事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

辻元清美「ChimPomのエリイさんと」

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表現の不自由展で「被曝最高!放射能最高!」の映像を作ったChim↑Pomのメンバーの一人が辻元清美と面会していたことが判明しました。

が、これはあるイベントで同席しただけのようです。

辻元清美「ChimPomのエリイさんと」

とまぁ、辻元清美と面会していたのは確かですが、実は、同時にそれ以外の方にも会っていたようです。

ChimPomエリイ氏「村井知事、辻元清美さん、小林武史さんと」

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https://web.archive.org/web/20110712011237/http://fes.apbank.jp/contents/eco_reso_talk.php

エリイ氏が辻元清美議員と会った場というのは、「ap bank fes '11 Fund for Japan」というイベントの登壇者として、宮城県知事の村井嘉浩氏やミスターチルドレンの元プロデューサーである小林武史氏らとの共演者として同席していたということでした。

気合100連発とChim↑Pomエリイ氏

 

表現の不自由展で展示されている映像作品の「堪え難き気合100連発」(「気合100連発」にNGワード指定が入って音声にぼかしを入れた部分がある作品)についても少し検証しました。※現在ネットで出回っている上記映像は2013年の六本木、森美術館での展示の様子です。

そこで「放射能最高!」「被曝最高!」と叫んでいるのが問題視されています。

当初、この言葉は「地元の若者が恐怖や混乱を克服してやるという気持ちからその場のノリで発したもの」だと思っていました。

しかし、この作品は2011年の当時、福島県の南相馬市で津波の被害が収まらない中、現地の若者とChim↑Pomのメンバーが円陣を組んで叫ぶ様子を映したものです。

円陣ではChim↑Pomのメンバーであるエリイ氏が「放射能が出てるよ」「30マイクロシーベルト」などと叫んだことが発端であったことが分かりました。

こちらのリミックス版の冒頭では「放射能が出てるよ!」がループ再生されています。

この映像そのものは評価が分かれると思います。

私は、「ふざけているな」という感想以上のものはありません。

ただ、状況によってはさらなる要素が追加されると思うのです。

表現の不自由展の一部作品となったことの意味

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この映像作品が表現の不自由展の一部として展示されていることは、その意味合いがかなり限定されてくると思います。

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トリエンナーレ検証委員会データ ・ 図 表 集を見ると、津田大介が声をかけて出品を打診し、その後も自らが調整を行ったとあります。津田大介肝いりということでしょう。

表現の不自由展には昭和天皇の肖像を含む絵が焼却されて踏みつぶされる映像や捏造慰安婦像が展示されており、しかもその申請過程が隠されていたという状況があります。

そうした一連の経緯や展示の全体からは明らかに「日本政府・日本国民を騙して公的機関が主催する場所で日本disをしてやる、それを海外(主に韓国)に発信されるようにしてやろう」という意図がありありと感ぜられます。

Chim↑Pomの気合い100連発の「制作の意図」が日本disであるかは分かりません。

しかし、表現の不自由展の一部として展示された堪え難き気合い100連発という映像の「展示の意図」は日本disとしか思えなくなりました。

これはChim↑Pomに非が無かろうと仕方がないことです。

その責任は津田大介にあります。

以上

大村知事「河村市長はヘイトまがいのスピーチ」河村市長「表現の自由の名を借りた世論のハイジャック」

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愛知県の大村知事が名古屋市の河村市長が表現の不自由展再開に抗議したことに対して「ヘイトまがいのスピーチ」と言い放ちました。

もはや事理弁識能力を疑います。

大村知事「誹謗中傷のプラカード」「常軌を逸してます」

「美術館の敷地の中で」という部分が事実と異なることに気付いたのか、最初のツイートは削除して改めて同種内容のツイートをしています。

大村知事「河村市長はヘイトまがいのスピーチ」

大村知事は河村市長は「事実と異なるプラカードを並べて、ヘイトまがいのスピーチをした」とまで言っています。

この評価は妥当なのでしょうか?

河村市長の座り込みとプラカードと演説

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陛下への侮辱を許すのか」「天皇陛下の御真影を燃やすな

芸術に名を借りた悪質なプロパガンダ」「県は公金の不正使用を認めるな

これが「ヘイトまがい」なのでしょうか?

