事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

天皇陛下で「腹話術」する文春の不敬行為:眞子内親王殿下と小室圭の結婚に関して

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何が「裁断」なんだか。

週刊文春「天皇がついに"裁断"眞子さま小室圭さん結婚に「NO」」

週刊文春が見出しで「天皇がついに"裁断"眞子さま小室圭さん結婚に「NO」」としています。

こんな「腹話術」が許されてよいわけありません。

天皇陛下の眞子内親王殿下の結婚に関する回答

天皇陛下お誕生日に際し(令和3年) - 宮内庁

問3 秋篠宮さまの立皇嗣の礼が終わりました。陛下のご感想をお教えください。長女眞子さまは,小室圭さんとの結婚についてのお気持ちを公表した文書で「天皇皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっていることに,深く感謝申し上げております」と記されました。秋篠宮さまは結婚を認める考えを示されましたが,陛下はどのようにお考えですか。お二人の結婚に関して国民の間で様々な意見があることについて,どのように捉えていらっしゃいますか。

天皇陛下
延期されていた立皇嗣の礼関連の主要な諸行事が滞りなく終了したことに安堵どしています。その立皇嗣宣明の儀において,秋篠宮は,「皇嗣としての責務に深く思いを致し,務めを果たしてまいりたく存じます」と述べたことを心強く聞きました。

秋篠宮には,皇嗣として,その職務もますます重いものとなっていきますが,秋篠宮妃共々,身体に気を付けながら,務めを果たしていってもらいたいと思います。 

眞子内親王の結婚については,国民の間で様々な意見があることは私も承知しております。このことについては,眞子内親王が,ご両親とよく話し合い,秋篠宮が言ったように,多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております。

秋篠宮皇嗣殿下が「多くの人が納得し喜んでくれる状況」になって欲しいと言ったことは何回かありますが、直近のものは令和2年11月20日の秋篠宮皇嗣殿下の誕生日に際して行われた記者会見における発言です。 

秋篠宮皇嗣殿下の眞子内親王殿下に関するおことば

秋篠宮皇嗣殿下お誕生日に際し(令和2年) - 宮内庁

殿下
 娘の結婚について,つい先日,一週間ほど前になりますけれども,長女が今の自分たちの気持ちというものを文書で公表いたしました。皇嗣職大夫の,気持ちを尊重するということでしたね。
記者
 はい。
殿下
 それは結婚することを認めるということです。これは憲法にも結婚は両性の合意のみに基づいてというのがあります。本人たちが本当にそういう気持ちであれば,親としてはそれを尊重するべきものだというふうに考えています。今後の見通しでしたか。
記者
 はい。
殿下
 予定ですね。
記者
 はい。
殿下
 今回はあくまでも2年前に2020年に延期をするということをお伝えしたことに関わるものです。つまり,一連の行事が終わった2020年というのは今年であり,今年は間もなく終わろうとしています。やはりその間に何らかのことを伝える必要があると本人も考えておりましたし,私もそのように思っておりました。そのようなことから現在の気持ちというものを公表したわけです。ですから,今後の予定,見通しなどについてはこれから追って考えていくということになると思います。それからもう一つありましたね。
記者
 殿下が以前記者会見で指摘された「多くの人が納得し喜んでくれる状況」となったと受け止められていらっしゃいますかどうか。
殿下
 私が多くの人に納得し喜んでもらえるというお話をしたわけですけれども,実のところ多くの人というのを具体的に表すことはなかなか難しいと思います。長女の結婚について反対する人もいますし,賛成する人もいますし,全く関心の無い人もいるでしょう。どれをもって多くというふうに客観的に言うことができるかというとなかなかそれは難しいわけですけれども,あくまで私の主観になりますけれども,感じとしては決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないというふうに思っています。で,そのことは娘も恐らく同じ気持ちを持っていると考えております。以上です。

文春はこの事を捉えて「現在はこのような状況ではない」⇒「したがって、結婚が許される状況ではない」とでも言いたいのでしょう。

しかし、これを「天皇陛下が裁断」と表現することは、現実とあまりにもかけ離れており、タイトル詐欺以外の何物でもありません。

天皇陛下のおことばに関してこういったことを行うというのは到底許されるものではないでしょう。

なお、2月23日の天皇陛下誕生日に際しての記者会見時には、他にも不見識な記者の質問がありました。

天皇陛下に皇位継承とジェンダー平等を質問する記者をどう視るべきか?|Nathan(ねーさん)|note

以上