菅義偉官房長官が女性宮家・女系天皇を推進しているという主張があります。
菅官房長官の発言を振り返っていきましょう。
- 水間政憲のブログとyoutube動画
- 女性宮家推進がなぜダメなのか?
- 「菅義偉官房長官が女性宮家推進」?の国会参議院予算委員会
- 天皇の退位等に関する皇室典範特例法の附帯決議
- 「安定的な皇位継承」と「女性宮家の創設等」の分離
- 皇室典範特例法の附帯決議の趣旨とは
- その後の菅官房長官の発言
- まとめ:水間氏の思惑は…
水間政憲のブログとyoutube動画
●緊急拡散宜しく《菅官房長官が「女性宮家」推進を明言、保守派国民は総力を結集して阻止しなくては日本崩壊です》 - 【水間条項ー国益最前線ジャーナリスト水間政憲のブログです。】
■一連の反日法案「移民法」(特定技能第2号:更新可、家族残留可)や
「日本分断法」(アイヌ新法)、種子法、水道法等の
国家解体に直結する法案を推進していた菅官房長官が、
究極の国家解体に直結する「女性宮家」法案の実現を
「新天皇の即位後速やかに議論」(19/03/18)と、予算委員会で明言しました。菅官房長官は、女性宮家などについて
「新天皇の即位後、速やかに議論を始める」意向を表明し
「皇族数の減少等については、皇族方のご年齢からしても
先延ばしすることはできない重要な課題である」と認識を示して
「(新天皇が)ご即位された後、というふうに考えています」と、
即位後即座にすることを明言しました。しかし、今上陛下のお姉さまの照宮成子内親王と東久邇盛厚王と御結婚され三名の男子が誕生されており、それぞれ皇太子殿下より天皇陛下の血が濃いことは、国民にはいまだ認知されてません。また、その三方には男子のお孫さんが三名いらっしゃいます。それらの家族から皇族復帰いただければ、皇位継承問題は解決するのです。皇統は一天皇家族の継承によって維持されてきた訳ではありません。速やかにGHQによって皇籍を奪われた皇族の中から男系男子のいらっしゃる方に戻って戴ければ、皇位継承問題は一気に解決するのです。この「女性宮家」は、2千数百年の我が国の歴史の崩壊を意味する
「国家解体法」そのものであり、菅官房長官が我が国を解体しようとしている事を
国民は認識する必要があります。菅官房長官は、日本語をまともに喋れない滑舌の悪さは、国民周知のことですが、
そのような菅官房長官が「美智子皇后陛下」の意向であっても
国民は皇統を破壊することなど認めておりません。
- 女性宮家は「国家解体法」である
- その議論を菅官房長官が推進しようとしている
- 2019年3月18日の予算委員会で菅官房長官は発言した
どうも初出は水間政憲氏のブログとYoutube動画のようです。
「女性宮家 推進 菅」で検索しても、このような評価をするのは3月18日以降です。
同様の主張は動画でも行っていることが分かります。
女性宮家推進がなぜダメなのか?
女性宮家創設の問題点と小室圭:男系男子による皇位継承のために
上記の記事でもまとめましたが、旧皇族の皇籍復帰や養子縁組など、安定的な皇位継承の方法はいくらでもあるのに、歴史上例のない女性宮家創設は皇統を破壊することに繋がりかねないので、問題視されているのです。
旧皇族に皇位継承をするに相応しい男系男子が居るということは【皇室制度に関する有識者ヒアリング平成24年(2012年)4月10日】において百地章教授が示しています。
水間氏も2017年にひと目でわかる「戦前の昭和天皇と皇室」の真実【電子書籍】[ 水間政憲 ]を出版して指摘しています。
「菅義偉官房長官が女性宮家推進」?の国会参議院予算委員会
平成31年年3月18日 第198回国会参議院予算委員会(第十一回)
参議院インターネット審議中継 ※議事録はUPされていません。片山:天皇陛下の退位特例法の成立にあたっては、国会の附帯決議で「特例法の施行後速やかに安定的な皇位継承策の検討を求める」ことがつけられました。特例法の施行日はいつかというとですね、天皇陛下が退位される4月30日になります。そうすると検討はいつから始めるのか?ことしのうちなのか?それとも秋篠宮さまの立皇嗣の礼が終わる1年後まで待ってからなのか。どのようにお考えになっているのか教えて頂けますでしょうか。
菅:安定的な皇位の継承を維持することは国家の基本的かつに関わる極めて重要な問題であり、しかし、この男子継承が古来例外なく維持されてきたことの重みなど踏まえながら慎重かつ丁寧に検討を行う必要があるというふうに思っております。また、女性皇族の婚姻等における皇族数の減少等については、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重大な課題であると認識をいたしております。この課題への対応等については様々な考え方、意見があり、国民のコンセンサスを得るには十分な分析・検討、と慎重な手続が必要だというふうに思います。ただ、いずれにしろ今委員からご指摘ありましたように衆参両委員会で可決された附帯決議の趣旨を尊重してしっかりと対応していきたいと思っております。
これを見ると、菅官房長官の発言中には「女性宮家創設に向けて推進する」などのような文言はありませんね。
ところで、「国会の附帯決議」とは何でしょうか?