「検閲」という言葉の意味すら歪める大村知事らしい発言ではあります。

なお、大村知事は自分が投稿した自分のコスプレ画像を含むツイートのスクショを添付したツイートに対しても「誹謗中傷」と言っているような人物です。

「陛下を侮辱した」や「悪質なプロパガンダ」などの文言は「事実」ではなくて、「事実に対する評価」です。

「事実と異なる」という指摘は当たらないことは明らかです。

右翼団体と共同で?

この映像を見ると、河村市長の意思とはまったく別に、勝手に自分らの意のままに河村市長の演説を煽ろうとする輩が一定数居るというのが分かります。

(別角度からこの画面の方向を撮った写真を見るとわかりますが、明らかにその手の人たちっぽい容貌の方がたが居ます。)

これは単に河村市長に強要しているだけです。

河村市長の演説「国民・愛知県・名古屋市を騙している」「表現の自由の名を借りて世論を暴力的にハイジャック」

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9月20日に大村知事に対して河村市長から送付された公開質問状では、捏造慰安婦像=少女像の展示が申請時に意図的に隠されていたことが示唆されています。

大村知事はこれに対して公式に回答していません。

これが事実であれば法的には分かりませんが、国民・愛知県民・名古屋市民を騙して補助金詐欺を働いたと言われても仕方がないでしょう。

また、「表現の自由の名を借りて世論を暴力的にハイジャック」という点については否定的な見解もあると思いますが、大村知事がトリエンナーレ実行委員会に諮らずに会長権限で一方的に展示を再開したことは事実であり、その姿勢をマスメディアも擁護している事態は「世論をハイジャック」と呼んで良いでしょう。

「暴力的」という用語法に私は与しませんが、大村知事が幾度となく言葉の意味を捻じ曲げて拡大解釈に留まらない用語の創造をしていることに対応したものなんだろうと思います。

以上

表現の不自由展Chim↑Pom「放射能最高!被曝最高!」の映像が再び

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あいちトリエンナーレの表現の不自由展で「放射能最高!被曝最高!」と叫んでいる映像があると話題になっています。

表現の不自由展で東北を揶揄するおためごかし映像?

これはおためごかしで東北の人たちをからかいにきた映像です。100連発で釜石、福島、仙台、がんばれ。

あれはおためごかしの映像なんです。それを報道は何も報道しない。ところどころテロップに隠してあります。それは完全に隠語で何を言ってるか想像がつく人は、朝鮮語が分かる人はおそらく想像ができるけど、あれは在日たちを悦ばすための映像。それが一番問題。

この方は「隠語=朝鮮語」と予測しているようですが、この点については後述します。

「放射能最高!被曝最高!」と叫ぶ映像

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これは2013年に六本木の森美術館での展示された際の映像ですが、実はこの映像にはテロップがついている部分があります。

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問題とされている部分は動画の後半から。円陣の声掛けの最後の部分です。

被曝最高!(Radiation exposure is great)
相馬最悪!(Souma City sucks)
放射能が出てるよ!(Radiation is leaking)
放射能最高!×3回(Radiation is great)
放射能最高ですか?(Is Radiation great?)
放射能最高なんですか?(Is radiation really great?)
もうちょっと浴びたいよ!(I wanna take it a bit more)

と書かれているのが分かります。

動画の前半部分はテロップがないのですが、音声が加工されているのではないか?という所があります。それが、冒頭の鑑賞者が「朝鮮語じゃないか?」と言っていた部分だろうと思います。

このテロップが、あいちトリエンナーレの表現の不自由展で展示された作品にもついていたのかは未確認です。

展示中止前、再開前からあった映像

一部で勘違いがありますが、これは再開前、展示中止以前の表現の不自由展でも展示されていた映像です。再開後に追加されたものではありません。

このように、8月頭の時点で見聞録がUPされています。

大村知事も展示内容は従前と変えずに再開したと言っているように、内容には変わりがないはずです。説明書きが変わったかは不明ですが。

そして、動画の全編を聞けば分かりますが、基本的にはポジティブな意味の文言の声掛けが多くを占めているというのも事実です。

Chim↑Pomの気合100連発、堪え難き気合い100連発

YouTubeで"Chim↑Pom"名義で関連映像が公開されていました。
(表現の不自由展で展示されていたものとは別バージョンです)

