イギリス海軍が東支那海で北朝鮮船と国籍不明の船の「瀬取り」を発見しました。
これはイギリス海軍の発表があるのでそれを見ていきます。
イギリス国防省の発表
Royal Navy vessel identifies evasion of North Korea sanctions - GOV.UK
HMS モントローズは、日本のパートナーと協力して、東支那海において北朝鮮船と国籍不明の船を発見しました。北朝鮮船は国連の制裁措置によって禁じられている船舶間の積荷の引渡しを行っていたと評価されています。
HMS MONTROSEのチームは当該活動の証拠写真を集めました、そして、この情報は現在国連に報告されているところです。
ー中略ー
北朝鮮国旗が付けられたタンカーSAEBYOLは漁船として伝達されていたが、公海上で未確認の国籍の船と並んで発見され、禁止されている船から船への積荷の引渡しを行った。活動は3月2日の早い時間に発見されました。
- 日本と協力した
- 3月2日に発見した
- 国連に報告済み
これは4月5日に発表されたものですが、ずいぶんと前のもののようです。
テレ朝の報道
テレ朝の報道では「2日」とだけありますが、これだと4月2日のように聞こえます。
イギリス海軍の3月2日という表記に疑問を持ったためにこうしたのでしょうか?
イギリス海軍が瀬取りを発見したのは初めてではない
Royal Navy vessel identifies evasion of North Korea sanctions - GOV.UK
HMS モントローズは、HMSサザーランド、HMSアルビオン、HMSアーガイルが2018年に配置された後に展開された4番目の船であり、昨年の初めから行われた北朝鮮に対する制裁を実施するために派遣されていた。
これらの3隻の船は、制裁を回避し、北朝鮮との違法取引を続けようとしている者に対する抑止力となり、(2018年)5月には、HMS サザーランドは北朝鮮籍船との積荷の引渡しを行ったパナマ籍船の監視と報告を行った。その結果、パナマ籍船は国連に指定され、デフラッグされて入港を禁止された。
2018年には、今回の艦船(HMSモントローズ)以外の艦船が、パナマ籍の船が北朝鮮船と瀬取りをしていたということが書かれています。
テレ朝では「瀬取りを発見するのはこれが初めてです」とありますが、それはHMSモントローズにとっての話として書かれています。
原文に無いこの点を強調したのはなぜなんでしょうか?
日英首脳会談後の共同声明に基づいて派遣された船
7. 我々は,両国の防衛パートナーシップを更に広げることにコミットしている。我々は,インド太平洋地域及び欧州において自衛隊及び英国軍の共同演習を増加する。我々は,将来のあり得べき交渉を見据え,日本国自衛隊と英国軍の共同運用・演習を円滑にするための行政上,政策上及び法律上の手続を改善する枠組みに引き続き取り組む。英国は,4隻目となる王立海軍艦艇「HMS モントローズ」を 2019 年早期に日本に派遣し,北朝鮮に関連する国際連合安全保障理事会決議の履行を支援するため,違法な海上活動に対して警戒監視活動を行う。我々は,将来の戦闘機及び空対空ミサイルに関する協力を探求する可能性を含め,将来の能力のため,防衛産業パートナーシップ及び政府間協働プロジェクトを進展させる。
2019年1月に安倍総理が英国に訪問してメイ首相と日英首脳会談をしました。
その際の共同声明に基づいて派遣された船による瀬取り発見であるということです。
日英の協力関係が機能した成果だと言えるでしょう。
テレ朝の報道もそれを踏まえてのことのようでした。
瀬取りの船舶は韓国籍ではないのか?
聯合ニュースなど韓国メディアは3日、韓国籍の船舶が国連安全保障理事会による対北朝鮮制裁決議を逃れるため、北朝鮮船舶に海上で石油製品を提供した「瀬取り」の疑いで、昨年10月から釜山(プサン)港で留め置き状態になっていると報じた。
つい先日、このようなニュースがありました。
これとは別個の事件であるということですが、韓国籍の船がこのようなことになっていたということは、かなり意味深ですね。
以上