事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

濃厚接触者の定義が変更:国立感染研の積極的疫学調査実施要領

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国立感染研による「濃厚接触者」の定義が変更されました。2月6日版からの大きな変更です。

濃厚接触者の定義とは:医学用語ではなく明確な定義はないが疾患毎に記述 - 事実を整える

国立感染症研究所が濃厚接触者の定義を変更

「発症2日前」「1メートル内」「15分以上」 濃厚接触者の定義変更―感染研:時事ドットコム

国立感染症研究所が4月20日付の文書で濃厚接触者の定義を変更しました。

国立感染研の積極的疫学調査実施要領

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新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)

新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)魚拓

●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。
・ 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
・ 適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
・ 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
・ その他: 手で触れることの出来る距離(目安として 1 メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と 15 分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

「国立感染研の積極的疫学調査実施要領」の関係する部分に下線と太字を施しました(この記事を見ている方の端末環境によっては反映されていないかもしれません)

「濃厚接触者」定義に直接関係する部分は「1メートル」と「15分」です。

それ以外に「感染可能期間」という概念が新設されました。

※なお、2月27日版から「新型コロナウイルス感染症が疑われる者」が「患者(確定例)」に変更されていました。

感染可能期間が発症の2日前からと明示

新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)魚拓

●「患者(確定例)の感染可能期間」とは、発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状(以下参照)を呈した 2 日前から隔離開始までの間、とする。
*発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐など

「感染可能期間」として、「発症の2日前から隔離開始まで」という概念設定がなされました。

従前は濃厚接触者の定義に「患者が発病した日以降に接触した者」とあったものが対象が拡大しました。

「重症化リスクが高い者」「感染拡大リスクが高い者」の記述が追加

新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)魚拓

○ 「患者(確定例)」の接触者を探索する中で、接触者の候補者の中に、重症化リスクが高いもの(例:高齢者、免疫不全者等)、もしくは感染拡大に寄与することが懸念されるもの(例:医療・介護関係者等)が見いだされた場合には、「患者(確定例)」の行動履歴をより慎重に確認することが重要である。

その他、「重症化リスクが高い者」「感染拡大リスクが高い者」の記述が追加されました。これはこれまで考慮してこなかったというよりは明確化したという趣旨と思われます。

以上