「小泉進次郎が生物多様性のために社会を再構築し人類は半分に」デマについて
- 「小泉進次郎が生物多様性のために社会を再構築し人類は半分に」デマ
- 5年前の記事との合成
- 小泉進次郎「悲観的な1億2千万人の国より楽観と自信を持った6千万人の国の方がよっぽど強い」
- 精神論で少子化対策を誤魔化すのか
「小泉進次郎が生物多様性のために社会を再構築し人類は半分に」デマ
ツイ速ツイート魚拓:https://archive.is/EAWoj
「小泉進次郎が生物多様性のために社会を再構築し人類は半分に」というデマは、 確認できるものとしては2021年3月22日14時30分に投稿された「ツイ速」のツイートと記事タイトルの拡散によるものが大きいです。
悪化続く生物多様性、回復に「社会変革が必要」 環境省: 日本経済新聞:2021年3月19日 13:21
「人口減を悔やむ発想から早く飛び出せ」 自民・小泉氏:朝日新聞デジタル:2016年9月28日 18時58分
日経新聞報道をきっかけに5ちゃんねるのスレッドタイトルを元にしたものです。
【環境相】小泉進次郎氏「生態系の破壊が進んでいる。生物多様性のために社会を再構築する必要がある。人類の数は半分でいい」 [ニライカナイφ★]
5年前の記事との合成
日付から分かるように、「生物多様性のために」「社会を構築」と「人類の数は半分」とを結びつけたのは、日経記事を発端に5年前の朝日新聞記事にある小泉進次郎の言葉をミックスさせて作られたものです。
したがって、Twitter上で拡散されている認識は、デマになります。
引っかかった恥さらしな人。
小泉環境大臣が「生態系の破壊が進んでいる。生物多様性のために社会を再構築する必要がある。人類の数は半分でいい」と言っているらしい。本気なのか?何か“狂気の独裁者”の匂いがして怖い。
— 加藤清隆(文化人放送局MC) (@jda1BekUDve1ccx) 2021年4月10日
小泉進次郎「悲観的な1億2千万人の国より楽観と自信を持った6千万人の国の方がよっぽど強い」
朝日新聞報道の元ネタは日本財団によって9月28日〜30日に東京で開催された「ソーシャルイノベーションフォーラム2016」での発言です。
朝日新聞報道から小泉進次郎議員の発言を抜き出すと以下です。
極端な例かもしれませんが、私は悲観的な1億2千万人の国より楽観と自信を持った6千万人の国の方がよっぽど強いと思う。
最大の日本の課題は、人口減少と少子化にある。その打開策は、毎年減り続けることを悔やむ発想から早く飛び出して、減る中でもやっていけるという成功例を生み、人口減少でも大丈夫だという楽観と自信を生むこと。それが結果として将来、人口が下げ止まる環境を作り、新たな日本の発展への道を描く。
このように、日本国における仮定的な状況を設定した精神論を述べているだけであって、「人類の人口を半分に」などと発言しているわけではありませんし、ましてや生物多様性とはまったく無関係です。
参考:日本財団主催のソーシャルイノベーションフォーラム2016が開幕——小泉進次郎衆院議員がソーシャルイノベーターらを激励 | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報
精神論で少子化対策を誤魔化すのか
さて、その上で小泉進次郎氏の発言は、精神論で少子化対策の不十分さを誤魔化すものでしかなく、不要な発言だと思います。
仮定的な状況に関する一般論として間違いではないが、そういうお為ごかしをしている段階ではないのだから。それによって人口が下げ止まるというロジックは、意味が分からない。
その意味で、こういう発言は厳しく批判されるべきだと思います。
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