事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

毎日新聞カメラマン「望遠レンズの圧縮効果批判はコロナ禍以前はなかった」⇒あるんだが

毎日新聞梅村直承

毎日新聞が写真の「圧縮」批判を受けて言い訳記事を書き、お仲間が擁護してる投稿があったのですが、いろいろおかしいので整理していきます。

毎日新聞が丸山博カメラマンを盾に?

今回の毎日新聞の記事は「報道は「密」を演出したのか カメラマンから見た「圧縮効果」批判と撮る側の悩み 毎日新聞2021年1月24日 13時00分(最終更新 1月24日 17時25分)」というもので、同社の丸山博 氏の名前がクレジットにあります。

この記事、問題だと思うのは…

  1. 前提として、批判対象はコロナ禍における街の風景に関してメディアが「人手が多い」「密」との記事を書き、その中で写真が用いられている事について
  2. つまり、写真単体でなく記事全体或いはその文脈における写真の使用方法が批判対象になってるのに、わざわざカメラマンを盾にして弾除けに使っている?

主題や焦点によって使われた写真の意味は変わります。

「密集批判」の文脈でなければ「圧縮写真」が非難されることはなかったでしょう。

そこに「カメラマン」を登場させて論点をずらしているように感じてしまい、いたたまれない気持ちです。もしもカメラマンの方からこういう記事を書くことを希望したというなら、それは批判の文脈を読み違えている」、と言いたいです。

「望遠レンズの圧縮効果」に関する毎日新聞の言い訳記事

毎日新聞は「渋谷スクランブル交差点の年越しカウントダウン時の様子」として写真群をUPしていました。Twitterアカウントで添付された写真が「交差点内にも人が入っているかのようなもの」だったため、ネット上で批判対象になりました。私も上記記事内で詳細に論じています。

他、朝日新聞カメラマンが望遠レンズで「印象操作」をしていることを正面から正当化して「圧縮マン」と言われることもありました。

朝日新聞カメラマンの場合は、記事における写真の使われ方というよりは、【その撮影方法ではどう使われるのかを知っているにもかかわらずそれに迎合した撮影方法を選択している場合があ】という点が問題でしょう(コロナ禍では「密集批判」で写真が使われるということが容易に予想されるのに)。

その流れがあったため、戦前に加工された「密集」写真について、加工されたものと気づかずに朝日新聞フォトアーカイブアカウントがツイートに添付したため批判されました。

毎日新聞カメラマン「圧縮効果批判はコロナ禍以前は無かった」⇒2017年にはありました。

毎日新聞カメラマン梅村直承 氏は丸山カメラマンも主張した「圧縮効果批判はコロナ禍以前は無かった」を繰り返していますが、こんなもの秒で確認できる話です。

「望遠レンズによる圧縮効果」がメディアの記事中に使われている写真に対する批判の文脈で大量に表れたのは、東京新聞が2017年8月に「ベイブリッジに米軍ヘリが低空接近」という記事を書いてからです。

これはTwitter上の検索で分かります。これ以降、メディアの記事を批判する文脈で、記事に使われている写真のトリックを指摘する際に「望遠レンズによる圧縮効果」が頻出します(中には広角で撮影されてるのにこれを主張するアカウントも居るが、一定数の無知な者が出るのは仕方がない)

どうせTwitter上のツイートによる批判を認識して記事を書いているのだろうから、せめてTwitter検索してから書けよ。カメラのシャッター切る指があるならPCスマホの前で指動かせ。

なお、この手法自体は前々から用いられていたため、認識する人は居ましたが、SNSの普及によってその数が増え、メディアが印象操作のために使っていることに気づくケースが増大したということでしょう。

写真・画像は使い方次第

「ベイブリッジと米軍ヘリが映っている写真」も、「危険」などと煽らなければ非難対象にならなかったでしょう。

私は、毎日新聞記事においてカメラマンがどういう意図で撮影しているかという解説それ自体は問題視していません。

問題は、記事内における写真の使われ方であったり、カメラマンがその撮影方法ではどう使われるのかを知っているにもかかわらずそれに迎合した撮影方法を選択している場合があるということです。

「撮影方法」と「使われ方」はニワトリと卵のような関係であるともいえるのですが、我々一般読者が批判しているのは第一義的には「記事中での写真の扱い」です。

最近カメラマンが批判されているのは、その文脈の中にわざわざ出向いてごちゃごちゃ言い訳をして完全に独りよがりになってるからでしょ。

「読者が受ける認識」をガン無視して「自分はこういうお気持ちです」とか言われてもねぇ…

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