事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「4月以降に中国人が数千人も入国している」法務省が正式に否定

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出入国管理に関する誤解として「4月以降に中国人が数千人以上入国している」というものがありましたが、法務省が正式に対応して否定しました。

「4月以降に中国人が数千人入国」疑惑

「4月以降に中国人が数千人以上入国」という疑惑は以下の資料の表記のせいです。

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(注1)「特段の事情」とは、中国湖北省又は浙江省において発行された旅券を所持するものの,上陸の申請日前14日以内に上陸拒否の対象地域に滞在歴がない者などである

この表記は法務省側もマズイと思ったのか、ちょくちょく変更されていました。

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新型コロナウイルス感染防止に係る上陸審査の状況(4月10日公表

・令和2年4月2日までに再入国許可により出国した「永住者」,「日本人の配偶者等」,「永住者の配偶者等」又は「定住者」の在留資格を有する者

という表記が中に追加されています。

最新のバージョンでは更に表記が変わりました。

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新型コロナウイルス感染防止に係る上陸審査の状況(4月14日公表)

・国際線の航空機の運航のために必要な乗員(クルー)で,航空機の乗り継ぎ等のために短期間滞在し,宿泊施設で過ごす者

この表記が加わり、「中国湖北省…」の表記が消えました。

そして4月14日には法務省が正式にこの件についてプレスリリースを出しました。

法務省が否定

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http://www.moj.go.jp/content/001318922.pdf

法務省:新型コロナウイルス感染症に関する上陸拒否の措置及び同措置に係る「特段の事情」について

まとめると以下です。

  1. 「4月以降,特定国籍の外国人を多数入国させている」という情報は誤り
  2. 4月以降の「特段の事情が認められ上陸を許可した人」者のうち7割以上は,国際線の乗員(クルー)
  3. そのほかは「永住者」,「日本人の配偶者等」,「永住者の配偶者等」又は「定住者」の在留資格を有する外国人(これらの在留資格を有さない日本人の配偶者又は日本人の子を含む。)や,個別の特異な事情がある外国人等である
  4. 「中国湖北省又は浙江省において発行された旅券を所持するものの…」という表記は、現在は上陸拒否対象地域を中国全土を含む73の国・地域に拡大しているため、例として不適切となったため記載しないこととした

これは捕捉が必要なので以下説明します。

2月に中国湖北省と浙江省からの入国拒否をしていた名残だった

法務省:新型コロナウイルス感染防止に係る上陸審査の状況について(速報値)

「新型コロナウイルス感染防止に係る上陸審査の状況」は、2月から数字を取っています。2月の報告書を見ると、「中国湖北省又は浙江省において発行された旅券を所持するものの,上陸の申請日前14日以内に上陸拒否の対象地域に滞在歴がない者」という表記が見つかります。

つまり、【入国拒否の対象が当初は中国湖北省と浙江省に限定されていた時期に作成された資料の記載が、4月になっても更新されずそのまま用いられてきた結果、実態を表さなくなったため表記を変更した】ということです。

入国拒否対象地域の設定は徐々に拡大してきているのですが、その推移については以下でまとめています。

また、現時点の最新の入国拒否対象地域については法務省:新型コロナウイルス感染症に関する取組及び渡航自粛の要請についてで公開されています。

実際に入国してくる中国人は何人なのか?

山田宏議員、坂東忠信氏(長尾たかし議員経由)が確認した内容によると、実際に入国してきた「4月3日以降の中国人は1日平均30人程度」であるとのことでした。

まとめ

当初の法務省の公表資料の記述を素直に読むと「中国人が4月以降、数千人も入国している」と思う人が居てもやむをえないと思います。

これは新型コロナウイルスの感染者のうち日本国籍者についての表記が誤解を招くものであった厚労省のHPの記載にも通じるものがあります。 

行政はいいかげんなことをしていないで正確に情報発信してほしいと思います。

以上

セクキャバ高井たかし議員、緊急事態宣言で「夜の外出自粛では済まない」とツイートしていた

セクキャバ高井たかし議員「夜の外出自粛では済まない」

緊急事態宣言後にセクキャバ通いしていたと報じられている高井たかし議員ですが、「夜の外出自粛では済まない」とツイートしていました。

立憲民主党高井たかし議員、緊急事態宣言後にセクキャバ

コロナ緊急事態下で立憲・高井議員が「風俗店」通い 本人認める | デイリー新潮

LINE入手 緊急事態宣言の最中、立憲・高井崇志議員が歌舞伎町“風俗店”で受けた“サービス”の中身 | 文春オンライン

コロナ緊急事態下で立憲・高井議員が「風俗店」通い 本人認める(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

