新型肺炎コロナウイルス論文のプレプリントが論文予稿保管サイトに300も投稿されたようです。この論文の扱いは要注意です。
bioRxivに新型肺炎コロナウイルス論文の予稿300が投稿
Calling all scientists with relevant domain experience. There are 313 results on @biorxivpreprint for "coronavirus" right now. Almost none of them have attached reviews. Let's fix that by Monday morning. Who's with me? #CommunityReview #CoronavirusOutbreak pic.twitter.com/EOd2IPS7r2
— Russell Neches (@ryneches) 2020年2月1日
bioRxiv(バイオアーカイブ:正式にはbioRχiv、エックスがギリシャ文字の「カイ」)とは、生物学のプレプリントリポジトリ、つまり論文の予稿を保管する場所です。
そこに新型肺炎コロナウイルスに関する論文の予稿が313も投稿されているという報告がありました。
査読されていないため注意喚起
We’ve just put an additional, cautionary note about the use of preprints on every @biorxivpreprint pic.twitter.com/08eSXL4dDi
— John Inglis (@JohnRInglis) 2020年2月1日
bioRxivにUPされる論文は「査読」が為されていない状態のものです。
つまり、論文の内容が正しいのか、間違い等が無いのかについて、同業者からのクロスチェックが行われていない状態であるということです。
そのため、運営者からこれらの論文予稿は確定した情報としてメディアで流さないようにと注意喚起し、サイト上に注意書きのバナーを表示させる事態になっています。
プレプリントサーバーのbioRxivが2019-nCoV関連でアップロードされたプレプリント(予稿)はピアレビュー(査読)されていないので、確定した情報としてメディアで流さないように注意を喚起している。 https://t.co/kNThGuOUlo
— fm (@fm_tsukuba) 2020年2月1日
プレプリントサーバbioRxivに査読されていないコロナウイルス関係の論文が多数投稿され(300報以上?)、とりあえず注意を喚起したバナーを追加したとのこと。bioRxivのプレプリント論文を「根拠」としたSNS投稿には注意が必要です。
— 山形方人(nihonGO) (@yamagatm3) 2020年2月1日
新型肺炎コロナウイルスに関する新たな誤解・デマの予感
普段からPubMedを見ている人は気づいていると思いますが、2019-nCoVの論文が増えてきましたね。怪しい報告も出てきそうで、ふるい分けしていかないといけませんね。 pic.twitter.com/k47lWpGWZo
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2020年2月1日
新型肺炎コロナウイルスに関する論文は他にもPubMedやLancetに投稿されますが、どうやら信憑性に乏しい報告も出てきそうです。
「論文を根拠にしてるから正しい」が通用しない場合もあります。
既に陰謀論サイトが論文の内容を日本語訳しており、それがSNSで拡散されています。
その中には医者が信憑性ゼロとしているものもあります。
論文の内容が正しいかを一般人が理解するのは困難ですので、解釈できる能力が無い人は拡散するのを控えてください。
以上