2011年の映像のようです。

この映像の元となったものは「気合100連発」という名称のようです。

それが「NGワード部分に音声的ぼかし」を入れた作品を「堪え難き気合い100連発」と呼んでいるようです。どうやら表現の不自由展で展示されたのはこちらのようです。

Chim↑Pomを取材した記事にすべて書いてありました。

魚拓

Chim↑Pomは過去に広島の原爆ドーム上空で人工雲で「ピカッ」という文字を浮き上がらせたなどの事件を起こしているようです。「炎上から始まる対話」と書いているように、基本的に炎上商法ですね。

表現の不自由展の映像を見た方が「隠語=朝鮮語」と言っているのは、NGワードでぼかした音声が日本語に聞こえなかったためにそう思ったのかもしれません

「放射能最高!被曝最高!」は東北ヘイトなのか?

「ヘイト」という言葉をインフレさせようとしている人権界隈の人たちがいますが、私はそういうものに与したくありません。

この映像のうち、最後の方の「放射能最高!被曝最高!」は「若者の流れの中での悪ふざけ」と言えるとは思いますが、「ヘイト」という言葉で言い表せるような事象とは言いたくありませんし、ちゃんと手続を踏んでいるならば法的な問題は無いので展示されるのが筋だと思います。

なぜなら、この作品は主催者=愛知県の意思に反するようなメッセージが明確であるとは言い切れないと思うからです。そこはこれまで問題視されてきた展示とは異なります。

しかし、この映像からは「私たちがバカにされているような印象」を持ってしまいます。だからこそ、冒頭の鑑賞者も「おためごかし」と言っていたのだと思います。

その正体は何なんでしょうか?うまく言葉にできませんが、すべてにおいて「雑な感じ」がするせいかもしれません。

 追記:下記記事で作品の制作意図と展示意図を分けて考えています。

以上

#報道の不自由展:河村市長の座り込みプラカードを映さない・昭和天皇の御真影焼却に触れないメディアたち

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あいちトリエンナーレの表現の不自由展の再開を大村知事がトリエンナーレ実行委員会に諮らずに強行した問題で河村市長が座り込み抗議をしました。

しかし、そこにはプラカードを映さない・昭和天皇の御真影焼却に触れないメディアたちがありました。

まさに「報道の不自由展」だと思います。

#河村市長の座り込み・演説内容:表現の不自由展再開に対して

「ここが最大の問題ですよ。騙して不正な申請をしてはいけません。犯罪のおそれが非常に強い!それから陛下の御真影を燃やして足で踏ん付けるやつ、ちゃんと報道してください。 マスコミはホントの事を言ってください

河村市長は長時間座り込みをしたのではなく、7分間だけ座り込みをしたのちに、各所で報道陣に対してコメントを述べたり演説をしたりしていたようです。

  • 本当の展示内容を隠して補助金申請をしていたこと
  • 昭和天皇の御真影を含むものが焼却されて踏みつぶされた映像作品
  • 日本人の墓という作品
  • 捏造慰安婦像=少女像

この動画では河村市長はこれらを問題視しています。

「展示内容を隠して申請」については以下でまとめています。

表現の不自由展再開に対する河村市長の座り込みプラカードの狙い

河村市長はマスメディアに「天皇陛下の御真影が燃やされてることが問題視されているという事を報道させるため」に行ったので、たった7分間の座り込みで切り上げたということですね。

最初から長時間やる目的ではなかったようです。

私もマスメディアの報道(新聞・通信社のWeb媒体のみ)を確認してみましたが、この点について報じている所は非常に少なく、報じていても捏造慰安婦像=少女像をメインに報道していました。

河村市長の座り込みは、大村知事に対する抗議であると同時に、こういった#報道の不自由な状況に対する抗議でもあったのだと気づかされます。

#報道の不自由展

10月8日の夕方の報道を見てみると、まさに「#報道の不自由展」と言うにふさわしい内容になっていました。

#NHK

私がしっかりと視聴できたNHKの18時台のニュースでしたが、これでは昭和天皇の御真影を含むものがガスバーナーで焼却された上に足で踏みつけられた映像作品を問題視していることが分かりません。 