立憲民主党高井たかし議員が緊急事態宣言後にセクキャバに通っていたということは複数メディアが報じています。当然、濃厚接触があったようです。

緊急事態宣言で「夜の外出自粛では済まない」とツイート

魚拓

そんな高井たかし議員ですが、緊急事態宣言に際して「夜の外出自粛では済まない」とツイートしていました。

どうやら高井議員の規格外の言動はこれにとどまらないようです。

「アイリスオーヤマは10億円でマスク月産6000万の設備を作ったから政府の布マスク配布にかかった466億円で月28億枚生産できる」

魚拓

高井たかし議員は「アイリスオーヤマは10億円でマスク月産6000万の設備を作ったから政府の布マスク配布にかかった466億円で月28億枚生産できる」旨の主張をしていました。

これに対しては原材料や人的コストなどの無視してはいけない要素を無視した暴論であり、義務教育の敗北であるという指摘もありました。

それに対する言い訳が以下。

魚拓 

これ、既視感があると思ったら、『オスプレイは鉄の塊で(本当はグラファイトが多い)、鉄は1トン1万円(違う)だから、15トンのオスプレイは15万円だ』と言ってたものの「問題提起のためだった」などと言い訳をしていた立憲民主党の川内博史議員の主張と同じものだと気づきました。

「立憲仕草」なんだろうか?

立憲民主党の議員の不祥事が目立つ

コロナ禍に国会議員が警察官と大ゲンカ!新宿2丁目で「警察手帳を撮らせろ」 | Asagei Biz-アサ芸ビズ

立憲民主党の議員の不祥事が目立ちます。新宿2丁目で「警察手帳を撮らせろ」などと騒いだのも立憲民主党の石川大我議員です。

石川大我議員と言えば、桜を見る会前夜祭で久兵衛の寿司が出たとツイートしてSNS上に誤情報をばら撒いた人物でもあります(その前に同じく立憲民主党の黒岩たかひろ議員が野党合同ヒアリングで言及していたが)。

以上

「ニューヨークで新規入院者数がこれまでで最少に」というフェイクニュース

4月12日のクオモ知事の会見に関する報道で「ニューヨークで新規入院者数がこれまでで最少に」というフェイクニュースがありました。

「米・NY 新たな入院者数これまでで最少に」というフェイクニュース

米・NY 新たな入院者数これまでで最少に(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース魚拓)

新型コロナウイルスの感染拡大の中心地となっているアメリカ・ニューヨークで、新たに入院した人の数がこれまでで最も少なくなったことがわかりました。

ニューヨークのクオモ州知事は12日、州内で前の日に亡くなった人は758人で、感染により亡くなった人は9385人に達したと明らかにしました。

(4月11日に)新たに入院した人の数がこれまでで最も少なくなった

これは明確にフェイクニュースです。
本文では「多いときは連日1000人以上増えていた1日の入院患者数について、前の日は53人にとどまった」という表現もあり、この記述自体は問題が無い。

その弊害として以下のような評価をしてる人が出てきています。

新規入院者数ではなく現在の入院者の増加数

ニューヨーク市の入院患者数

https://www.syracuse.com/coronavirus-ny/

Coronavirus in NY: Cases, maps, charts and resources4月13日魚拓

こちらのサイトでニューヨーク州の新型コロナウイルス感染者数、入院者数、死者数などがまとめられています。

53人という数字は確かに存在するのですが、チャートには以下の説明があります。

Net of daily admissions less daily discharges

その日の追加数(入院者数)からその日の減少数(退院者数)を指し引いたもの

53人という数字は「新規入院者数ー退院者数=現在の入院者の増加数」を表すのです。

新たな入院者数」とは明らかに異なります。

入院者数全体としては未だに増えている、ということになります。

クオモ知事の会見では総入院者数として紹介

https://www.youtube.com/watch?time_continue=45&v=HZsrlwHLfKE&feature=emb_logo

ニューヨーク州知事のクオモ氏の12日の会見の動画を見ると、先述のチャートを使用して「total number of hospitalizations = 総入院者数」と言及しています。

