12月24日放送の「そしてどうなるの? 2019池上彰が総まとめ ニュースの現場SP」
桜を見る会の説明がやっぱりデタラメでした。
- 「そしてどうなるの? 2019池上彰が総まとめ」における桜を見る会の説明
- 疑惑1:安倍さんの後援会の食事代が安すぎる疑惑
- 疑惑2:反社会的勢力と付き合いがある疑惑
- 疑惑3:招待者名簿を急いで処分した疑惑
- まとめ:池上彰の番組はやっぱりデタラメばかりだった
「そしてどうなるの? 2019池上彰が総まとめ」における桜を見る会の説明
番組では2019年の出来事をサラッと一通りピックアップしているので解説はかなり浅めですが、日韓関係(徴用工問題・ホワイト国・GSOMIA等)についてと桜を見る会問題については比較的時間を多く割いて「解説」 していました。
- 疑惑1:安倍さんの後援会の食事代が安すぎる疑惑
- 疑惑2:反社会的勢力と付き合いがある疑惑
- 疑惑3:招待者名簿者名簿を急いで処分した疑惑
と焦点を絞って番組構成されていました。
それぞれにデタラメがありました。
疑惑1:安倍さんの後援会の食事代が安すぎる疑惑
ホテルニューオータニで行われた安倍後援会主催の桜を見る会「前夜祭」の食事代が安すぎる疑惑と題されていますが、これは最初からメディアによる捏造だということが明らかでした。
1万1000円のパーティープランが5000円で差額が6000円という嘘
ホテルニューオータニの公式HPでは「パーティープラン」という項目があります。
「1万1000円から」というのは、このプランのページを参照したものです。
しかし、これはホテルニューオータニ側がある程度の大枠を決め、その中で客が要望を伝えて微調整する「パッケージプラン」です。
しかも、HP下部には「正餐は8名さま~150名さま、立食は20名さま~150名さまで承ります。」とあり、安倍後援会の前夜祭は総勢850名ですからまったく不適当だという事が明らかです。
実際、ニューオータニが用意している宴会プランはこのプランだけではありません。
プラン一覧の中には「ケータリングプラン」などがありますが、この料金体系を見ると50名と100名とでは一人当たりの価格が1000円も異なるなど、人数が多くなればなるほど一人当たりの価格が下がるというのが分かります。
よって、「1万1000円のパーティープランが5000円で差額が6000円になったため、公職選挙法違反の疑いがある」などというのは単なる言いがかりに過ぎず、「疑惑」でも何でもありません。
そもそも「プラン」ではなく大口顧客に対するオーダーメイドの契約があり得るのですが、マスメディアはなぜか数多くあるプランの中の1つにしか注目していません。
メディアは取材で5000円もあり得ると知りながら無視して報道
多くのマスメディアは、取材で5000円での宴会もあり得ることを知っていたにもかかわらず、敢えて報道には反映させていないことが分かりました。きちんとその可能性を報じたのは極一部です。
NHKですら、印象操作をしていたことが分かっています。
池上彰の番組は、このようなマスメディアの印象操作の延長線上で作られているということが確認されました。
池上彰「実際はホテルニューオータニには宿泊していない」と一般化
池上彰は「安倍総理は料金が安くなった理由として、ホテルの宿泊者であるという事情を踏まえてホテル側が設定したと言うが、実際はホテルニューオータニには宿泊していない」などと説明しました。
これは過度に一般化した悪質な印象操作です。
正しくは「2015年については事務的なミスによってホテルニューオータニには宿泊しなかった」です。
まるで毎年宿泊していないかのような印象操作であり、2015年も本来はホテルニューオータニに宿泊する手はずだったという事が無視されています。
これは上念さんやケントさんが放送法遵守を求める市民の会・DHC虎ノ門ニュースで紹介している、BTO案件なんじゃないでしょうか?