附帯決議とは、法的拘束力はないが、政府はそれを尊重しなければならないとする事実上の法規範となる、条文とは別個の立法機関の決定です。
附帯決議は政治的な妥協の産物として玉虫色の内容になっていることが多いです。
天皇の退位等に関する皇室典範特例法の附帯決議
【天皇の退位等に関する皇室典範特例法 法律第六十三号(平二九・六・一六)】とは、天皇の代替わりについて規定した特別法です。
この法律が成立するにあたって、衆参両議院において以下の附帯決議がなされました。
衆議院附帯決議(平成二九年六月一日)参議院附帯決議(平成二九年六月七日)
一 政府は、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、本法施行後速やかに、皇族方の御事情等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を、速やかに国会に報告すること。
確かに「女性宮家」という単語が見えます。
「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について」
この一文の理解は結構やっかいです。政治的な駆け引きのあとが見られます。
「安定的な皇位継承」と「女性宮家の創設等」の分離
まず、「安定的な皇位継承を確保するための課題」と「女性宮家の創設等」とが、別建てになっているのか、そういう意識はなく並列に表記しているだけなのか、という問題があります。
女性宮家を創設しても、それだけでは男系男子による皇統の維持はできません。
ですから、皇位継承の話と皇族減少の話を切り分けて論じるべきだという意見が国会質疑においても議員側の主張として見られました。
そうではなく、皇位継承の問題としても女性宮家創設の話を扱う、という意見の者も、世の中には居ます。
次に、後者の『女性宮家の創設「等」』となっている部分。
法律の規定に読み慣れている者なら分かりますが、例示列挙です。
つまり、「女性宮家」は単に、ありうる選択肢の一つであって、それ以外の方法を検討することは、まったく妨げられていないということになります。こちらは明確に理解できます。
さらには、附帯決議があるために、菅官房長官の個人的な意思とは無関係に、政府として検討はしていかなければならないという事でもあるのです。
皇室典範特例法の附帯決議の趣旨とは
以上のような内容の附帯決議なので、菅官房長官が「衆参両委員会で可決された附帯決議の趣旨を尊重して」と言ったのは、何らの手段を限定したものではなかったと言えます。
そもそも3月18日の片山大介議員の質問も「安定的な皇位継承策の検討を求める」についてのみ言及していますから、専ら女性宮家の創設「のみ」を菅官房長官が推進することを目指している、と理解することは、この答弁からは無理があろうかと思います。
附帯決議が決定された日の衆参の議事録や6月1日の議院運営委員会を見ても、女性宮家創設だけを検討すべきであるという議論にはなっていません。
論理的には、皇位継承の問題は皇族の減少の問題とリンクしています。
ですから、安定的な皇位継承のための施策を検討する中で、皇族の減少の問題は解決できるのであって、「女性皇族の減少」 というような問題設定を敢えてする意義は無いと言えます。
にもかかわらず、菅官房長官が「女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等に係る問題」というように、「付帯決議の中で女性宮家と皇位の安定(継承)は分かれて書かれている」として、女性宮家と皇位の安定継承の議論は別物との認識のもとに何度も答弁しているのは、私も不満です。
ただ、これは民主党野田政権時代の平成 24年 10 月5日に報告された【皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理】において、女性宮家の問題は「緊急度が高い」ために安定的な皇位継承の問題とは切り離されていたことを踏襲しているという見方もでき、これだけで菅官房長官の個人的意思と見るのは難しいような気がします。
その後の菅官房長官の発言
2019年3月18日:皇位の安定継承策「即位後、時間を待たずに」 官房長官: 日本経済新聞
2019年5月1日:官房長官 女性宮家創設など「慎重に検討」 | NHKニュース
「女性宮家の創設など」という文言で報じられており、専ら「女性宮家のみ」を推進するかのようなニュアンスは読み取れません。
まとめ:水間氏の思惑は…
水間氏が別の取材によって、菅官房長官の見解を確認しているというのならまだしも、彼は3月18日の答弁のみを挙げて「菅さんが女性宮家推進」と言っているのですから、違和感を覚えます。
ただ、安定的な皇位継承の問題と皇族数の減少の問題と分けて考える必要はないのであって、その限りで、両者を分けて考えているように見える菅官房長官の発言には不満です。
水間氏が菅さんを「女性宮家推進」と言っているのは、菅さんが皇位継承の問題と皇族数の減少への対処の問題を切り離して語っていることが理由であるとすれば、それは一理ある指摘だと思います。
(ただ、それは3月18日以前から言っていたのであって、なぜそのタイミングで言い出したのかは本当に謎でしかないわけではありますが…)
以上