非常にミスリーディングな言い回しでしょう。

本来は「現在の入院者の増加数」と言わなければいけません。

陽性者数は増えている

ニューヨーク州保健省

https://covid19tracker.health.ny.gov/views/NYS-COVID19-Tracker/NYSDOHCOVID-19Tracker-DailyTracker?:embed=yes&:toolbar=no&:tabs=n

ニューヨーク州保健省のHPを見ると、4月11日の陽性者数は8236人であり、このトレンドは直近のものと比べて特に低いというわけではありません。

よって新規入院者数が本当に減少していると考えることはできません。

現在の入院者数の増加数が少なくなった原因

こうなる原因としては複数が考えられます。

  1. 新規入院者数の絶対数が少なくなった影響が大きい=感染伝播が収束している
  2. 新規入院者数の絶対数よりも退院者数(死亡者含む)が多くなった影響が大きい
  3. 病院の受け入れキャパシティが限界なので新規入院者数が構造的に増えないようになっている

1番なら望ましいことですが、他の数字を見ていると、どうもそうは見えません。

特にニューヨーク州は、当初は軽症者であろうがバンバン検査していたが、それによって陽性の結果が出た者を入院させる容量がなくなる懸念から、軽症者は検査せず自宅待機という方針に変更されたという経緯がありますから、医療機関のキャパシティの問題が内在する2番、3番の可能性も大いにありうるということになります。

先だってニューヨーク市の検査基準も変更されています。

参考(ニューヨーク市):Where Are Coronavirus Testing Sites in Tri-State and How Do They Work? – NBC New York

参考(ニューヨーク市):https://web.archive.org/web/20200323152654/https://www1.nyc.gov/site/doh/covid/covid-19-main.page

※現在は医療従事者向けページで検査基準に関する記述を、見ることができる:https://www1.nyc.gov/site/doh/covid/covid-19-providers.page

参考(ニューヨーク州):America, Learn From New York - The Atlantic

3月20日時点のクオモ知事は以下のように「テストを増やし続ける」としていました。

退院者数が増えたことが原因か

https://www.youtube.com/watch?time_continue=45&v=HZsrlwHLfKE&feature=emb_logo

クオモ知事の会見では、退院者数単独のグラフも表示されました。

彼の説明では退院者数は増加しており、これは高い入院率と1~2週間の入院措置の影響だとしています。

グラフでは4月11日の退院者数は1862人となっています。

ということは新規入院者数は+53で1915人ということになります。

この数値からすると、病院の入院キャパのせいで入院者数が増えないのではなく、新規入院者数の絶対数に比して退院者数(死亡者含む)が多くなった影響であると言えるでしょう。

ニューヨーク州の死者数や集中治療室入室者数は相変わらずピークアウトしていない

https://www.syracuse.com/coronavirus-ny/

 

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https://www.syracuse.com/coronavirus-ny/

4月11日のニューヨーク州の死者数は758人ですが、相変わらずピークアウトしていないことが分かります。

新規感染者数も同様の傾向です。

ICU=集中治療室への入室者数については+189人です。これは前日、前々日よりも増えており、3月23日時点よりも多い数字となっています。

気管挿管者数も+110人であり、多いときに300人台であったものよりは少ないですが、依然として3月の水準を上回っています。

まとめ:こんな単純な事実すら検証が必要なのか

  1. 4月11日の53人という数字は、新規入院者から退院者数を差し引いた、現在の入院者数の増加数を意味する
  2. 退院者数が1862人であったことからは、新規入院者数は1915人である
  3. 他の日でこの数値よりも低いものになっているものは複数ある
  4. よって、11日の数値について「新規入院者数がこれまでで最少に」というのはフェイクニュース
  5. 結局、退院者数が多いことによる「全体の増加数」が小さくなったに過ぎない。
  6. 当日の陽性者数が8000人を超え、ICU入室者数も増えていることからはピークアウトは程遠い状況。

