事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

天皇陛下御在位三十年記念式典より沖縄県民投票を大きく報じる新聞があるらしい

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平成31年2月24日、天皇陛下御在位三十年記念式典が執り行われました。

翌日の新聞各社の報じ方が気になりました。

天皇陛下御在位三十年記念式典をトップにしたのは

 

産経新聞と読売新聞だけが一面トップで最も強調しています。

それに対して他の新聞社の報じ方は奇妙です。

沖縄県の県民投票の結果について大々的に書いてます。

天皇陛下御在位三十年記念式典は、式典での今上陛下のお言葉を賜る最後の機会です。

それよりも法的拘束力のない沖縄県の投票結果を大々的に報じる感覚が日本人として理解できません。

お言葉全文と皇后陛下の機転

ご在位30年式典 天皇陛下、お言葉全文(1/2ページ) - 産経ニュース

全文を読むべきでしょうが、一部だけ引用します。

ともどもに平(たひ)らけき代(よ)を築かむと諸人(もろひと)のことば国うちに充(み)つ

天皇陛下が平成の始まりに皇后陛下が詠んだ一首の歌をご紹介なさいました。

当時の世相を掴んだものであると拝察します。

ちょっとしたハプニングもありましたが皇后陛下の機転によって事なきを得ました。

まさにお二人で日本国を支えてきたのだということを象徴する場面だったのではないでしょうか。

沖縄県有権者の7割が「反対に積極的ではない」

さて、沖縄県の県民投票は移設反対が多数でしたが、中身はどうでしょうか?

投票率は有権者の約52%、埋め立て「反対」が投票総数の72%。「賛成」は19%、「どちらでもない」は8.8%でした。

この結果をもって「反対が7割」という人が居ます。

しかし、その評価ってどうなんでしょうか?

有権者の割合でいえば、反対票を投じたのは4割以下です。

そもそもこの県民投票は何のために行われたのでしょうか?

県民投票の結果によって辺野古の埋め立てが行われるか否かが初めて決まるというわけではなく、既に行われている埋め立てに反対するために県民投票が行われたという事実が無視されています。

このような場合、投票しなかった人は「反対に積極的ではなかった」となります。

だからこそ玉城デニー知事の表情もこわばっていたのでしょう。

この点を各メディアは歪めて伝えていますね。

天皇陛下のお言葉も県民投票も大事だが

もちろん、沖縄県の県民投票も、県民の意思表示の機会として重要です。

それを軽視するというのではありませんが、物事の軽重というものがあるでしょう。

県民投票の結果は過大評価されていると思います。

以上