#TBS

TBSも可能な限り「プラカードの映像」と「ナレーション」ともに昭和天皇をスルーしようとしているのがわかります。

#テレ朝

他方、テレ朝はプラカードの全面を放映していたというユーザーも居ました。

#朝日新聞

朝日新聞は私がデジタル版で検索をかけたところ、表現の不自由展については「昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品」などの表現を用いて何度も報じていますが、その具体的な内容や画像はまったくといってよいほど紹介していませんでした。

まとめ:昭和天皇の御真影焼却に触れないメディアたち

表現の不自由展は捏造慰安婦像=少女像よりも、むしろ昭和天皇の御真影を焼却する映像作品が問題視されており、それが問題の核心でした。

しかし、それを報道せずに慰安婦像の映像ばかりを写しているのはいったいなぜでしょうか?「映像を流すとやばいから」と考えているとするならば、なぜそのような展示を肯定的に報じるのか、また、映像は無理でも口頭での説明をすればよいのにそれすらしていないのはなぜなのか?

まさに、#報道の不自由展と言うべきではないでしょうか。

以上

河村市長の座り込み抗議の目的⇒「陛下の肖像を燃やすな」「マスコミは事実を報道しろ」

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名古屋市の河村市長が表現の不自由展の再開に抗議するために会場の外で座り込みを実施しました。

その手段を疑問視する人も居ますが、河村市長としては「昭和天皇の肖像を燃やした作品があることを問題視している」という事を全国民に伝えるために行ったのだろうと思います。

河村市長「陛下の肖像を燃やすな」「マスコミは事実を報道しろ」

マスコミは表現の自由を言う前には、まず知る権利に奉仕せにゃいかんの。そのためには事実を報道せにゃいかん。当然でしょ。ここにありますように、陛下への侮辱をよ、本当にゆるさないぞと。ありゃーいかんですよ。陛下でなくともですね、亡くなった方の写真を燃やして足で踏みつけちゃいかんですよ。それを重要なことを隠してやったというのはどういうことなんだこれ。隠してやったということ。

河村市長としてはマスメディアに「昭和天皇の肖像を燃やした作品が問題になっているということを(もっと)きちんと報道してもらう」ために座り込みをしているということがわかります。

そのためにその旨を書いたプラカードを持って「絵」に映るようにしてるのでしょう。

実は、マスメディアの報道は「少女像」にばかりフォーカスされていて「昭和天皇の肖像を含むものが燃やされたこと」については報道が不十分です。

昭和天皇の肖像を含むものが燃やされ踏みつけられた映像作品

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昭和天皇の肖像を含むものが燃やされ踏みつけられた映像作品とは何かがわからない人はこちらやKBSの映像などを見るといいでしょう。

また、この作品の背景にある事件については以下で説明しています。

表現の不自由展「過去に展示拒否された作品」⇒実際は新規の作品が

見落とされがちですが、表現の不自由展は「過去に展示拒否された作品」を展示する目的で企画されていました。

しかし、捏造慰安婦像や昭和天皇作品については新規の作品が展示されています。

捏造慰安婦像はミニチュアの展示が東京美術館で撤去されましたが、実物大の大きさのものは展示されたことはありませんでした。

昭和天皇作品は、「天皇コラージュ」と呼ばれる絵の図録が焼却されましたが、作品そのものは焼却されていません。映像作品も新たに制作されています。

これは当初の予定からは外れているということは芸術監督の津田大介の弁や検証委員会の検証でも明らかになっています。

「重要なことを隠してやった」

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公 開 質 問 状

 

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トリエンナーレ検証委員会中間報告

議事概要(あいちトリエンナーレのあり方検証委員会 第3回会議) の中間報告では捏造慰安婦像=少女像や昭和天皇の肖像を含むものがガスバーナーで燃やされる作品について、どのような経緯だったのかが書かれています。後者については大村知事が把握したのはトリエンナーレ開催後の8月4日であると示されています。