本当の新規入院者数が何人なのかは明示されていませんが、周辺の数字を見ていくと計算可能であり、「ニューヨークで新規入院者数がこれまでで最少に」はフェイクと判断するしかありません。

以上

緊急事態宣言直後のフェイクニュース・捏造疑惑まとめ

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緊急事態宣言直後のフェイクニュース・捏造疑惑まとめ

ここで初めて指摘するフェイクもあります。

日刊スポ「バスタ新宿は利用客であふれる、若者の姿が目立った」

日刊スポーツで「バスタ新宿は利用客であふれる、若者の姿が目立った」という記事が出ました。

  1. 当日のバスタ新宿の風景はガラガラ
  2. 19時25分に掲載された記事に、午後9時40分(21時40分)発のバスについて「若者の姿が目立った」と記載

日経「朝の山手線、乗客35%どまり」

緊急事態宣言が出された日の夜に日経新聞が「朝の山手線、乗客35%どまり」という記事を書いて、翌朝の朝刊に掲載された記事。

よく読むと2月と4月上旬までの比較であって、緊急事態宣言直後の8日の朝の数字ではないのですが、その言及は有料部分にしかないためWEB上では誤解が広まっていたのと、紙面でも見出しが誤解を招くものであろう、ということが言えます。

朝日新聞「東京脱出ハッシュタグが拡散」というフェイク

朝日新聞が「東京脱出のハッシュタグが拡散」というフェイクをやらかしていました。

「東京脱出」は確かに多くツイートされていてトレンドに上がっててもおかしくないのですが、「#東京脱出」は1時間に1件レベルだったので違うよね、という話。

これが悪質なのはタイトル部分に「#東京脱出」とわざわざつけていること。それによって朝日の記事投稿後に実際に「#東京脱出」がトレンド入りするという事態に。

毎日「丸の内の通勤風景」⇒晴海トリトン

  1. 当初タイトルは「丸の内の出勤風景、緊急事態宣言で激変なし 感染拡大で既に人通り減る」
  2. 写真のキャプションには「東京都中央区で2020年4月8日午前8時28分」
  3. 記事本文中には「東京都中央区勝どき」についても触れていた
  4. 写真は勝どき駅近くの晴海トリトンスクエア側からの撮影

丸の内が千代田区であり、中央区ではないということを知らないと、タイトルが「丸の内」となっていたらまさに丸の内の風景だと誤認するしかないという、何をしたいのかわからない記事で、毎日新聞自体も誤りを認めています。

私も土地勘があるので分かるのですが、晴海トリトンスクエアは最寄り駅が勝どき駅であり、そこにたどり着くためには狭い道を通らなければならないので必然的に人が密集する形になってしまいます。特に朝の込み具合はすごいです。

丸の内の出勤風景、緊急事態宣言で激変なし 感染拡大で既に人通り減る ライブドアニュースのキャッシュの魚拓

記事中の写真がうつしている個所のグーグルアース。写真はこの地点から高い所で撮影されている。https://www.google.co.jp/maps/@35.6580894,139.7791819,3a,75y,304.52h,84.38t/data=!3m6!1e1!3m4!1sjVPwj0-0z-YwBY0XeQqJsw!2e0!7i16384!8i8192?hl=ja

NHK「東大は新型コロナ以外の研究不可」というド直球の誤報

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訂正前:緊急事態宣言 立ち入り制限で新型コロナ以外の研究不可に 東大

訂正後:緊急事態宣言 新型コロナの研究以外は立ち入り制限 東大

ツイート魚拓:http://archive.is/62EZs

新型コロナ以外の研究が不可能になったというのは事実と異なり、立ち入り制限がかかるものもあるが概ね継続するという方向でした。

一部制限・制限小・制限中・制限大・構内活動の原則停止という分類がなされているところ、医療関係者およびコロナウィルス研究従事者はこの活動制限の適用範囲外のようです。

参考:新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京大学の活動制限指針

現在の記事⇒緊急事態宣言 新型コロナの研究以外は立ち入り制限 東大 | NHKニュースでは、記事下部に訂正の理由を記載しています。このように同じURL内で訂正する、というのが正統でしょう。

 

なぜ緊急事態宣言直後にフェイクが多発したのか?

