岩屋大臣の韓国防衛相との非公式会談について自民党部会で非難されました。
このこと自体の妥当性に触れていきます。
- 自民党部会で岩屋防衛大臣が非難される
- 「レーダー照射問題を事実上棚上げ」はメディアの評価
- 自民党の批判は正当か
- G20での日韓首脳会談、公式の防衛大臣会談はどうなるか
- まとめ:岩屋防衛相への度重なる批判やデマ
自民党部会で岩屋防衛大臣が非難される
自民部会で岩屋防衛相批判、日韓会談「怒り禁じ得ない。選挙にも関わる」 - 産経ニュース
「安易にすべきでない」日韓防衛相非公式会談に自民会合で批判 | NHKニュース
- レーダー照射問題だけでなく、『徴用』をめぐる問題で韓国側がきちんと対応しないかぎりは非公式であれ、会談すべきではなかった
- 政府全体の評価として選挙にも関わってくる
- レーダー照射問題で、韓国側は日本の反論を恣意的(しいてき)に使ってきた。そういう相手だということを十分認識して対応してほしい(小野寺前防衛大臣)
報道に表れた「批判」の中身は、これらだけです。
「レーダー照射問題を事実上棚上げ」はメディアの評価
岩屋防衛大臣は罷免するべきか:韓国レーダー照射事件再発防止・「棚上げ」への対応
上記記事でも指摘しましたが、「事実上の棚上げ」や「事実上不問に付した」という言葉はメディアの報道には上がっていますが、現実に誰かがそういう評価をしているという話はありません。
岩屋大臣の行動は安倍総理の方針の一環であるはずです。
でないなら閣内不一致という意味において更迭案件でしょう。
韓国に対しては北朝鮮に対する防衛協力の可能性は残しておかなければならないので、完全にシャットアウトするのは良くないという方針でしょう。
実際、NHKの記事の最後には背広組と思われる者の見解が添えてありました。
これに対し防衛省の担当者は「北朝鮮への対応を考えると、韓国との連携は大事で、岩屋大臣も『さまざまな問題があるからこそ胸襟を開いてトップどうしが話をすることが重要だ』という思いだ」と説明し、理解を求めました。
もっとも岩屋大臣が笑顔を見せたり握手をする際に体を傾ける角度が相手よりも深い写真を撮られ、それを韓国の国防省が各報道機関に提供していることからは、そのような行動は不用意であったと言えるでしょう。
自民党の批判は正当か
ただ、今回の自民党ような批判であればむしろ好ましいものであると言えます。
そもそも状況が整っていない中で非公式とはいえ韓国側と防衛省のトップが会談するのは控えるべきだったという指摘や小野寺大臣の言うように韓国に揚げ足を取られないように注意すべきというのは正当です。
こういう批判が党内から無いようでは、逆に韓国側が勘違いしますからね。
韓国側は日本側の世論や政府内の動きをチェックしています。
いわゆる保守論客と言われる方も岩屋大臣を痛烈に非難していますが、その中身が妥当であるかはともかく、その「行動」の妥当性はあると思います。
G20での日韓首脳会談、公式の防衛大臣会談はどうなるか
これだけ日本国内でレーダー照射問題に関して状況が整っていない中で非公式会談を行ったことが批判されているのですから、G20での日韓首脳会談の可能性はどうなるのでしょうか?
会談のセッティングそのものの可能性もそうですが、仮に行われるとして、その内容についても自民党内で反発を見せたことが影響しそうです。
普通に考えて、レーダー照射の事実そのものが無かったという態度ではまともな会談にはならないでしょう。
それを韓国側に示したという意味で、自民党内での岩屋批判は意味のあるものだと思います。
まとめ:岩屋防衛相への度重なる批判やデマ
岩屋大臣に関してはIRカジノ法案の成立に尽力した者であることから「パチンコ議員」などと揶揄されてきましたし、ツイッターではつい先日、「岩屋の嫁は韓国人だ」という根拠無しの妄言が振り撒かれていました。
(特定機密保護法において親族の国籍が適性検査の対象になっている)
自民党の岩屋毅議員の何がスゴイって、正直、選挙に強いわけでもないのに、カジノに関してはずっとその非難を受けながらも覚悟を持って常に最前線に立って来たということ。選挙で不利と見ればケツまくる政治家が多い中で、その政治姿勢には敬意を払いたい。
— 木曽崇@「夜遊びの経済学」絶賛発売中! (@takashikiso) January 26, 2017
そもそもIRカジノについてデマが横行しているので、SNSで「パチンコ議員」などと言ってる者の信憑性は、以下の記事に照らして考えてみてほしいと思います。
以上