そして、河村市長が大村知事に宛てた公 開 質 問 状では捏造慰安婦像=少女像の展示は文化庁への補助金申請時に隠されていた疑惑が示されています。

マスメディアの表現の不自由展に関する報道ぶり

毎日新聞、朝日新聞、産経新聞、東京新聞、日経新聞のデジタル版、時事通信、共同通信のサイトを「昭和天皇 肖像」などで検索した結果を参考にしていきます。

「昭和天皇の肖像を素材にした映像作品」「燃やしているように見える」

河村名古屋市長「暴力的で大変なこと」 表現の不自由展再開で - 毎日新聞などの記事で見られるように、「昭和天皇の肖像を素材にした映像作品」「燃やしているように見える」という表現が用いられています。

毎日新聞は他にも「表現の不自由」考:肖像燃やす作品「天皇制批判の意図なし」 制作の大浦信行さん - 毎日新聞において「昭和天皇の肖像を燃やしているように見える美術家の大浦信行さん(70)の映像作品」などと報じています。

「昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品」とハッキリ書いてる産経新聞と朝日新聞

昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品」或いは「昭和天皇の肖像群が燃える作品」と一貫して言及しているのが朝日新聞デジタルです。

産経新聞は基本的に「昭和天皇の肖像画を燃やすような動画」という表現を用いていますが、社説では「昭和天皇の肖像をバーナーで燃やす映像」という表現も見られます。

【主張】愛知の企画展 反省なき再開は通らない - 産経ニュース

軍歌や朝鮮民謡などが流れ、昭和天皇の肖像写真がメラメラと燃えていく-。今回の展示で、批判の多かった動画作品のひとつだ。

また、中にはこのような具体的な表現もありました。

不自由展、作品に「不快」批判 天皇肖像燃やす表現 来場者「悪意に満ちていた」 愛知の芸術祭、企画展中止(1/3ページ) - 産経ニュース

「焼かれるべき絵」

 問題の動画は、先の大戦を連想させる映像や音声が流れる中、コラージュ画に使われた昭和天皇の肖像を大写しにして、ガスバーナーで燃やしていく-という内容。燃え残りの灰を足で踏みつぶすシーンもある。

 企画展が中止となる前日の3日、動画を流すモニターの前には人だかりができ、来場者が顔をしかめたり、スマートフォンで撮影したりする姿もみられた。

 説明書きなどによると、昭和61年、富山県立近代美術館(当時)に展示された昭和天皇の写真と女性のヌード写真などを合成したコラージュ画が県議会で「不快」と批判され、美術館は作品を売却するとともに図録を焼却処分した。それが今回、燃やすシーンを挿入した理由とみられる。

 モニターの近くには「焼かれるべき絵」とのタイトルで、昭和天皇とみられる軍服姿の、顔の部分が剥落した銅版画も掲げられていた。

「昭和天皇の肖像をコラージュした自作を燃やす映像作品を展示した」

東京新聞:表現の不自由展中止 津田大介さん「回復の手だて全力で探る」:社会(TOKYO Web)

東京新聞の記事でヒットしたのはこれだけでした。

中日新聞は「昭和天皇の肖像をコラージュした版画を燃やす場面を含んだ映像作品」という表現がある記事が見つかりますが、検索が奏功しないので見つけるのは困難でした。

「天皇 肖像」などではヒットしない日経新聞、共同通信、時事通信

検索: 日本経済新聞

日経新聞では、表現の不自由展についての記事はいくつもありますが、「天皇 肖像」

「天皇 燃」などで検索してもまったくヒットしません。

共同通信の47NEWSでは「天皇 肖像」という検索クエリでは上記中日新聞の記事がヒットするだけでした。

時事通信はまったくヒットしませんでした。

テレビでは昭和天皇の映像はほとんど報道されず

私の知る限り、テレビメディアが昭和天皇の肖像を含むものが燃やされている場面を映像で紹介している場面は見たことがありません。

ただ一つを除いては。

そう、韓国のKBSです。

もともとこの騒動は韓国メディアが映像・画像を報道し、それが日本のSNSを通じて内容が広まったという背景があります。

まとめ:河村市長の座り込み抗議の目的は果たされたのか?