他にも写真加工による印象操作疑惑があるなど、緊急事態宣言後の記事は本当に信用できないものになっています。

ここまで取り上げた記事を書いたメディアですが、朝日新聞、毎日新聞、日経新聞、NHK、日刊スポーツなど、ほぼすべてのメディアがやらかしています。

他にもあるかもしれません。

以上

WHOテドロス「死体袋を増やしたくなければ政治化するな・台湾から人種差別攻撃を受けた」のソース

 

エチオピアの大村、テドロス事務局長

WHOのテドロス事務局長が「死体袋を増やしたくなければ政治化するな・台湾から人種差別攻撃を受けた」と発言したというソースを貼ります。

WHOの4月8日のプレスブリーフィング

Press briefings

COVID-19 virtual press conference - 8 April, 2020

テドロスの問題発言は、両方ともWHOの4月8日のプレスブリーフィングで行われています。

テドロス「死体袋を増やしたくなければ政治化するな」

動画の15分50秒くらいからの記者の質問から始まっています。

JO Thank you. This is for Director-General Tedros. I'd like to get your response to President Trump's threat yesterday to cut funding to WHO and specifically to the three complaints he had which were that WHO criticised the travel ban to China and that WHO could have called this earlier and probably did know, he said, and also that WHO was very China-centric. Could you respond to each of those?

記者がアメリカのトランプ大統領がWHOへの拠出金をカットしたことに加え、WHOがチャイナからの入国禁止措置政策を非難したことや、トランプが「WHOはチャイナ中心主義だ」と言ったことに対する反応をテドロスに聞いています。

テドロスの返答は長いのですが、「死体袋を増やしたくなければ政治化するな」発言は動画の20分27秒くらいからです。

Please don't politicise this virus. It exploits the differences you have at the national level. If you want to be exploited and if you want to have many more body-bags then you do it. If you don't want many more body-bags then you refrain from politicising it. My short message is, please quarantine politicising COVID. The unity of your country will be very important to defeat this dangerous virus.

テドロス「台湾から人種差別攻撃を受けた」のソース

テドロスが「台湾から人種差別攻撃を受けた」は動画の34分くらいからです。

When as a community people start to insult us that's enough. That's enough. We cannot tolerate that but since I don't have any inferiority complex when I am personally affected or attacked by racial slurs I don't care because I'm a very proud black person or negro. I don't care even about being called negro. I am. That's what came from some quarters and if you want me to be specific, three months ago this attack came from Taiwan.

We need to be honest. I will be straight today. From Taiwan. Taiwan, the Foreign Ministry also, knew the campaign. They didn't disassociate themselves. They even started criticising me in the middle of all those insult and slurs but I didn't care; three months. I say it today because it's enough but still they can continue. I don't care because what I care about is when humanity is insulted, when we don't care when we have more than 60,000 body bags.

本当に言ってますね。

WHOは台湾から武漢で非定型肺炎で隔離治療が行われているという報告を無視

台湾 12月末にWHOに送った文書公表“武漢で非定型肺炎” | NHKニュース

アメリカ国務省は10日、WHOについて「台湾から早期に受けた通知を国際社会に示さなかった。公衆衛生より政治を優先した」などと批判しましたが、AFP通信の取材に対しWHOは「台湾からの通知にヒトからヒトへの感染について言及はなかった」と否定しました。

これについて台湾当局は11日、WHOに対して去年12月末に送った通知の全文を公表しました。

文書には「中国の武漢で非定型の肺炎が少なくとも7例出ていると報道されている。現地当局はSARSとはみられないとしているが、患者は隔離治療を受けている」などと書かれています。

台湾の陳時中衛生福利部長は会見で「隔離治療がどのような状況で必要となるかは公共衛生の専門家や医師であれば誰でもわかる。これを警告と呼ばず、何を警告と呼ぶのか」と述べ、文書はヒトからヒトへの感染が疑われる事案が起きていると警告していたと強調しました。

