「カーボンニュートラル」の話題でデマが酷いです。
ALPS処理水に関する左派の陰謀論と同じです。
- 加藤清隆『トヨタ社長の発言は未確認だが菅総理は進次郎を代えろ』
- 「事実確認できてないのに政府に人事を要求」という異常
- 「トヨタ社長がこれ以上小泉大臣が暴走なら日本から出て行くと言った」はデマ
- トヨタはカーボンニュートラルに取り組む姿勢
- 豊田章男「再エネ導入が進まなければ日本の車は売れなくなる」
- まとめ:進次郎disのために陰謀論を振りまく幸福実現党界隈
加藤清隆『トヨタ社長の発言は未確認だが菅総理は進次郎を代えろ』
すみません、最終的に発言を確認できないまま書くのだが、トヨタ社長が「これ以上、小泉環境大臣が暴走するなら、トヨタは日本から出て行く」と言ったとか。もしこれが事実なら、日本経済は大変なことになる。菅総理、進次郎大臣を代えるべきではありませんか?
— 加藤清隆(文化人放送局MC) (@jda1BekUDve1ccx) 2021年5月1日
加藤清隆『発言を確認できないがトヨタ社長が「小泉大臣がこれ以上暴走するなら日本から出て行く」と言ったらしいので菅総理は進次郎を代えろ』 。
いつもの陰謀論者のデマです。コーネル大学研究者らの報告で大統領選陰謀論拡散アカウントとして名を馳せただけのことはあります。
「事実確認できてないのに政府に人事を要求」という異常
まず、事実関係がどうであれ、【事実確認ができていない段階で政府に対して人事に関する要求する行為】という時点で、およそまともではない。
他の場面でも同様の考え方ができます。
仮に本当に事実だったとしても、この時点でアウトです。
「トヨタ社長がこれ以上小泉大臣が暴走なら日本から出て行くと言った」はデマ
トヨタ社長「これ以上、小泉環境大臣が暴走するなら、トヨタは日本から出て行く」は本当か? - Togetter
上掲に資料が揃っているのですが、見方を変えて紹介します。
まず、トヨタ社長の豊田章男 氏は、世界では車の生産において排出されるCO2も考慮されるようになってきており、日本で再エネ導入が進まなければ、同じ車でも売れなくなってしまう、と言っています。
小泉進次郎の言動がトヨタ側にとって不都合な展開に働く可能性はあると思いますが、少なくとも再エネ導入推進については最近の進次郎の発言と方向性は一致しています。
(原発については進次郎は沈黙している事に注意。むしろ再稼働の選択肢を否定していない発言を橋下氏の番組で明かしている)。
「これ以上小泉環境大臣が暴走するなら、トヨタは日本から出て行く」は、陰謀論界隈の中国風の名前のYoutuberがトヨタ社長の発言をそう「解釈」しているだけで(その解釈は妥当性が無いと思う)、その通りの発言を豊田社長がしている事実は有りません。
トヨタ社長 「これ以上、小泉環境大臣が暴走するならトヨタは日本から出ていく」 https://t.co/8tMoBevZwq
— take5 (@akasayiigaremus) 2021年4月30日
①解釈された内容を事実だと勘違いして居る上に、②確認すら取らず、③その状態のまま人様に要求する、という3重に狂ったことが発生しているわけです。
トヨタはカーボンニュートラルに取り組む姿勢
特集|【カーボンニュートラル超解説】二酸化炭素排出実質ゼロに向かってどうするべきか!?|トヨタイムズ(魚拓)
第4回 カーボンニュートラルに向けた自動車政策検討会(METI/経済産業省)
トヨタ社としてはカーボンニュートラルに取り組む姿勢です。
豊田章男「再エネ導入が進まなければ日本の車は売れなくなる」
JAMA - 会長会見 2021年04月22日
【スピーチ】
カーボンニュートラルの正しい理解が必要会長 豊田章男 振り返りますと、昨年12月には、自工会としてカーボンニュートラルに全力で取り組むことを申し上げ、一方で、エネルギー政策ぬきには語れないことをお伝えいたしました。先月は、カーボンニュートラルによって、クリーンエネルギーを調達できる国や地域への生産シフトが進み、日本の輸出や雇用が失われる可能性があるということをご説明いたしました。
ー中略ー
私が「自動車産業をど真ん中においてほしい」と申し上げているのは「自分たちの産業を守りたい」からではありません。母国である日本がカーボンニュートラルを実現するために、そのペースメーカーとしてお役に立ちたいからです。
先日の日米首脳会談では、菅総理が「2030年」というマイルストーンを置いて、カーボンニュートラルに向けた取り組みを加速するという強い意志を示されました。今、日本がやるべきことは技術の選択肢を増やしていくことであり、規制・法制化はその次だと思います。最初からガソリン車やディーゼル車を禁止するような政策は、その選択肢を自らせばめ、日本の強みを失うことにもなりかねません。政策決定におかれましては、この順番が逆にならないようお願い申し上げます。
「先月はカーボンニュートラルによって、クリーンエネルギーを調達できる国や地域への生産シフトが進み、日本の輸出や雇用が失われる可能性がある」と説明したというのは、会長会見では見られず、以下のニュースにありました。
TOYOTA NEWS #130|CO2と雇用の関係 豊田章男の危機感|トヨタイムズ
まとめ:進次郎disのために陰謀論を振りまく幸福実現党界隈
「日本農業新聞によると、RCEPで農業は大打撃。特に野菜と果樹。中国産の冷凍野菜、乾燥野菜の関税がなくなり、外食産業が買う」。「RCEPで農業の一人負け。出来るだけ国産農産物を買って、農家を応援しよう」と及川幸久氏。中国を牽制するためとしても、日本の参加は犠牲も大きい。
— 加藤清隆(文化人放送局MC) (@jda1BekUDve1ccx) 2021年5月1日
加藤のツイートにはカルト認定されている幸福実現党の及川幸久の名前が頻繁に出ていますが、もうそういう界隈の人です。百田尚樹も彼とつるんでいます。
「公明党よりはマシ」と言いたげですが、ならば陰謀論抜きで推して頂きたい。
それは十分可能なはずです。
小泉進次郎については本人の発言の不用意さも相まって発言が曲解されていますが、そこにマスメディアによる切り取りが介在しています。
普段、「マスゴミガー」と叫んでいるような連中が進次郎に関してはマスメディア以上に虚偽の認識を拡散しているのを目にするのですが、進次郎を大臣にしたのは安倍総理だったし、カーボンニュートラルの政策も小泉環境相以前から推進されていましたし、安倍晋三議員を無視して他の議員を攻撃する倒錯した言動をしている連中には本当に気を付けるべきだなと思います。
以上:はてなブックマークをして頂けると助かります。