事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

草津町の黒岩町長がAbemaの取材に「すべて嘘、指一本触れていない」

リコールに関して「民主主義の手続論」は間違い

Abemaニュースに黒岩信忠町長が取材を受ける

https://abema.tv/video/episode/89-71_s10_p5668

https://abema.tv/channels/abema-news/slots/8nfwMDb1MXZHQj

元草津町議の新井祥子が群馬県草津町の黒岩信忠町長から性被害を受けたと在職中に主張したが虚偽であったために名誉毀損罪と虚偽告訴罪で告訴され刑事裁判手続が進行、民事裁判も進行している問題で、黒岩町長がAbemaの取材に応えた内容が11月10日に放送されました。

上掲リンク等で1週間だけ見に行けます。

黒岩「指一本触れていない」新井祥子の誤魔化しと

11月1日、黒岩原告、新井被告の民事訴訟(4400万円の損害賠償請求)の第2回口頭弁論が行われ、新井は法廷で初めて虚偽を認めました。

しかし、新井は未だに「胸や太ももを触られた」と主張しています。

これは彼女が草津町民に配った折り込みチラシでの「黒岩町長から体を触られたことは事実です。しかし、その内容をありのままに伝え、表現することができませんでした」というものの延長ですが、従来の主張から明らかに変遷しています。

黒岩氏は番組の取材に「すべて嘘です。指一本触れていない」「今さら「触られたことも嘘でした」と認めると、虚偽告訴罪が自動的に成立するのでテクニックとして最後まで主張するのだろう」と述べています。

「虚偽と分かる前にリコールは民主主義の手続として問題」は間違い

番組終盤に、コメンテーターの石田健(The HEADLINE 編集長)氏が「虚偽と分かる前にリコールするのは民主主義の手続として問題」という趣旨の発言をしていました。

が、これは完全に間違いです。

同様の主張はSNSでも多くみられますが、時系列は以下です。

  1. 当時既に黒岩側は新井祥子に関して刑事告訴・民事提訴していた
    ⇒2019年12月3日に長野原署が名誉毀損罪での刑事告訴を受理しており、民事訴訟も同年12月16日に前橋地裁に提訴していた
  2. 民事訴訟に関してはリコール請求前の2020年10月6日には民事保全手続で仮差押え決定が出ており、黒岩側の主張は一応の信頼性があると司法が既に判断していた
    ⇒リコール請求で有権者の3分の1以上の署名をもって受理されたのは2020年10月19日、投票はその後実施された
  3. その間、新井祥子は民事提訴も告訴もしていない
    ⇒2021年になってようやく告訴を行ったが、不起訴処分
  4. 新井祥子は草津町議会の場で"私以外に何人もの女性が被害に遭っている・この町では女性はまるでモノ扱い"と根拠無く発言し、町全体の名誉・ブランディングを傷つけ、現地女性を危険に晒していた

新井が刑事告訴したのは2021年になってからです。

司法の場を避けに避けていたのが新井祥子であり、これは公開情報から分かる話です。

新井祥子の主張は町全体を貶めているものであり、これ以上被害を拡大させないためにも新井を排除すべき緊急性のある事案でした。

そのため、「司法で決着をつけてから」などと悠長なことは言ってられない側面もあります。ただでさえ議員は任期があるのですから、その間のリコールが許されないのなら、遅延戦術に使えてしまいます。これではリコール制度が形骸化してしまいます。

リコールもまた民主主義の手続であるということが無視されていますし、それは司法手続とは別個の手段です。

さらに、新井祥子の主張は、その当初からデタラメであることが明らかでした。

「無罪推定原則」を新井のみに適用し、黒岩側や町には適用しない態度はあまりに不公平・非対称な態度でしょう。

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