事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「国民に服喪強制」という事実歪曲:菱山南帆子「国葬」の閣議決定反対デモで「赤木さんを忘れるな」

菱山南帆子

他人に忘れるなと言う前に自身を振り返ってみては?

安倍元首相「国葬」の閣議決定反対!7・22官邸前緊急行動

安倍元首相の国葬決定に抗議 官邸前でデモ「国民に服喪強制」 毎日新聞 2022/7/22 11:44(最終更新 7/22 12:17)

7月22日(金)午前8:30~9:30まで首相官邸前路上で行われたデモですが、

「国葬反対・閣議決定絶対反対・モリカケ桜を忘れない・統一教会癒着を隠すな・国葬を強制するな・哀悼を強制するな・黙祷を強制するな・赤木さんを忘れない・憲法違反の国葬反対・朝日川柳悪くない・表現の自由抑圧するな・内心の自由侵害するな・憲法改正絶対反対・戦争法を忘れない・秘密保護法を忘れない」などと、国葬とはまったく無関係な内容も含んだシュプレヒコールが行われていました。

特に朝日川柳なんて安倍政権も現政権も無関係。

「国葬強制・服喪、弔意の強制」という事実の歪曲煽動

岸田文雄総理大臣が安倍元総理の国葬儀を行うことを表明したのは7月14日。

「弔意を強制するな」というような主張が出てきていますが、7月20日(水)午前には松野官房長官が記者会見で「国民一人一人に政治的評価を強制するものではない」、午後の官房長官記者会見でも「戦前の国葬令のように国民一般に喪に服することを求めるものではないということはこれまでも申し上げてきた通り」としています。

木原誠二官房副長官も19日夜のBS日テレ番組で、「国民に『必ず喪に服してください』と強制するものではない」と語った、とあるように、国葬儀の実施に際しては強制に渡るようなことはしないと明言しています。

したがって、22日の時点で「国民に服喪強制」という主張が出てくるのはおかしい。

「国葬を行うことそれ自体が国民一般に弔意を強制することと実質的に同じことだ」というのは意味不明です。

「強制しないことを表明するだけでは強制しないことが担保されない」という言も見かけましたが、抽象的な理論上の可能性として日本全国津々浦々の全ての事象において「弔意の強制」と評価され得るような行為が行なわれないとも限らない。しかし、そんな所まで「絶対に発生しない保障」なんて、どんなに国葬に関して法律を作って政令で手続を定めたとしても不可能。こんなのは良く言ってゼロリスク思考に過ぎません。

国葬令を持ち出して「強制が懸念される」と言ってる人がいますが、既に国葬令が廃止されていることは知っているのに矛盾しています。戦後の過去の国葬や合同葬の際の要請も関係省庁に対するものだけで、国民に対しては任意の協力を求めるにとどまる内容になっていますから「強制が懸念される」というのは勝手にそう思ってるだけ。

結局この主張は「そのときにならないと分からない」としか言ってなくて9月27日に国葬儀が執り行われるまでずっと「弔意の強制は許さない」と言いたいだけの詭弁です。

なお、国葬儀の「法的根拠」は存在します。

内閣府設置法が無くとも閣議決定で問題ありません。

 

菱山南帆子は木村響子さんを忘れていませんか?赤木ファイルを見ていますか?

木村響子さん「石川優実さんや近い方たちの対応に、さらに傷つけられていることは事実」

木村響子さん「この一文、必要ですか?」石川優実・伊是名夏子ら「SNS上の誹謗中傷によって、自ら命を絶った人もいます」

22日首相官邸前デモで気勢を張っていた菱山南帆子 氏は「赤木さんを忘れるな」と言う前に木村響子さんから「石川優実さんや近い方たちの対応に、さらに傷つけられている」と指摘されたことを忘れていませんか?

「オンラインセーフティーフォーシスターズ」という団体を立ち上げて「女性への」誹謗中傷を無くそうと言いながら漫画を購入したことを表紙画像付きで報告しただけの人に「キモいです」などと言ってますが、団体の理念はどこへ行ったのでしょうか?

また、赤木ファイルの一部内容が一般でも認識されるようになりましたが、そこに書いてあるのは「安倍元総理や明恵夫人は森友学園の土地廉価売買とは無関係」という事実とその旨の赤木氏の認識が伺えるというものです。

赤木ファイル

さらには赤木さんの上司の音声データでもその実態は追認されています。

【詳報】森友学園 改ざん経緯説明の音声データ その内容は | 注目の発言集 | NHK政治マガジン魚拓

「赤木さんを忘れるな」と言うなら、赤木ファイルの当該記述や関連資料からなぜ目を背けるのか?

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