平成30年(2018年)11月9日、元朝日新聞記者で慰安婦報道に関わった植村隆氏が、記事を「捏造」と書かれ名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と原稿を掲載した出版社3社(新潮社、ダイヤモンド社、ワック)を提訴した事件の判決がありました。
結果は、原告の植村の全面敗訴です。ザマァみろ。
概要をまとめます。
裁判所の認定と櫻井氏の意見陳述は必読です。
※追記:西岡氏への訴訟でも植村敗訴となりました
植村隆の従軍慰安婦捏造記事:西岡力・文春への訴訟も敗訴
- 札幌地裁は植村の記事を「事実と異なる本件記事」と認定
- 櫻井よしこ氏の記事が問題視された
- 「櫻井よしこの捏造!」の意味
- 櫻井氏の意見陳述は日本人必見
- 植村裁判を支える市民の会の発狂ぶり
- 植村裁判を支える市民の会共同代表と代理人弁護士
- まとめ:元朝日新聞植村隆の慰安婦記事は事実に反する
札幌地裁は植村の記事を「事実と異なる本件記事」と認定
上記は「植村裁判を支える市民の会」のウェブページに掲載された判決要旨の一部です。魚拓はこちら。
発端となったのは、原告の植村隆が朝日新聞社の記者として「従軍慰安婦」に関する記事を執筆して平成 3 年 8 月 1 1 日の朝日新聞に掲載した記事(「思い出すと今も涙 韓国の団体聞き取り」というタイトルの記事です。
これについて、裁判所が『事実と異なる』旨を認定しています。
この訴訟の争点は、植村が敢えてこの記事を訂正せず放置していたために、櫻井氏が「植村は記事を捏造した」と言及したことが名誉毀損になるかどうかです。
前提となる植村の「従軍慰安婦の記事」の内容については、「事実と異なる」というのは確定しているということです。
櫻井よしこ氏の記事が問題視された
被告の櫻井氏は、 ワック社が発行する雑誌「W i L L 」2014年4月号、新潮社が発行する「週刊新潮」、ダイヤモンド社が発行する「週刊ダイヤモンド」に、植村の記事について「捏造とみられてもしかたがない」旨の論評をした論文を寄稿しました。
これが植村にとって気に食わなかったのでしょう、訴訟の対象となりました。
【慰安婦をめぐる損賠訴訟】櫻井よしこ氏記者会見要旨(1)(1/4ページ) - 産経ニュース
「櫻井よしこの捏造!」の意味
ネット上では植村擁護派が「櫻井の記事が捏造だ!」と指摘しているものがあります。
実態は、櫻井氏の論文において金学順が日本政府を相手どり訴えた訴訟に触れた際、実際は訴状にないことを、訴状からの引用として紹介した、ということでした。
櫻井氏は裁判で、論文の該当部分の誤りを認めて訂正しました。
これだけです。
植村隆の行為について、何ら影響を与えませんね。
これを強調して「不当判決だ!」と騒ぎ立てているのは、印象操作に過ぎません。
櫻井氏の意見陳述は日本人必見
【慰安婦をめぐる損賠訴訟】「植村氏の記事への評価、変えない」 櫻井氏の意見陳述の主な内容 - 産経ニュース
この意見陳述は、植村が如何にずさんな取材で事実と異なった記事を書き、それを意図的に放置してきたのかが端的にまとめられています。
また、それとは別に、以下の内容は注目に値します。
今日、この法廷に立って、感慨深いものがあります。私はかつて「慰安婦は強制連行ではない」と発言して糾弾されました。20年ほど前の私の発言は、今になってみれば真実であると多くの人々が納得しています。しかし、当時はすさまじい攻撃の嵐にさらされました。仕事場には無数のファクスが、紙がなくなるまで送りつけられました。抗議のはがきも、仕事ができなくなるほどの抗議の電話もありました。当時ネットはありませんでしたが、ネットがあれば、炎上していたかもしれません。
その無数の抗議の中でひと際目立っていたのが北海道発のものでした。主として北海道教職員組合の方々から、ほぼ同じ文言の抗議が、多数届いたのです。
北海道教職員組合から無数の抗議があった。
こういう人間が子どもの教育をしているという現実に恐怖を覚えます。
植村裁判を支える市民の会の発狂ぶり
植村氏支援を通じて市民が示したことは、二つに集約される。一つは市民の健全な良識だ。日本軍は戦時中、朝鮮などの女性たちを慰安婦にして繰り返し凌辱する、非人道的な行為を行った。この歴史的事実を直視し、日本がまずなすべきことは被害者に届く謝罪ではないか、という人間としての良識に立つ正義感である。歴史的事実をゆがめようとする櫻井よしこ氏らの歴史修正主義が、実際は誤った事実認識にもとづくものであることを市民は明確に認識し、「ノー」をつきつけていたのだ。歴史教科書から慰安婦記述を除外し、「あるものをなかったこと」にしようとする昨今の流れに対する憤りが渦巻いていた。
いま一つは、民主主義への希求である。正確な事実の報道と、それに基づいた人々の健全な判断があってこそ民主主義はよりよく機能する。事実を伝えてきた報道を…
省略
裁判所が「事実と異なる」 と認定しているのに、「事実を伝えてきた報道を…」と言う発狂ぶり。
こういう人間が日本人の名誉を貶めてきたということですね。
植村裁判を支える市民の会共同代表と代理人弁護士
市民の会に記載のある名前は以下です。
共同代表
上田文雄(前札幌市長、弁護士)
小野有五(北海道大学名誉教授)
神沼公三郎(北海道大学名誉教授)
香山リカ(精神科医、立教大学教授)
北岡和義(ジャーナリスト)
崔善愛(ピアニスト)
結城洋一郎(小樽商科大学名誉教授)
いつもの面々、といった感じですね。
大学教授が主導して慰安婦記事の内容は事実である、と言っているのですから、教職員組合が抗議することに繋がっているということが伺えますね。
また、弁護団に170名が名を連ねていますが、弁護団長中山武敏、副団長小林節、海渡雄一、事務局長神原元らの名まえもあります。
香ばしいメンバーですね。
まとめ:元朝日新聞植村隆の慰安婦記事は事実に反する
世の中では事実に反するという認識が広まっていましたが、改めて裁判所が植村の記事を「事実に反する」旨を認定したという事実は重いものです。
なお、この裁判は原告が植村隆なので、櫻井側は相手の請求が立たなければそれで「勝ち」なのです。積極的に植村が「捏造をした」ことを証明する義務は、櫻井側にはありません。
一部で「植村隆が捏造をしていないと認定された」と評価する者が居ますが、まったく事実に反します。
ただしくは、『櫻井が、植村が書いた記事が捏造であると信じたことに相当性が認められた』です。
被告となった櫻井氏が勝訴したこの裁判ですが、あらゆる面において「アチラ側」の異常さが浮き彫りになった争訟になりましたね。
以上