーダーの波形」ではなく「レーダー検知時の音」を公開したことからも伺えます。
一般人はレーダー波形を見たところで理解できませんから、音を聞かせた方が直截的で理解可能だからです。
同時に、専門家が見聞きしても問題のないクオリティになっているという事でしょう。
防衛省による韓国側の嘘・非礼・検証拒否の指摘
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について
防衛省は、本年1 月14 日の実務者協議において、相互主義に基づき、解析結果のもととなる探知したレーダー波のデータやレーダー波を音に変換したデータなど事実確認に資する証拠と、韓国駆逐艦の火器管制レーダーの性能や同レーダーの使用記録などを、情報管理を徹底した上で突き合わせ、共同で検証していくことを提案しましたが、受け入れられませんでした。
なお、昨年 12 月 27 日の実務者協議でも、同趣旨の提案をしています。また、本年1 月14 日の実務者協議では、事実確認に資する証拠の一つとして、探知したレーダー波を音に変換したデータを持参し、その場で韓国側に聴取してもらうことを提案しましたが、韓国側はその提案も拒否しました。
結構重要なことが書かれているのがこの辺だと思います。
12月27日の時点でも1月14日でも、共同検証をする提案をしたが、韓国側が拒否していたという事実。
しかも、音を聴くことすら拒否したという意味不明な韓国側の挙動を暴露しています。
P1哨戒機の飛行についても言及
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について
これまで、海上自衛隊では、警戒監視及び情報収集中に、韓国のみならず外国軍艦等を確認した場合には、今回と同じような飛行を行い、写真を撮影しています。昨年4 月以降、今回写真撮影を行った韓国駆逐艦(「クァンゲト・デワン」)に対しても、今回と同じように3 回の撮影(4 月27 日、4 月28 日、8 月23 日)を行っていますが、その際、韓国側から問題提起を受けたことはありません。
過去に同様の飛行実績があるのに、韓国側から指摘は無かったという事実。
であれば、何故今回だけレーダー照射もし、P1の飛行を非難するのか?
北朝鮮船舶の存在が関係していることは明らかでしょう。
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について
防衛省は、実務者協議において、更なる客観的根拠の提示を求めましたが、韓国側からは、そのようなものは示されず、逆に「脅威を受けた者が、脅威と感じれば、それは脅威である」などの全く客観性に欠ける回答を繰り返しています。
こうしたことから、防衛省では、韓国側の主張は、客観的根拠に基づいていない説得力を欠いたものであり、火器管制レーダー照射に関する重要な論点を希薄化させるためのものと言わざるを得ないと考えています。
ありていに言えば「論点ずらししてんじゃねぇよ」ってことを言ってます(笑)
しかし、これはまだ「優しい」表現ですね。
より突っ込んだ言い方であれば「いったい何を隠してるんだい?」となるでしょう。
通信状況について
韓国海軍駆逐艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射に関する防衛省の最終見解について
この問題について、韓国側は、現場の通信環境が悪く、同機からの呼びかけをほとんど聞き取れず、「KOREA COAST」と聞こえたために反応しなかったと説明しています。また、3 つの周波数のうち1つについてはそれを聞けるような状態に通信装備をセットしていなかったとも説明しています。
しかし、当日の現場海域は、晴天で雲も少なく、通信環境は極めて良好でした。また、海自 P-1 哨戒機は、韓国駆逐艦に呼びかけた同じ通信機器(この通信機器は飛行前、飛行中及び飛行後に正常に作動していたことを確認済み)を用いて、埼玉県の陸上局と通信を行っていたほか、現場から約 240km離れた位置を飛行していた航空自衛隊の練習機が、この韓国駆逐艦に対する同機の呼びかけを聞き取っていたことも確認しています。
韓国側「あーあー聞こえない聞こえない」
こんな感じですかね。
公海上で聴取するものとされている通信装備をセットしてなかったって、海軍的には赤面な状況を暴露されてるのは防衛省の怒りを感じます。
ちゃんと日本側の機器の故障ではないことを示すために陸上局や航空自衛隊機が聞き取っていたことも説明していますね。
協議打切りと今後の韓国側の「反論」の予想
「日本防衛省が公表した「音」なるものが我が軍からのものである証拠は一切ない」
「客観性の欠けるものを証拠であるとして喧伝する無礼を許さない」
まぁ、おおかたこのような「反論」声明が出されるんじゃないでしょうか。
防衛省はそういう反応も見越しているので「協議を韓国側と続けていくことはもはや困難」とまで言い切っているのでしょう。
以上