疑惑2:反社会的勢力と付き合いがある疑惑
桜を見る会に反社会的勢力とみられる者が参加していたため、政権が反社会的勢力と付き合いがある疑惑が取りざたされていましたが、それに関連して【反社会的勢力の定義】が問題視されました。
菅官房長官の発言や、後の閣議決定では「反社会的勢力の統一的な定義は困難」としましたが、これに対して「定義は過去の政府が指針で示している」と指摘する者が居ました。
しかし、詳しく調べるとこれもおかしな指摘だということが分かっています。
そもそも政府は反社会的勢力の定義をしてない
詳しくは内閣官房等に聞いた上で上記で書いていますが、端的にまとめると以下です。
- 「指針」は犯罪対策閣僚会議の幹事会の申し合せに過ぎず閣議決定ではない
- 「指針」における反社会的勢力の記述の仕方が行政文書における定義の記述ではない
- 過去の金融庁の答弁も「統一的な定義は困難だった」であり政府見解は変わっていない
- みずほ銀行が「反社会的勢力」に関する監督指針に反して行政処分を受けたが、これは単に関係があったからという理由でもなく、政府が勝手に反社会的勢力認定をしたのでもなく、みずほ銀行内部の基準でチェックした結果、反社会的勢力認定がなされ、その者との取引が認識されていたのに2年間も何ら対策せずに放置して金融庁の監査時にチェック自体していないと虚偽報告したことが理由だった
政府の方針が変更されたわけでは無い
第185回国会 財政金融委員会 第5号 平成二十五年十一月二十八日
○政府参考人(細溝清史君) 私どもは、金融機関における反社勢力との取引の有無や内容については、必要に応じて日常の検査監督において確認しております。ただ、反社会的勢力はその形態が多様でありまして、また社会情勢に応じて変化し得るということから、あらかじめ限定的、統一的に定義することは困難でありますので、各金融機関でそれぞれ実態を踏まえてそのデータベースを構築しております。
再度言いますが、たとえば金融庁も以前に「統一的な定義は困難」と答弁しており、政府見解が変わったということにはなりません。
これをもって「反社会的勢力対応の実務が根底から覆った」などと言っているのはマスメディアくらいのものです。マスメディアが「指針」を「定義」であると思い込んでその認識を拡散した結果、民間でもそれが「定義」なのだと思い込んだ者が出ているということです。
弁護士まで、「桜を見る会のせいで反社対応の根本が覆った」みたいなこと言っていたのは、なんだったんだ……。
— 弁護士 吉峯耕平(「カンママル」撲滅委員会) (@kyoshimine) 2019年12月13日
私は反社対応について専門的な知識経験はないからコメントしなかったが、各都道府県の暴力団排除条例に関連する定義があるくらいで、統一的な定義はないのは常識でとは思ったぞ。 https://t.co/sYLGWLQ540
疑惑3:招待者名簿を急いで処分した疑惑
シュレッダー処分の時系列は説明されている通りとすると以下になります。
- 4月22日、シュレッダーの予約(5月9日13時~15時と予約)
- 5月9日12時、共産党宮本議員から資料要求
- 5月9日13時以降 シュレッダーで裁断
池上彰氏の説明にもありますが、資料要求を受けてから1時間後にシュレッダーで廃棄処理をしていたということです。
正直、この話には深く立ち入りたくないのですが、12時~13時は通常は昼休みの時間であることや、シュレッダーで裁断するために資料を収集・確認する時間、廃棄のための手続きを考えると、1時間で準備できるものではないのではないか?と考えることができると思います。
そして、予約の事実がある以上は(これ自体疑わしいという指摘は措いておく)、招待者名簿を急いで処分したと言うのは苦しいと思います。番組では予約の日時が書かれた文書が示されたことも紹介されていませんでした。
まとめ:池上彰の番組はやっぱりデタラメばかりだった
まとめとしては「池上彰の番組はやっぱりデタラメばかりだった」に尽きます。
他にも徴用工問題など日韓関係に関する説明について違和感があったので、そちらについてもまとめる予定です。
以上