日本学術会議への任命を拒否された東大歴史学の加藤陽子教授が毎日新聞に書いた内容が歴史捏造の選民思想丸出しなので、歴史的事実を提示します。
- 共産党小池晃議員が毎日新聞の加藤陽子の記事を追認
- 日本学術会議の任命を拒否された加藤陽子の主張
- 「判例を踏まえると憲法23条の学問の自由は、人一般の学ぶ権利を保障してない」という捏造
- 日本国憲法草案の金森徳次郎・田中耕太郎大臣の答弁
- 歴史捏造の選民思想をばら撒く加藤陽子
共産党小池晃議員が毎日新聞の加藤陽子の記事を追認
〈23条は生まれながらの人一般の学ぶ権利を保障したものではない。それは思想・良心の自由、表現の自由で保障されうるからだ。23条は専門領域の自律性、公的学術機関による人選の自律を保障するために置かれた。学術会議問題の根幹には確かに学問の自由の問題があるのだ〉 https://t.co/KV4htDif8q
— 小池 晃(日本共産党) (@koike_akira) 2020年11月21日
日本学術会議の任命を拒否された東大教授加藤陽子氏の毎日新聞における主張を、共産党の小池晃が追認しています。
日本学術会議の任命を拒否された加藤陽子の主張
毎日新聞11月21日(土)東京朝刊8面の中で、特に問題なのは次の記述です。
金森の説明に加え、判例を踏まえた憲法解釈をまとめておきたい。23条は生まれながらの人一般の学ぶ権利を保障したものではない。それは思想・良心の自由(19条)、表現の自由(21条)で保障されうるからだ。23条は専門領域の自律性、公的学術機関による人選の自律を保障するために置かれた。学術会議問題の根幹には、確かに学問の自由の問題があるのだ。
これは法的に誤りであり、歴史捏造です。
「判例を踏まえると憲法23条の学問の自由は、人一般の学ぶ権利を保障してない」という捏造
最高裁判所大法廷 昭和38年5月22日判決 昭和31(あ)2973 昭和31(あ)2973
同条の学問の自由は、学問的研究の自由とその研究結果の発表の自由とを含むものであつて、同条が学問の自由はこれを保障すると規定したのは、一面において、広くすべての国民に対してそれらの自由を保障するとともに、他面において、大学が学術の中心として深く真理を探究することを本質とすることにかんがみて、特に大学におけるそれらの自由を保障することを趣旨としたものである。
憲法23条は、広くすべての国民に対して学問の自由を保障している、ということが、最高裁大法廷判決で言及されているのがわかります。
大学で特に保障される趣旨、としているのは、学問的研究の自由と研究発表の自由にとどまらず、「研究の結果を教授する自由」等が、一般の場合とは異なり、大学では認められるとすることを導いているのであって、この記述が「生まれながらの人一般」を憲法23条の保障対象から排除する趣旨であるとは考えられていません。
そして、この理解は現在の学説の通説でもあります。
参考: 憲法 2 人権 LEGAL QUEST / 毛利透 【全集・双書】
確かに、学問の自由の沿革や憲法学界の伝統的な解釈においては、大学における教授職の者のみが享有主体性を有しているという理解であったことは間違いではありません。
しかし、現代においては企業等での研究が盛んであり、その個人による研究に対しても学問の自由が保障されなけばおかしいという認識が広まっているため、伝統的な解釈が修正されているのです。
そうした状況を一切無視して判例の理解を歪めている加藤陽子という人間は、果たして日本学術会議に相応しいのでしょうか?
いや、学術会議どころか、大学で教鞭を取ったりしてはいけないでしょう。
日本国憲法草案の金森徳次郎・田中耕太郎大臣の答弁
加藤陽子という歴史学者がいかにいい加減なことを言っているか。
前掲毎日新聞記事では金森徳次郎国務大臣の答弁を持ち出していたが、彼がどう答弁していたかという点もここできちんと紹介します。
第90回帝国議会 衆議院 本会議 昭和21年6月25日
○國務大臣(金森徳次郎君)省略
次に六月二十五日第八點と致しまして、二十一條の學問の自由の中味を述べよと云ふ御話でありました、是は北君も御擧げになりましたやうに、大學教授の自由と云ふやうな狹い意味には考へて居りませぬ、學問の自由と云ふ言葉の持つて居る其の總ての意味に於きまして、學問の自由を憲法が保障して居ると考へて居ります、隨て個人的な研究の範圍に於ける學問の自由、大學の學園に於て行はれて居る所の學問研究の自由も、共に包容して居ると云ふ趣旨に了解して居ります
第90回帝国議会 貴族院 帝国憲法改正案特別委員会 昭和21年9月18日
○佐々木惣一君 能く分りました、そこで私は矢張り伺つて宜かつたのですが、私は矢張りさう云ふ點が感じが違ふのです、學問と云ふものは何も學者の商賣にやつて居るあの行動を學問と言ふのぢやないのですから、學問、即ち事柄の本質、眞理をぶつかつて明かにすると云ふことは人間的要求だと思ひます、それでありますから、ちよつと私の説明のやうなことを言はして戴きますが、赤ん坊でも、子供でも、何か一つの事柄があると、是はどう云ふ譯だ、是はどう云ふ譯だと言つて困る位であります、是は一つの眞理追究の要求、人間の要求だと思つて居るのです、それ故に私が茲に御尋ねするのは、學問の自由と云ふのは、所謂我々のやうな學者、學問業者の自由と云ふこととは無關係で、矢張り人間の本質に基いて誰でも學問の自由と云ふものがあるのだと、斯う云ふ風なことぢやないかと思つたものですから、それで其の意味をはつきりとする爲に本規定の根據を御尋ねしただけでありまして、只今承る所では、所謂大學の教授とか、さう云ふものぢやないでせうね
○國務大臣(金森徳次郎君) 話が混亂する虞がありまして、急に發言を求めます、今佐々木委員が途中で仰せになつた考であります、學問それ自體を狙つて居ります、それが大學教授がやられようと道端の乞食がやらうと一つも其の觀念に於ては區別致して居りませぬ
このように、金森徳次郎国務大臣も、学問の自由の保障対象としてすべての人を含めているということが分かります。
こういう事実からは、加藤陽子は「歴史捏造」をしていると言う他ありません。
参考:「学問の自由」,「大学の自治」と大学内部の法関係(1)片山等
歴史捏造の選民思想をばら撒く加藤陽子
加藤陽子教授の記事からは、歴史捏造の選民思想が丸出しで、「どうせお前ら愚民は何も知らないだろう」という舐めた態度なのが分かります。
こんなものちょっと調べればわかることを堂々とやるのですから。
事実を歪めて伝える者を学術会議の委員として任命してはいけないでしょう。
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