ネットメディアでは既に河村市長の座り込みが報道されています。

ただ、動画が添付されてはいるものの、記事本文では「昭和天皇をモチーフにした作品」などという説明になっています。

他のメディアがどう報じるのか注視していくべきでしょう。

以上

河村市長、抗議の座り込み宣言:大村知事、実行委員会を開かず公開質問状も無視

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あいちトリエンナーレの表現の不自由展が急きょ再開されたことを受け、トリエンナーレ実行委員会会長代行の名古屋市長、河村たかし氏が抗議の座り込みを宣言しました。

大村知事の決定に手続的な瑕疵があるので指摘します。

河村市長が不自由展再開で抗議の座り込み | 共同通信

名古屋 河村市長「再開はひどい話」きょう座り込みで抗議へ | NHKニュース

河村市長から大村秀章への公開質問状

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名古屋市:あいちトリエンナーレ2019にかかる愛知県知事への公開質問状について(暮らしの情報)

公 開 質 問 状 令和元年9月20日

実は、令和元年9月20日には名古屋市長の河村氏から愛知県知事の大村知事に対して公開質問状が送付されていたにもかかわらず、これに対する正式な回答が未だに無いということでした。

その中には展示再開に向けた重要な指摘が含まれて居ます。

大村知事はトリエンナーレ実行委員会規約に違反している

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トリエンナーレ実行委員会組織図

あいちトリエンナーレ実行委員会の組織は会長を愛知県知事、会長代行を名古屋市長としています。河村市長の公開質問状もトリエンナーレ実行委員会会長代行の名義でなされています。

トリエンナーレ実行委員会規約

議事概要(あいちトリエンナーレのあり方検証委員会 第1回会議) - 愛知県

あいちトリエンナーレ実行委員会規約

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トリエンナーレ実行委員会規約

あいちトリエンナーレ実行委員会規約では、運営会議の議決事項が来ていされてます。

13条2項(3)に「その他実行委員会の運営に関する重要な事項」があります。

展示企画の一つを中止・再開することはこの重要な事項にあたるはずです。

現に大村知事は表現の不自由展を中止した際には16条の専決処分を根拠としました。

会長の専決処分を根拠に表現の不自由展を再開できるのか?

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トリエンナーレ実行委員会規約

この専決処分は運営会議の議決事項であるものを対象にしています。

ここで、専決処分の要件に「緊急を要するとき」があるのが重要です。

展示中止の際にはこの要件はあったでしょうが、展示再開の場面ではどうでしょうか?

8月4日に中止をしてから10月8日に再開するまでに2か月間もありながら、その間一度もトリエンナーレ実行委員会を開催せず、表現の不自由展の扱いを実行委員会に諮ることもしていません。

にもかかわらず、愛知県の政策顧問である上山信一を副座長に据え、自らもオブザーバーとして出席するという、とても第三者委員会とは言えない実態である「あいちトリエンナーレ検証委員会」を1ヶ月以上に渡って主催し、この中で展示再開を決定しています。

これは明らかに「緊急を要するとき」の要件を充たしていないでしょう。

今後、愛知県に対して大村秀章個人に対する請求を求める住民訴訟が提起されるとすれば、この事実は非常に重いでしょう。

「隠して出す」を認識していた補助金詐欺疑惑の指摘

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表現の不自由展の一部作家が、「当該作品の内容を隠して出す」と言っており、それを芸術監督である津田大介が認識していたことが示唆されています。

この事実が本当であれば、愛知県は文化庁への補助金申請の際に「専門家のチェックをした上で展示している」という記載内容が事実と異なることを知りながら申請をしていることになり、補助金詐欺となる可能性が出てきます。

まとめ:河村市長の抗議の座り込み宣言は正当

現職の市長が座り込みをするのはどうなんだ?という意見はあるかと思いますが、大村知事のこれまでの経緯に対する批判は100%正当です。

そもそもこの話は憲法上の表現の自由の侵害ではなく【公的事業の乗っ取り】の問題。

まさにメディアやいい加減なコメンテーター、ごく一部の憲法学者がありもしない脅威を煽っているに過ぎない話です。

以上