少子化対策とインバウンドブライダルの関係とは
森まさこ議員の言うブライダル補助金とは
先日、経産省サービス産業課よりレクを受けました。
— 森まさこ MORI Masako (@morimasakosangi) 2023年8月12日
議連の要望が叶い新設されたブライダル補助金の第一次、第二次公募の結果について報告を受け、夏の概算要求に向けた対応も説明を受けました。
これを受けて秋に議連を開いて議論して参りたいと思います。 pic.twitter.com/U907RY9w4n
森まさこ議員が「ブライダル補助金」について第一次第二次公募の結果について報告を受けたことをTwitter(X)上で投稿しました。
これについて否定的な反応が多く出ましたが、具体的な事業内容については明確になっていなかったので事業名を明示します。
特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業補助金
森まさこ議員が「ブライダル補助金」と言っているのは【特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業補助金】のことです。
事業目的にあるように海外から結婚式等をしに来る事をきっかけに関連産業を支援するものであって、結婚式を挙げる個人に関して必ず補助が出るというようなものではありません。
令和4年度 第2次補正予算「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」 | 経済産業省
基本要件には少子化対策に資するという限定はなく加点要件として記載されています。
#未来ウエディングJAPAN の発足式。
— 森まさこ MORI Masako (@morimasakosangi) 2023年2月3日
#自民党人口減少対策議連 の会長として、人口減少対策に10年以上向き合ってきました。昨年ようやく、初のブライダル担当を経産省の中に設置させることに成功。補正予算にもコロナ対策、インバウンド対策として、#ブライダル補助金 を入れることが出来ました。 pic.twitter.com/8OTr3UVtIa
この事業は【物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策(令和4年10月28日)】の時点でインバウンド支援として明記されていました。
本事業の事務局として株式会社近畿日本ツーリストコーポレートビジネスが採択され、委託先として有限責任監査法人トーマツ・株式会社KNTビジネスクリエイト・株式会社ツーリストエキスパーツが選ばれています。
令和4年度補正予算「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業費補助金」に係る補助事業者(執行団体)の採択結果について 2023年2月20日
令和4年度第2次補正予算「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業費補助金」に係る事務局の実施体制等について
そして、補助事業者としての公募が行われており、第三次公募までを予定しています。
新型コロナ禍によるブライダル業界のダメージ・インバウンド事業と少子化対策の関連性?
ブライダル事業は装花・衣装・撮影・ギフト・公共交通・宿泊施設など、影響を受ける分野の裾野が広いとされており、従前からの少子化によるブライダル事業の縮小対策として海外からの資本取り込みが考えられていたというのは事実としてあったようです。
そこにコロナ禍で結婚式場の利用のキャンセルや式を挙げることを控える動きがあり、一件当たりの開催規模の縮小(参列者数の減少・費用の低下)も発生しているという状況が重なっており、今回の補助事業はそうした状況の改善が期待されています。
ただ、インバウンドとして外国人が多いであろう海外から日本での挙式・披露宴をすることを呼び込むことと少子化対策というのは必ずしも連動していないように見え、森まさこ議員の投稿はその関係で疑問視されています。
他方で、経産省の同じ部局の政策としてブライダル産業構造転換等促進事業があり、こちらではインバウンドありきではなく「結婚式・披露宴の開催は、婚姻維持や出産意欲の向上に資することから、少子化・人口減少対策を支える基盤強化としても重要です。」と書いてあります。
参考:未婚少子化対策に果たす役割【参議院議員 森まさこ氏×テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役会長 野尻佳孝氏】
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