隔離治療をしているなら人から人へと感染する感染症の治療であることが示唆されているのでその理屈は通らないだろう、という台湾の指摘です。

これはもうWHOはダメですね。

以上

WHOのマスクガイダンスのNHK報道の検証と捕捉

 WHOが4月6日にマスクガイダンスを更新しました。

それについてNHKの記事がコンパクトにまとまっているのですが、だからこそ捕捉が必要だなと思ったのでここで解説。

WHOのマスクガイダンスのNHK報道の検証と捕捉

4月6日に新しくリリースされたWHOのマスクガイダンスについてNHKが報道していますが、記事の該当部分に対応するガイダンスの文を抜き出しつつ、報道の検証と捕捉説明をしていきます。

健康人がマスクをつけても感染予防効果があるという根拠は乏しい

WHO “マスクには一定の効果” 指針の内容を更新 | NHKニュース

それによりますと健康な人が一般向けのマスクをつけても感染を予防できる根拠はないと改めて指摘しています。

これはその通りです。

Advice on the use of masks in the context of COVID-19 Interim guidance 6 April 2020(マスクガイダンスの4月6日版)

There is limited evidence that wearing a medical mask by healthy individuals in the households or among contacts of a sick patient, or among attendees of mass gatherings may be beneficial as a preventive measure. However, there is currently no evidence that wearing a mask (whether medical or other types) by healthy persons in the wider community setting, including universal community masking, can prevent them from infection with respiratory viruses, including COVID-19.

ただし、健康人がマスクを着用する可能性については留保があります。

健康人がマスクを着用する可能性は残してある 

Advice on the use of masks in the context of COVID-19 Interim guidance 6 April 2020

Advice to decision makers on the use of masks for healthy people in community settings

As described above, the wide use of masks by healthy people in the community setting is not supported by current evidence and carries uncertainties and critical risks. WHO offers the following advice to decision makers so they apply a risk-based approach.

Decisions makers should consider the following:

1. Purpose of mask use: the rationale and reason for mask use should be clear– whether it is to be used for source control (used by infected persons) or prevention of COVID-19 (used by healthy persons)

中略

In addition to these factors, potential advantages of the use of mask by healthy people in the community setting include reducing potential exposure risk from infected person during the “pre-symptomatic” period and stigmatization of individuals wearing mask for source control.

WHOは、健康人にマスクを着用させることについてはサポートしないとしていますが、リソース管理の必要性などから判断権者がそのような施策を取る際の留意点をまとめており、さらには発症前の無症状感染者からの暴露リスクの軽減などの潜在的利点があり得ると指摘しています。

この部分はNHK記事でも触れています。

WHO “マスクには一定の効果” 指針の内容を更新 | NHKニュース

その一方で、平均5日間から6日間とされるウイルスの潜伏期間中、みずからが感染していると気付いていない人が他の人にうつさないためにはマスクの使用が役に立つこともあるという見解を初めて明記しました。

そのうえで各国の政策決定者に対しては一般の人にマスクの使用を勧める場合には、目的やどのような種類のマスクを使うべきかなどを具体的に示すよう求めています。

健康人でも感染者の世話をする場合にはマスク推奨

健康人でも感染者の世話をする場合には、WHOはマスク着用を推奨しています。

特に感染者が居る部屋に入る場合には必須とまで言っています。

これは科学的エビデンスというよりは経験則に基づいてるのでしょう。

WHOは基本的に以下の態度だからです。

Q&A on infection prevention and control for health care workers caring for patients with suspected or confirmed 2019-nCoV魚拓

Does WHO recommend routine wearing masks for healthy people during the 2019 nCoV outbreak?

No. WHO does not recommend that asymptomatic individuals (i.e., who do not have respiratory symptoms) in the community should wear medical masks, as currently there is no evidence that routine use of medical masks by healthy individuals prevents 2019-nCoV transmission. Masks are recommended to be used by symptomatic persons in the community. Misuse and overuse of medical masks may cause serious issues of shortage of stocks and lack of mask availability for those who actually need to wear them.

