事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

大村知事、反対意見を伝える電話を「威力業務妨害の電凸攻撃」もはや正常な判断ができていない

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愛知県のHPで、トリエンナーレ事務局(愛知県職員が対応)に対して作品展示への反対意見を述べる電話の音声を公開したことに関して、大村知事は「電凸攻撃、威力業務妨害」と言い放ちました。

大村知事、反対意見を伝える電話を「威力業務妨害の電凸攻撃」

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具体的な音声は以下の記事や愛知県のHPから聞いてみればよいですが、音声1~7のうち、音声5,6は罵声などもなく単に作品展示についての反対意見を述べただけに過ぎません。

それ以外の音声では罵倒語を使ったものもあって違法の可能性は出てきますが、それでも罵倒語を用いたことが直ちに威力業務妨害になるとは限りません。

県民の財産を利用して作品展示がなされているわけであり、基本的には県民の意見を伝えるのは当然にして許されることです。

愛知県のHPやYouTubeページには何らの説明もなく、不必要に長時間の電話で相手を拘束したといった事実の記載が無いので、2~4分の電話内容でしか我々は判断できません。

威力業務妨害なら警察への被害届は出したのか?

大村知事が言うように、音声1~7がすべて威力業務妨害に当たると考えているならば、警察に対して被害届を出しているはずです。

しかし、そんなことをしているのでしょうか?

音声5,6のような明らかに違法ではない電話についても被害届をだしていたとすれば、それこそまともな判断能力が無いということを暴露していることになります。

太下義之「電凸は検閲・ソフトテロ」という超理論

検証委員会委員の太下義之氏は「電凸は検閲・ソフトテロ」と超理論を呻いています。

もう「検閲」の「拡大解釈」や「概念操作」どころの話では無くて「言葉の創造」のレベルになってますね。

こんな無意味なポエムを聞かされる検証委員会って存在意義はあるのでしょうか?

この検証委員会の委員の選定過程はどうなってるのでしょうか?

ネットで実名を特定、「炎上」「電凸」 米国でも日本と同じことが起きていた : J-CASTニュース

動画の2時間45分くらいで太下氏「電凸は先進国は日本だけだと思う」

ごく簡単な事実を調べずに検証委の場でテキトーな事を述べる人が委員をやってるということですね。

上山信一「半分冗談だけど電凸体験コーナーを設けよう」

検証委員会副座長の上山信一氏は「電凸」を単なる「抗議電話」「意見」というものではなく、「不当なもの」という意味合いで用いています。そのため、音声5,6も不当なものであると評価しているのでしょう。

そして、「電凸体験コーナー」などとおちゃらけたことを言っています。

3回目の検証委員会の終盤でも「半分冗談なようですが…」と言いながら「電凸をHPで公開したらどうか」と言っていました。

これ、津田大介の「天皇が燃えるんだよあひゃひゃ」と何が違うのでしょう?

おんなじレベルのものを公的な場で発言して実行したという意味でもっと悪質です。

まとめ:もはや正常な判断ができていない検証委員会

検証委員会の委員の多数がまともな判断力を有していないということが分かりました。

「検閲」「表現の自由」についても曽我部教授が「基本的に契約関係であり憲法上の表現の自由がストレートに問題になるわけではない」「自分の気に入らないものに対して検閲というレッテル張りをする局面もみられた」と指摘しているのに、一向に「検閲」という語の使用をあらためることをしません。

曽我部教授一人でなんとかなる話ではないですね。

こんな組織がまともに芸術祭運営について検討できるとは到底思えないので、やはり補助金の不交付決定は正しいでしょう。

以上