事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

杉田水脈に悪魔の証明を求める者「女性はいくらでも嘘をつく」のとんち問題

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杉田水脈議員の発言の有無について。

杉田水脈議員が「女性はいくらでも嘘をつく」を否定

「一部報道における私の発言について」 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

まず、報道にありましたような女性を蔑視する趣旨の発言(「女性はいくらでも嘘をつく」)はしていないということを強く申し上げておきたいと存じます。

私が出席しておりました内閣第一部会・内閣第二部会合同会議では、男女共同参画の来年度要求予算額についての説明がありました。

男女共同参画の要求額が今年度の2倍となっており、その中で「女性に対する暴力対策」への比率が高かったことを受け、以下のような内容の発言をいたしました。

かねてより申し上げているように、私は女性への暴力はあってはならず、許されない犯罪だと考えており、暴力を振るった加害者はきちんと罰せられることで再発を防ぐべきであり、その為には警察の関与と連携は不可欠であると考えています。

被害者が民間の相談所に相談をして「気が晴れました」で終わっては、根本的な解決にはなりません。
警察の中に相談所を作り、女性警察官を配置することで敷居を下げ、相談しやすくすることができるのではないか、また、それが警察における女性活躍にも繋がるのではないかということを申し上げました。

被害者が民間の相談所に相談をして「気が晴れました」で終わっては、根本的な解決にはなりません。
警察の中に相談所を作り、女性警察官を配置することで敷居を下げ、相談しやすくすることができるのではないか、また、それが警察における女性活躍にも繋がるのではないかということを申し上げました。

杉田水脈議員が自身のブログで、『杉田議員が「女性はいくらでも嘘をつく」 と発言した』との報道を真っ向から否定しました。

このように明確に否定している中で、悪魔の証明を求める者が発生しています。

ハフポストが北原みのりの発言を引用

ハフポストは杉田議員のブログを認識したうえで共同通信で他の複数議員が「発言を確認している」と言っていると報じられていることを引用し、さらに活動家の北原みのり氏の発言を引用しています。

杉田議員、女性はいくらでもうそ 自民党の合同会議で蔑視発言 | 共同通信

杉田水脈氏の議員辞職求める署名に9万筆近く 「激しく性差別的」と自民党にも対処求め 泉谷由梨子

呼び掛け人で作家の北原みのりさんは、オンラインデモの冒頭で「杉田氏の発言はセカンドレイプであることは間違いなく、激しく性差別的。性暴力根絶に向けて世論を変えようと被害者たちが必死で動いてきたことを後退させるひどい発言」と怒りを表明。

さらに、ブログで否定した杉田議員について「自民党政権の中で『やっていない』『言っていない』『そういうつもりじゃなかった』と言えばなかったことになることをずっと見てきた」とも批判

中略

また、杉田議員の発言について、「必ず録音があるはず。否定しているなら証拠を公開すべきだ」とも話している。

自身のメディアの意見ではなく「他人の意見を伝えているだけ」 というスタンスで、実質的に同内容の言説を世の中に拡散し、メディアは発信内容に責任を取らないという手法が朝日新聞を筆頭にして横行していますが、この記事もそういう類のものです。
(そして記者さんも女性ですね。なんででしょ。)

ここで言われていることは「悪魔の証明」そのものです。

悪魔の証明を求める者たち

「やっていない、と言えばなかったことになる」

「録音があるなら、否定者が証拠を出すべきだ」

これは話が逆さまであるということは通常人であれば理解できるはずです。

主張立証責任を真逆にした悪魔の証明です。

「その発言が存在していることを主張する者」が立証するべき話で、録音があるならそれを示すべきは『杉田議員は「女性はいくらでも嘘をつく」と言った』と主張する者の側です。

被害の虚偽申告があるように受け取れる発言」と共同は報じていますが、仮にそのような発言の事実があったとしても、それは「女性はいくらでも嘘をつく」とは趣を異にする発言であり、決して女性蔑視とはなりません。

メディアで隠蔽されている慰安婦問題に関する発言

杉田議員は、以下のことも指摘しています。

「一部報道における私の発言について」 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

また、慰安婦問題と女性に対する暴力は全くの別問題ではありますが、一方で民間団体の関与という点においては、韓国の挺対協が「聖域」になってしまって、長年誰も切り込めなかった期間の公金の不正利用などの問題が次々と発覚していることもあり、日本でも同じ問題が起こる可能性を懸念する声もあります。
新規事業として民間委託を拡充することだけでは、女性の人権を守り、暴力問題の解決をのぞむ世論と乖離するのではないでしょうか、という趣旨の意見を申し上げました。

※原文ママ

つまり、この部会では韓国の慰安婦問題についても発言をしていたのです。

これは各所の報道では隠されています

韓国の慰安婦を称する者の中には、そのように誤信する実態が無かったにもかかわらず「日本軍に強制連行された」という被害の虚偽申告をしている者が居るのは周知の事実ですから、仮にこの文脈で「被害の虚偽申告をする女性」が言及されていても当然であるということになります。

単なる予想に過ぎませんが、この文脈での発言はあったんじゃないかと思います。

それは「女性一般が嘘をつく傾向にある」ということを決して意味しません。

「女性はいくらでも嘘をつく」が肯定される側の事情に?

さて、この話の真偽のほどはともかくとして、本当に杉田議員がそのような発言(女性一般の問題として)をしていたのならどうでしょうか?

「杉田議員=女性が嘘をついた」ことになるため、それは「女性はいくらでも嘘をつく」が肯定される側の事情になるという「とんち問題」。

もちろん杉田議員は「N=1」であり、問題とされる発言はマクロな範囲の女性全体を指して言われているので、それだけで「女性はいくらでも嘘をつく」が真であるとは言えないのですけど、それが肯定される事情の一つにはなりますよね。

ただ、逆に『杉田議員は「女性はいくらでも嘘をつく」と言った』が嘘であれば、それがあると主張している側の人間(女性が目立つ)が嘘をついているので、これもまた「女性はいくらでも嘘をつく」が肯定される側の事情に。

もっとも、この話を言っている者の中には男性も含まれていると思われるので、いくらでも嘘をつく者として女性が有意に多いということにはならないのではないか?とも言えます。

自民党内の比例票の奪い合い

こういうことでしょ、どうせ。

追記:杉田議員が記事を訂正しましたのでそれについての私の認識です。

以上