この説明における "healthy individuals" には無症状感染者は含まないと解すべきです。

布マスクの予防効果について

WHO “マスクには一定の効果” 指針の内容を更新 | NHKニュース

一方で、これまでの指針では布製のマスクについては「いかなる状況下においても勧められない」としてきましたが、今回の指針では「予防の効果があるかはまだ評価ができていない」として、推奨することも反対することもできないと表現を修正しました。

「いかなる状況下においても勧められない」としていたのはマスクのガイダンスの1月29日版3月19日版における "Cloth (e.g. cotton or gauze) masks are not recommended under any circumstances."という記述です(4月6日版は第三版)。

現在のガイダンスは以下のようになっています 

Advice on the use of masks in the context of COVID-19 Interim guidance 6 April 2020(マスクガイダンスの4月6日版)

One study that evaluated the use of cloth masks in a health care facility found that health care workers using cotton cloth masks were at increased risk of infection compared with those who wore medical masks. Therefore, cotton cloth masks are not considered appropriate for health care workers. As for other PPE items, if production of cloth masks for use in health care settings is proposed locally in situations of shortage or stock out, a local authority should assess the proposed PPE according to specific minimum standards and technical specifications.

 

「いかなる状況下においても勧められない」は医療従事者向け

上掲の記事内で文書の構造等などを詳述しましたが、旧版での「いかなる状況下においても勧められない」という記述の根拠になっているのは医療施設における医療従事者を対象に、メディカルマスクと比較した場合に布マスクは感染リスクが高いとした論文です。

参考:A cluster randomised trial of cloth masks compared with medical masks in healthcare workers

一般人向けのものではないというのが分かります。

なお、対象群(コントロール群)では37%がメディカルマスクを使用し、8%が布マスクを使用し、53%がメディカルマスクと布マスクの両方を使用し、残りの1%ずつがN95マスク着用とマスク無しであったということが書かれていますので、ここから「布マスクの方が何も着用しなかった場合に比して感染リスクが上がる」と理解するのは不可能です(実際、そのような考え方をする者が後を絶たない。)

布マスクの予防効果は未検証のため推奨も反対もできない

再掲:WHO “マスクには一定の効果” 指針の内容を更新 | NHKニュース

一方で、これまでの指針では布製のマスクについては「いかなる状況下においても勧められない」としてきましたが、今回の指針では「予防の効果があるかはまだ評価ができていない」として、推奨することも反対することもできない

 この部分の該当箇所は以下です。

Advice on the use of masks in the context of COVID-19 Interim guidance 6 April 2020(マスクガイダンスの4月6日版)

Type of Mask

WHO stresses that it is critical that medical masks and respirators be prioritized for health care workers.

The use of masks made of other materials (e.g., cotton fabric), also known as nonmedical masks, in the community setting has not been well evaluated.There is no current evidence to make a recommendation for or against their use in this setting.

それまでは布マスクについては「非推奨だと言及した」事実は無く、単に「推奨した事実が無かった」=態度が明確ではなかったというにとどまります。

WHOの各文書中ではマスク着用に言及する際には必ずと言って良いほど「メディカルマスク」という表記であったため、その反対解釈をすれば「WHOは布マスクは非推奨と考えている」と推論できるでしょうが、明確に立場を打ち出していたわけでは無いというのが実情です。

医療従事者のリソース確保と手洗いの重要性喚起

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再掲:WHO “マスクには一定の効果” 指針の内容を更新 | NHKニュース

さらに「医療用マスクは医療従事者に行き渡らせなければならない」と強調し、一般の人が医療用マスクを使うのを控えるよう呼びかけるとともに、医療用マスクを使えば予防できるという誤った理解によって、手洗いや人との距離をとるなどの予防の措置がおろそかになりかねないと懸念を示しています。

Medical masks should be reserved for health care workers.

The use of medical masks in the community may create a false sense of security, with neglect of other essential measures, such as hand hygiene practices and physical distancing, and may lead to touching the face under the masks and under the eyes, result in unnecessary costs, and take masks away from those in health care who need them most, especially when masks are in short supply.

WHOはマスクの使用それだけでは効果的ではないため、手洗いや社会的距離を取ることが重要であり、マスクはそういった対処法と併せて使用されるべきだと何度も指摘しています。

このことは4月6日版のガイダンスでは太字で説明されているのでもっとアナウンスされるべきですが、あまりそういうニュアンスで報道がなされているとは思えません。

日本ではもう当たり前だからでしょうか?

まとめ

報道記事はぶつりぎになっているのでわかりにくいですが、健康人がマスクをする場合や布マスクがもちられる場合が全否定されているわけではないということです。

以上