事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「東京書籍の教科書で韓国文化が11ページ」の真相⇒中学生地理の調査方法の例として

東京書籍の中学地理教科書で世界の文化の調査方法例として韓国文化が紹介

「東京書籍の教科書で韓国文化が11ページにわたって紹介されている」という事を問題視する言説がにわかにネット上で見られるので中身を検証しました。

「東京書籍の教科書で韓国文化が11ページ」

魚拓

問題となる教科書は、新編 新しい社会 地理 東京書籍 中学校社会科用 文部科学省検定済教科書の平成29年発行以降のものです。私も平成31年検定済みの教科書を内容を確認しましたが、同様のものでした。

Twitter上ではこのアカウントが投稿した動画等が拡散されました。

「東京書籍の教科書で韓国文化が11ページにわたって紹介されている」

これは事実ですが、説明不足です。

中学校地理教科書の「世界のさまざまな地域の調査」の例として取り上げられている

東京書籍の中学教科書の構成は、1編が世界の国々、2編が日本の地域について学ぶという構成になっています。

その中で、アメリカ・中国などの他に韓国に関する項目がありますが、ネット上で問題視されたのはそれとは別個の項目における記述です。

1編の最後の項目として、「世界のさまざまな地域の調査」があり、その方法を具体的に説明するために韓国を調査する場合を例にする、という構造になっています。

2編の最後にも、日本の静岡県を例に(平成31年検定済のもの)同様の調査方法の具体的例示が行われており、15ページが割かれています。

教科書全体は約300ページであるため、調査方法を伝えるための文量としては適切ではないでしょうか。

東京書籍の地理の教科書は韓国文化のステマ?

このような構成なので、「韓国文化が11ページにわたって紹介されている」とだけ指摘して問題視するのは情報不足ですし、フェアではありません。

調査の事例国として韓国が取り上げられているのも、情報が手に入りやすい国ですし、別に問題視するような話ではないと思います。

ところで、こうした構成自体について「韓国文化のステマである」と評する人も居るかもしれません。

何しろ東京書籍の中学歴史教科書における韓国関係の記述は日本国民の側を向いていませんからね。朝鮮半島出身志願兵の説明を、「強制的に徴兵された」などと書いていますし

朝鮮半島出身志願兵・創氏改名を「強制された」と嘘の説明

東京書籍で朝鮮人志願兵の写真を用いて「朝鮮人が徴兵された」と嘘の説明

昭和18年7月7日号のアサヒグラフ

昭和18年7月7日号のアサヒグラフ

東京書籍が使用した写真は、朝日新聞やその関係媒体で掲載されたものと同じですから、説明文が明らかに実態を表していません。

大阪朝日新聞 南鮮版 昭和15年7月13日付

大阪朝日新聞 南鮮版 昭和15年7月13日付

朝鮮半島出身兵士の徴兵は1944年から行われたものの、それ以前には志願兵が殺到していたことが分かります。このような経緯をもって、日本国がまるで「強制的に朝鮮人を兵士として使用した」などという印象操作をするような出版社は、いったい何なんでしょうか?

当時はもちろん大和民族たる日本人も徴兵されていましたので、徴兵制を問題視するならともかく、朝鮮半島出身者の徴兵だけを問題視する意味が分かりません。

また、「創氏改名」に関しても、「氏」の設定それ自体は法令上の義務だったが、従来の朝鮮風の「姓」を変更することは強制されず(従来の「姓」を「氏」とすることは可能だし、氏と別に「姓」を残す使い方を禁止するものではない)、朝鮮半島に居た朝鮮人らですら日本風の「氏」を設定する例が多かったなど、制度としてもまた実態としても強制とは言えませんから、やはり東京書籍の記述は間違っています。

参考:http://www.seisaku-center.net/node/194

以上