事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

著作権侵害動画拡散の海乱鬼、アイコンの著作権侵害を指摘も公式公認だったという恥ずかしい展開に

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著作権侵害動画拡散の海乱鬼、他人のアイコンに著作権侵害を指摘

上念司事務所から、有料サロンの動画を無断でTwitter上に掲載したとして法的手続が進められている匿名アカウントの海乱鬼(かいらぎ)ですが、他人からそれを指摘されたら相手のアイコンに難癖をつけていました。

https://archive.is/k4bLD

公式が公認していた

公式が公認していたようです。

こういうケースが割とよくあるので、いちいち相手のアイコンや壁紙に難癖をつけると恥ずかしいことになるので気を付けましょう。

引用や時事の事件の報道について

こんなことも言っているわけですが…

著作権侵害の違法性を阻却する事由としては「引用」要件の充足や「時事の事件の報道」としての扱いが認められた場合などが法定されています。

著作物が自由に使える場合 | 文化庁
※なお,これらの規定に基づき複製されたものを目的外に使うことは禁止されています(第49条)。また,利用に当たっては,原則として出所の明示をする必要があることに注意を要します(第48条)

もっとも、有料サロンのクローズドの場で流れた動画で、しかも自分とはまったく関係のない、抽象的な存在に対する文言(現実に存在する特定の人や団体を名宛人にしていない)について「脅迫だ!」などと騒ぐことは、引用の要件を充たしたり、時事の事件の報道としての扱いが認められるかというと、かなり厳しいと思われます。しかも、出所の明示が無いわけですから。
有料サロン動画だと分かったのは上念氏の指摘があってから。

クローズドの場での話なわけですから、刺激的な言葉遣いがあったとしても、それは言及対象の人や団体、或いはそれに関係する人たちに届けるつもりは無いわけです。

今回「事件」となったのは、わざわざ「表」に動画を無断転載して流したからであって、それが無ければ誰もそれを知ることは無かったわけです。

政治家の講演会の動画や音声、発言内容などがニュースになることがありますが、それは「政治上の演説等の利用」に当たる場合があることや、政治家の発言には公共性が伴うものとしてメディアと政治家のお互いが認識しているからです(著作権を主張することを政治家の方が自重している場合があると思われる)。

したがって、「公序良俗に反して違法性」というのも、その前提を欠いているんじゃないでしょうか。

政治家でない場合について、最近では某会社の社長の社員に対する叱責(脅迫)の音声が公開されましたが、「公序良俗に反して違法性」というのはまさにこのような場合を言うんじゃないでしょうか。
※この場合はそもそも「著作権の存在自体」が無いと思われるが

言論弾圧」をしているのはどちらなのか?

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