日本学術会議の任命を拒否された松宮教授がとんでもないことを言い放ちました。
- 10月5日グッとラックで「アカデミーは民間組織であってはならない」
- 松宮孝明教授は日本学術会議の報告書を見ていないのか
- 「千人計画など聞いたことが無い、デマでは?」
- 日本学術会議は軍事的防衛研究を制限しておいて千人計画を助長することに無頓着
10月5日グッとラックで「アカデミーは民間組織であってはならない」
松宮教授
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2020年10月7日
>アカデミーは単なる民間団体であってはならない。学術会議が要らない(※国家機関でなくなった場合の趣旨か)となればアカデミーを持たない国と思われる
>千人計画はデマでは?
学術会議自身の報告書で欧米のアカデミアは民間組織とある。千人計画に寄与する懸念を全く考慮してない事を露呈 pic.twitter.com/MRxoryOFyG
10月5日放送のTBSグッとラック!で松宮孝明教授が「アカデミーは民間組織であってはならない、学術会議が要らないとなれば日本はアカデミーを持たない国と思われる」と発言しました。
これは日本学術会議が現在は内閣府の特別の機関たる行政組織であるところ、そこから外れて民間組織になった場合のことを想定して発言している趣旨です。
ところが、日本学術会議自身の報告書で以下のものがあります。
松宮孝明教授は日本学術会議の報告書を見ていないのか
諸外国のアカデミーと日本学術会議の違い|Nathan(ねーさん)|note
日本学術会議が各国のアカデミー等を調査した結果をまとめた報告書があります。
欧米各国の代表アカデミーは、ほぼすべてが非営利団体・法人などの非政府組織である。これとは対照的に、日本を含めたアジア諸国のアカデミーの大半は政府機関の中に位置づけられている。
このように記述し、例外なのはポーランド・イタリア・タイであり、特殊すぎて比較できないのが中国のアカデミー機関であるとしています。
※もっとも、民間であっても関連予算が国庫と紐づいているものがあるなど、運営形態はさまざま。概ね、政府や州から予算が出ています。
松宮孝明教授の主張「アカデミーは民間組織であってはならない」は、日本学術会議自身の報告書・事実からすれば失当である発言ということになります。
「千人計画など聞いたことが無い、デマでは?」
松宮教授
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2020年10月7日
>アカデミーは単なる民間団体であってはならない。学術会議が要らない(※国家機関でなくなった場合の趣旨か)となればアカデミーを持たない国と思われる
>千人計画はデマでは?
学術会議自身の報告書で欧米のアカデミアは民間組織とある。千人計画に寄与する懸念を全く考慮してない事を露呈 pic.twitter.com/MRxoryOFyG
動画の後半では松宮教授が「中国の千人計画など聞いたことが無い、デマではないでしょうか?」などと言い放っているのが分かります。
これは大問題でしょう。
まず、「千人計画」というものが存在しているのは厳然たる事実です。
そのうえで、その中身の話ですが「高度人材の招致」を謳っているものの、その実態は海外の研究者、外国人専門家を買収して技術や機密情報を盗む動きのことであり、FBI長官の演説等でもたびたび出現している言葉です。("Thousand Talent Program"なので「千人タレント計画」という表記のところが多い)
FBI長官演説「中国は悪意に満ちたわいろ、恐喝、裏取引を使った外交をする」
こうした話を全く知らないというのは世間知らずもいいところです。
日本学術会議は軍事的防衛研究を制限しておいて千人計画を助長することに無頓着
松宮教授のような態度は日本学術会議にも見られます。
日本学術会議は、大学に対して軍事研究どころかそれに至らない軍事的安全保障研究に関して制限を求めているにもかかわらず、チャイナの軍事研究に寄与するおそれの高い千人計画に関与してしまうことについて無頓着であるということは言えます。
甘利明「日本学術会議は中国の千人計画に協力」学問の自由を侵害してるのは誰か
そのダブルスタンダードは見直されるべきです。
松宮教授の発言にはまだまだ問題点があるので後刻別エントリをUPする予定です。
追記:選考・推薦・任命の際の判断要素の無理解について
以上