FBI長官が演説で「中国は悪意に満ちたわいろ、恐喝、裏取引を使った外交をする」「中国はアメリカの医療機関、製薬会社、そしてCOVID-19研究を行っている学術機関に危害を加えようと取り組んでいる」などと主張しました。
かなり長文で具体的に「中国の脅威」を論じており、在日アメリカ大使館のアカウントもこれを紹介しています。
- FBI長官「中国は悪意に満ちたわいろ、恐喝、裏取引外交をする」
- 米国の経済および国家安全保障に対する中国政府および中国共産党による脅威
- オブライエン国家安全保障顧問の発言も
- 日本はこのままでいいのか?
FBI長官「中国は悪意に満ちたわいろ、恐喝、裏取引外交をする」
.@FBI のレイ長官は、「中国は悪意に満ちた高度な外交運動を展開。わいろ、恐喝、裏取引といった手法を使う」 と述べました。
— アメリカ大使館 (@usembassytokyo) 2020年7月14日
全文はこちらをご覧ください。 🔗 https://t.co/3zlE6QoUj4 pic.twitter.com/qjZKv6JSe7
FBIのレイ長官が「中国は悪意に満ちた高度の外交運動を展開し、わいろ、恐喝、裏取引といった手法を使う」と述べました。
全文からの抜粋をまとめます。
米国の経済および国家安全保障に対する中国政府および中国共産党による脅威
Director Wray Discusses Threat Posed By China to U.S. Economic and National Security — FBI
FBIのレイ長官が演説した内容 ー 米国の経済および国家安全保障に対する中国政府および中国共産党による脅威 ー について、いくつか抜粋します。
- アメリカ人の成人であれば、中国があなたの個人データを盗んだ可能性が高い
- 中国はアメリカの医療機関、製薬会社、そしてCOVID-19研究を行っている学術機関に危害を加えようと取り組んでいる
- 彼らは中国の諜報機関だけでなく、国営企業、表向きの民間企業、特定の種類の大学院生や研究者、その他さまざまな幅広い行為者を通じてイノベーション技術を盗むための広範なアプローチを開拓してきた
- 学界においては「千人タレントプログラム」のような人材採用プログラムを通じて、中国はアメリカの大学の科学者に資金提供をして、知識のイノベーション技術を中国に持ち帰るよう要求している
- 新型コロナパンデミックへの中国の対応を支持する決議を導入するように要請された上院議員が居る
- 「フォックスハント」と呼ばれる習近平が脅威とみなした世界中の国に在住している中国国民を「掃除」するプログラムがあり、その犠牲者となった数百人の多くはアメリカ市民またはグリーンカードホルダー
「千人タレントプログラム」というのはこれまでもたびたび聞いたことのある話で、要するに各界の主要人物を買収して機密情報を盗む動きのことです。
演説中には、アメリカ国内で中国人がスパイ行為に関する犯罪を犯して逮捕起訴された具体的な例も取り上げています。
オブライエン国家安全保障顧問の発言も
The Chinese Communist Party’s Ideology and Global Ambitions | The White House
レイ長官の演説中には、2020年6月24日、アリゾナ州フェニックスでの国家安全保障局顧問ロバートC.オブライエンによる発言が紹介されています。
「中国共産党のイデオロギーとグローバルな野心」と題する演説の文章が、ホワイトハウスHPにUPされています。
具体的な事件が取り上げられているのでポイントを抜粋します。
- TikTokにおいて、チャイナ共産党のポリシーを批判するアメリカ人アカウントを定期的に排除または削除している
- ツイッターは香港とCOVID-19に関してプロパガンダをを広めるために作られた、23,000以上のチャイナ共産党にリンクされたアカウントの停止を発表した
- 3月、中国共産党は、ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、ワシントンポストで働いていたアメリカ人ジャーナリストを追放し、武漢ウイルスに関する中国国内の独立した報道をほぼ完全に排除した
- カリフォルニア大学サンディエゴ校が2017年にダライラマを開会講演者として主催したとき、北京政府は中国の学生が政府資金でUCSDを訪問することを禁止しました
- ヒューストンロケッツ(NBAのチーム)のゼネラルマネージャーが平和的な香港の抗議者に対して彼の支持表明をツイートしたとき、チャイナ共産党はそのチームのゲームが中国のテレビで放映されないことを発表し、スター選手を含むバスケットボール界の人々に圧力をかけた
まだ半分しか読んでませんが、こんな感じで、アメリカはもはや中国の悪意の事例を公にすることをためらっていないのが分かります。
日本はこのままでいいのか?
レイ長官は、「これら脅威に直面しても、中国との取引を禁止すべきではありません。中国の訪問者を受け入れるべきではないという意味ではありません。中国の学生を歓迎したり、世界の舞台で中国と共存したりすべきではないという意味ではありません。しかし、中国が私たちの刑法や国際規範に違反するとき、それを容認するつもりはありません。」と述べています。
これが「毅然とした態度」というものなのでしょう。日本であれば差別だの何だのと騒ぐ連中がメディアを使って声を大きくしそうですね。
日本はというと、習近平の国賓来日を断ろうとする動きをするだけで精一杯のようです。チャイナに関係する国内事案を話すことは、今の状況では考えられません(軍事力や国内法整備の状況からは仕方ないのかもしれないが)。
共同通信周りで、きな臭い報道がなされてますよね…
以上