事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

浅田均「森ゆうこは刑事責任に問われないと知って凶悪犯罪に及ぶ触法少年と同じ」

浅田均「森ゆうこは触法少年」

日本維新の会の浅田均議員が「森ゆうこは刑事責任に問われないと知って凶悪犯罪に及ぶ触法少年と同じ」と指摘しました。

その通りだなと思う一方で、下手をしたらそれ以上に悪質だと思います。

なぜそう思うのかを説明します。

浅田均「森ゆうこは刑事責任に問われないと知って凶悪犯罪に及ぶ触法少年と同じ」

森ゆうこ議員は毎日新聞の記事を根拠として、原英史氏に対して「公務員ならあっせん利得・収賄罪にあたる」などと発言し、これが名誉毀損にあたるとして抗議を受けていました。

さらに、森ゆうこ議員は上記事案に関連してタイムスタンプが捏造されたツイートを元にして、「高橋洋一氏に質問通告内容が漏洩した」などと国会で発言し、それがネット上で指摘されたのちの12月に入ってからも再度上記趣旨の発言をしました。
 

よって、これは意図的に虚偽の事実について、犯罪行為と知りながら発言しているとするほかありません。

浅田均議員は「森ゆうこは刑事責任に問われないと知って凶悪犯罪に及ぶ触法少年と同じ」と指摘していますが、私は今後の状況によってはそのような触法少年よりも悪質だと思います。

国会議員の免責特権と少年法

国会議員は憲法51条で院内での発言は責任を問われないと規定されています。

少年法は14歳未満の者による犯罪行為は刑事罰を科さないとあります。

少年法(審判に付すべき少年)
第三条 次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する
一 罪を犯した少年
二 十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年

しかし、「家庭裁判所の審判に付する」とあるように、刑事責任は問われませんが、一定の処分が為される余地があります。

少年院送致などの保護処分もある触法少年

少年事件の手続きの流れを見ると分かりますが、14歳未満の少年であっても、家庭裁判所の審判を受けた後には保護処分として保護観察・児童養護施設送致・児童自立支援施設送致があり、さらには少年院送致もあります。

少年院送致を受ければ個室寮での生活から始まり、調査等を経て集団生活をしていくことになり、数年間の更生教育を受けることになります。

保護処分は罰を与えるものではなく更生を期して行われるものですが、少年院送致は自由を拘束する点で、事実上、一定の不利益を与えるものと言えると思います。

これに対して、国会議員が故意に犯罪に相当する演説等を「院内」で行った場合には、何らの処分を受けることもありません。

触法少年による故意の犯罪よりも悪質だと思うのは、こういうところからです。

これに対する唯一の措置は、国会における懲罰の対象になることしかありません。

懲罰を求める請願が無視される可能性

国会が自律的に森ゆうこ議員に対して懲戒処分をしないので、原英史氏は国会に対して森ゆうこ議員に対する懲罰を求める請願を日本維新の会の協力もあって提出しました。これは憲法16条で認められている権利行使です。

しかし、請願を議題として採択するためには、「全会一致」でなければならないというのが国会の慣例となっています。

これは憲法や法律では求められていない要件であり、相当の理由があって形作られた慣例であろうと思われます。

ただ、今回の請願は特定会派の議員の懲戒を求めるものですから、その会派が採択に反対すれば審議不成立となります。これでは「事実上、私人が国会での人権侵害に抗する術が一切な」くなると原英史氏が指摘しています。

これがまかり通るなら、森ゆうこ議員は触法少年よりも悪質だと言う他ないでしょう。

森ゆうこ議員の懲罰請願:全会一致ではなく多数決をお願いしたい – アゴラ

まとめ:触法少年より悪質な森ゆうこを自民党は容認するのか

自分が絶対に法による処罰を受けず、何らの権利制限も受けないことを知りながら犯罪行為をする点で、森ゆうこ議員は14歳未満の触法少年と同一視されるべきですが、触法少年は刑事処分はなくとも少年院送致があり得るため、懲罰を受けないのであれば、森ゆうこの悪質性はそれ以上であると言わざるを得ません。

国会の多数派である自民党はこれを見て向ぬふりをするのでしょうか?

元はと言えば、この話は原英史氏が国家戦略特区のワーキンググループ座長代理という立場であり、規制改革に絡んだ話だということが忘れ去られています。

常識で考えれば、国会の多数派が懲罰を決めればできるのに、堂々と懲罰相当の行為をしているということは、多数派である自民党内に森ゆうこら既得権官僚側の利に沿う言動をする者を支持・容認する議員が居ると考えるのが筋です。

「安倍政権の改革本気度が問われている」とアゴラの新田さんが指摘しているのは、そういう点からも正しいと言えるでしょう。

以上