菅義偉総理大臣がNHK番組で学術会議の構成員の属性が偏りがあることを暴露。
- 菅総理「日本学術会議は出身大学が限られている」
- 日本学術会議法の平成16年改正時の附帯決議
- 第一線の研究者を中心、年齢層等のバランスに配慮し、女性等多様な人材を確保するよう努めることが明記
- 日本学術会議の設置形態の検討も附帯決議に
- 平成16年改正時の附帯決議をひた隠しにする反菅陣営
菅総理「日本学術会議は出身大学が限られている」
【人選偏ってる】日本学術会議任命拒否について国民は説明が欲しいとの声に、菅義偉総理大臣「説明できることと出来ないことがある。105人の人を学術会議が推薦してきたもの政府は追認しろと言われてる。民間の人も若い人、地方大学をまんべんに選んでほしいと思ってる。出身大学を見ると限られてる」 pic.twitter.com/Hs0pVfqnwy
— Mi2 (@mi2_yes) 2020年10月26日
菅義偉総理がNHKニュースウォッチ9において日本学術会議の6名の任命拒否の理由について説明するべきでは、と投げかけられた際に、「日本学術会議は出身大学が限られている」という旨を指摘しました。
これは【かなりマイルドな表現】であり、より具体的には今回任命拒否された法学者3名は「民科」のメンバーであり、そのメンツが割合的に非常に多かったことが判明しています。
このような視点での任命判断をしたというのは平成16年改正時の附帯決議通りです。
日本学術会議法の平成16年改正時の附帯決議
日本学術会議法の改正というと、昭和58年改正時の国会答弁や附帯決議だけがなぜか取り上げられますが、その後、学協会からの推薦方式から日本学術会議会員からの推薦方式に変更されることとなった平成16年改正時の話・附帯決議がまったく取り上げられていません。
当ブログでは以下などで数度指摘してきました。
第一線の研究者を中心、年齢層等のバランスに配慮し、女性等多様な人材を確保するよう努めることが明記
日本学術会議法の一部を改正する法律案:参議院 平成16年4月14日現在
日本学術会議法の一部を改正する法律(平成一六年四月一四日法律第二九号)
○附帯決議(平成一六年三月二三日) ※衆議院
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一 政府及び日本学術会議は、日本学術会議が我が国の科学者の内外に対する代表機関として独立性を保ち、十分にその機能を発揮することができるよう努めること。
二 日本学術会議は、科学と社会の関わりの増大している状況に鑑み、時宜を得た提言や国民に分かりやすい形での情報発信等、効果的・機動的な活動を行い、社会との交流の機会の充実に努めること。
三 日本学術会議及びその委任を受けた幹事会等が職務を行うに際しては、多様な学問分野における学術動向について十分に配慮するとともに、公正性・中立性の確保に留意するよう努めること。
四 法改正後の日本学術会議会員の選出に当たっては、今回の法改正の趣旨に鑑み、学問の動向に柔軟に対応する等のため、女性会員等多様な人材を確保するよう努めること。
五 今後の日本学術会議の設置形態の在り方に関する検討は、今回の法改正後の日本学術会議の活動状況の適切な評価に基づき、できる限り速やかに開始すること。○附帯決議(平成一六年四月六日) ※参議院
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一、政府及び日本学術会議は、日本学術会議が我が国の科学者の内外に対する代表機関として独立性を保つとともに、科学の向上発達と行政・産業・国民生活への科学の反映浸透というその目的・機能を十分に発揮することができるよう努めること。
二、日本学術会議は、科学と社会のかかわりが増大している状況にかんがみ、時宜を得た答申、勧告、声明等を行うよう努めるとともに、国民に分かりやすい形での情報発信等、効果的・機動的な活動を行い、社会との交流の機会の充実に配意すること。
三、日本学術会議及びその委任を受けた幹事会等が職務を行うに際しては、多様な学問分野における学術動向について十分に配慮するとともに、公正性・中立性の確保に留意するよう努めること。
四、法改正後の日本学術会議会員の選出に当たっては、今回の法改正の趣旨にかんがみ、急速に進歩している科学技術や学問の動向に的確に対応する等のため、第一線の研究者を中心に、年齢層等のバランスに十分に配慮するとともに、女性会員等多様な人材を確保するよう努めること。
五、今後の日本学術会議の設置形態を検討するに当たっては、総合科学技術会議、日本学士院等との連携や役割分担の在り方等を踏まえるとともに、今回の法改正後の日本学術会議の活動状況の適切な評価に基づき、できる限り速やかに開始し、適当な時期に国会に報告すること。
右決議する。
このように、平成16年改正時の附帯決議では「第一線の研究者を中心に、年齢層等のバランスに十分に配慮するとともに、女性会員等多様な人材を確保するよう努めること。」ということが政権側に要求されていました。
日本学術会議の設置形態の検討も附帯決議に
さらには、日本学術会議の【設置形態の検討】も附帯決議に明記されています。
「今後の日本学術会議の設置形態を検討するに当たっては、総合科学技術会議、日本学士院等との連携や役割分担の在り方等を踏まえるとともに、今回の法改正後の日本学術会議の活動状況の適切な評価に基づき、できる限り速やかに開始し、適当な時期に国会に報告すること。」
ですから、今回突然のように騒がれていますが、学術会議の在り方が検討されることというのは平成16年時点で将来的に予想されていた話なのです。
平成16年改正時の附帯決議をひた隠しにする反菅陣営
自治労の学術会議問題まとめに見る誘導の手法|Nathan(ねーさん)|note
日本学術会議:任命拒否された岡田・松宮教授らのチェリーピッキング記者会見 - 事実を整える
上記リンク先では、立憲民主党の支持母体である自治労の媒体において主張されている報告書や、任命されなかった松宮・岡田教授らの主張において、平成16年改正時の附帯決議の存在がまったく無視されていることを指摘しています。
こういう誤魔化し、国民に必要な情報を与えないような連中が蔓延っていたいたのが日本学術会議であって、現在マスメディア等で騒ぎ立てている連中には学問の自由を語る資格はありません。
以上