Twitter上の匿名アカウントの本名がどうの、という件について。
※緑髪の女性アイコンはフリー素材です。
chocolat_psyder=ショコラの実名・本名について
Twitter上の匿名アカウントである@chocolat_psyder(通称=ショコラ)の実名・本名について、竹田恒泰氏がTwitter上で言及しました。
ここでは書きません。
ただ、これは発信者情報開示請求によって得た情報ではなく、既にTwitter上で別アカウントによって言及されていたものです。
「ショコラの実名は〇〇」というツイートが見つかるのは2021年5月末からですが、どうやら菅野完のツイキャスだかYoutube動画での発言が元になっているようです。
なお、竹田氏とショコラの関係については以下。
竹田恒泰氏の発信はプライバシー侵害なのか
竹田恒泰氏の発信はプライバシー侵害なのか。
匿名で活動していたのに実名を晒された場合にはプライバシー侵害の不法行為になり得るということは弁護士が書いた記事で見つかりますが…
- 実名が書かれたことで匿名アカウントとしての活動に支障が出る可能性
⇒× 実名と匿名の紐づけ - 実名が書かれたことで現実において不利益を被る可能性がある
⇒△ 書かれたこと自体
仮に「匿名で活動する権利・利益」というものが認められるとして、それを法的措置で守る・回復するためには実名を晒さないといけないという罠。
認められるとすれば「匿名と実名を紐づけられて実生活上の平穏を妨げられない権利利益」みたいな内容なのかなぁ、というのが私のとりあえずの見解です。
で、具体的に何らかの対応をする場合は、その名前が本当に実名であることをサイト管理者等に申し出る必要がある。
投稿の削除を依頼した場合、削除されるに至ったということは「それが実名であること」が証明されたという外観が生じることに。
これを回避するためにはサイト管理者等が「実名であるという指摘自体が問題」であるというルールに基づいて削除したことを明示する以外に無いが…そういうルールが浸透していないと、「やっぱり実名だった!」というような騒ぎになる可能性がある。
追記:それはTwitterではあり得ない。
民法上の不法行為になるかどうかとは別の話ですが、Twitterポリシー上では、氏名だけではポリシー違反にはなりませんね。
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2021年7月31日
法律上も、漢字が分からない氏名だけでは個人情報ではないとされるでしょうね。 pic.twitter.com/nESmjDBcyN
追記終わり
他方で、プライバシー侵害で司法に訴える場合は、相手に実名を晒すことになる。
ということで、匿名アカウントにとって、実名はこうだ、という指摘があった場合に取れる対応はほとんどない。
「無視する」が最適解になることがほとんどだと思う。
名誉毀損の場合は実名と匿名の紐づけが不可避的であるため覚悟の上だろうが、そうではなく実名が晒されたというプライバシー侵害の構成で法的措置を取る場合というのは、結局はそれが実名であるということを世間に晒すことになるので、それで本当にその人の望む紛争解決になるのかどうかはその人次第。
というようなことを考えたのでした。
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