日本を敵視する国とは、話しあうべきだと言いながら、自国の国会議員とは話し合わない人たちhttps://t.co/xgithX9gS2
— 一色正春 (@nipponichi8) March 28, 2019
憲法審査会による憲法改正の実質審査が開始されません。
どこに原因があるのでしょうか?
憲法審査会の開催要件や野党第一党の役割が重要です。
- 憲法審査会(の幹事懇談会)を欠席する党
- 衆院は委員数50、参院は45の過半数で開催は可能
- 野党第一党と国会対策委員長
- 憲法審査会が開かれても
- 野党第一党と国政選挙:自公が増えてもダメ
- 日本維新の会の役割
憲法審査会(の幹事懇談会)を欠席する党
【衆議院憲法審査会幹事懇談会不開催のお知らせ】
— 日本維新の会 (@osaka_ishin) March 28, 2019
平成31年3月28日(木)https://t.co/KD04LCKojT
衆議院憲法審査会は幹事懇談会を開催しようとしましたが
欠席した会派があったっため
幹事懇談会は開催されず
意見交換となりました。
出席;自民 公明 維新 希望 未来
欠席;立憲 国民 共産 社保 社民
憲法審査会の開催日程等を決めるために、一部の議員(幹事)らによる懇談会が設けられています。しかし、懇談会の開催を立憲民主党などの野党側は拒否しているのです。
衆院は委員数50、参院は45の過半数で開催は可能
委員は、各会派の所属議員数の比率により、これを各会派に割り当て選任する。
衆議院は、現時点で自民党議員が28名、公明党3名、維新1名、立憲民主党8名、国民民主党4名、共産党2名、その他4名です。
参議院は、現時点で自民党議員が24名、公明党5名、立憲民主党5名、共産党3名、旧民主党5名、維新希望3名です。
つまり、現時点で理論上は自民党議員単独でも憲法審査会は開催できるのです。
ただ、与党公明党や野党(特に野党第一党である立憲民主党)との調整が絡みます。
野党第一党と国会対策委員長
今日は衆院経産委に続いて憲法審の幹事懇に出席しましたが、一部野党のサボタージュで開催できず。
— 足立康史 (@adachiyasushi) April 3, 2019
意見交換会では、辻元清美国対委員長の「(幹事懇を)やったら、えらいことになる」との恫喝まがいの発言も紹介され、一同、驚愕。
参考:「大変なことになりますよ」 https://t.co/chuFtqicB8
現在の国会運営は「国対政治」とも言われます。
衆参両院において国会対策委員会(国対)が設けられており、これは与党の国会対策委員長と野党側の国会対策委員長とで、国会の議事開催日程や審議事項について協議して決定する機能があります。
参考:大塚たかしの仕事 | 衆議院議員 大塚たかし
野党側の国対委員長は野党第一党、つまり議席数が最も多い会派の中から選ばれるのが通例です。
このことから分かるように、野党第一党には国会運営についての政治的なパワーが与えられているのです。
国会対策委員会は、建前としては十分かつ有益な審議を行うために設けられているものですが、現実には野党第一党が反対をしていることで、いろんな審議事項が審議できなかったり、時期が遅くなったりすることも発生しています。
もちろん、国会対策委員会は法的な裏付けがあるわけではありませんから(議院運営委員会とは異なる)、反対を無視して憲法審査会を開いて実質審査をすることは可能です。
ただ、民主政の建前上むやみにそのような形での開催をすることは避けられています。
あとは政治的なかけひき、取引に利用されている面もあると思いますが
「審議が不十分だ」などと言われることがありますが、実は反対側がそもそも審議拒否をしているという場合があります(自民にも野党時代にはそういう類のことはあったが、その割合の問題)。
憲法審査会が開かれても
憲法審査会がまったく開かれていないということはありません。
ただ、中身を見れば「幹事の補欠選任」「会長代理の指名」「請願の審査」「憲法に関する意見交換」など、憲法関連条文の吟味とはほとんど無関係な内容しか行われていない場合が多々あります。
野党第一党と国政選挙:自公が増えてもダメ
<国会>衆院憲法審開催メド立たず 首相、側近起用が裏目に(毎日新聞)
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) November 16, 2018
だから選挙するしかないって。今の構成では無理。野党第一党が維新出ない限りこの状態が続く。もしくはルールを変えないとダメ。https://t.co/lMUxiMwxGv @YahooNewsTopics
憲法改正の審査を充実させるためには自民党や公明党議員がいくら増えても無駄です。
現状ではたった55議席の立憲民主党によって、憲法改正の審議が止められています。
それを押しきっても良いでしょうが、野党第一党に憲法改正に向けて理解のある政党がつかなければ、健全な国会運営になっていかないのではないでしょうか?
だいたい、自民党内にも改憲に後ろ向きの議員がいますし
野党が反対をしても憲法審査会は開催できますが、諸々の配慮によって実質審査が行われないということは過去に何回もありました。
17日に衆院憲法審査会 今国会初も野党反対で実質審議なし - 産経ニュース
日本維新の会の役割
日本維新の会の馬場幹事長は「与党には、安定政権であればこそ、国の骨格の部分を議論してもらいたい。国の根幹である憲法改正議論が、最近の国会では全く進んでいない。憲法審査会は積極的に与党の決断で開いてもらいたい」と述べました。
3割、国会役立っていない 若者調査、関心の低さも(共同通信) - Yahoo!ニュース
国会が役に立っていないのは、野党第一党(衆議院の立憲民主党)の反対によって必要な法案審理ができなかったりしているから、という側面は無いのでしょうか?
自民党が反対によるバッシングをものともせず、憲法改正の実質審査を始めることは理論上は可能ですが、現実には行っていませんし、それで良いのでしょうか?
理想はやはり、再度の選挙によって憲法改正の議論を積極的に行う政党が野党第一党になることです。現在行われている特定政党へのバッシングは、こうした点を理解している憲法改正反対者が意図的にやっているのではないかとすら思います。
野党第一党の国会運営におけるプレゼンスの大きさ、その役割と弊害については、もっと広く知られるべきだと思います。
以上