事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

DHC山田プロデューサーが問題視した青山繁晴ブログの投稿が明らかに

DHC山田プロデューサーが問題視した青山繁晴ブログの内容

青山議員ブログが繋がるようになり、DHC山田プロデューサーが問題視した青山議員ブログの内容が確定できました(当該エントリはキャッシュで見れていたが、もっと新しいブログの内容の可能性もあった)ので中身を見ていきます。

DHC山田プロデューサーが問題視した青山繁晴ブログの投稿

DHC山田プロデューサーが問題視したのは、2020-03-04 23:06:30 に投稿された「会えることと、会えないこと」というタイトルのエントリとしか考えられません。

会えることと、会えないこと|青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼3月9日の月曜にも、予算委員会が開かれます。
 予算委員のぼくは、審議に参加せねばなりません。
 これまでこうした場合は、番組からの要請もあって、前半に参加し、後半には別のゲストが来られました。ケント・ギルバートさんが多かったですね。
 素晴らしい発言と活躍をされているケントさんと、生放送のど真ん中で交代するのは、むしろ愉しかったです。

 そのため、政策秘書さんが今回もそのように番組にお話をしたら、突如として、「番組の前半が後半と違うのは困る」と言われて、それ以上の説明は何も無かったそうです。
 困惑した政策秘書さんから、ぼくにそのように連絡がありました。月曜の放送でご一緒する一平ちゃんや、岡本ディレクターはおそらく、こういう経緯をご存知ないだろうということでもありました。

以下省略

突如として、「番組の前半が後半と違うのは困る」と言われて、それ以上の説明は何も無かった

この部分が山田プロデューサーが問題視した表現でしょう。

改めて削除された内容を確認します。

削除された3月9日出演休止についての山田プロデューサーの声明

【青山繁晴さんの3月9日出演休止について】 | DHCテレビ

青山繁晴さんのブログをきっかけに当番組及び他の出演者への見当違いな憶測や批判が起こっておりますので、番組プロデューサーとしての見解を申し上げます。
まず、青山さんのブログに書かれておりました「番組の前半が後半と違うのは困る」というのは本当です。
今までもこのような場合にはケント・ギルバートさんや上念司さんなどレギュラー出演者の皆様にご協力を頂いておりました。
ただし、今回の件で今までとは違う対応をしたのには理由があります。
本来であればこうしたキャスティングにまつわる事情などは個人的なことも含まれますので公開するようなことではありませんが、他の出演者に迷惑がかかっておりますので、あえて公表したいと思います。

中略

虎ノ門ニュースは番組開始当初から青山さんに随分お世話になってきました。
そこは本当に感謝しておりますので、昨年の件をもって番組をお辞めいただくとか、そういうことは申しません。
しかし青山さんのブログでは、このような経緯に一切触れることなく、一方的に番組が強権的であるかのような言い方をなされたのは看過できません。

 「番組の前半が後半と違うのは困る」

「今回の件で今までとは違う対応をした」

これはつまり、【青山議員が予算委員会に出るときは番組前半に青山議員が出演し、後半は別のコメンテーターの方が担当するという従前の流れがあったが、今回は青山議員の出演は休止とし、前後半通して別の方が担当するようにした】ということを意味するのだと分かりました。

先に私信を公開したのは青山議員

ということで、私信を公開したのは青山議員が先であり、山田プロデューサーはそれに対抗するためにやむを得ず青山議員とのやりとりを公開したということになります。

未だに今回の措置の理由が不明

やはり、山田プロデューサーの今回の措置の「理由」が不明です。

削除された文章にあるのは、今回の措置を取るに至った「背景」に過ぎず、従前の扱いとは異なる番組編成にしたことの合理的な理由にはなっていません。

ミスコミュニケーションを公にする議員って…

さて、DHCと青山議員のやり取りはミスコミュニケーションが介在していると思われますが、それをワザワザブログにUPする青山議員の考え方には改めて疑問を感ぜざるを得ないと言っておきます。

通常であれば、単に青山議員はブログに「予算委員会に出席するため従前までは前半出演だったが今回は別のコメンテーターの方が前後半出演となりました」とだけ言うべきでしょう。
※この部分は「予算委員会に出席するため従前までは前半出演だったが今回は後半出演となりました」という記述となっていましたが「別のコメンテーターの方が前」を挿入して訂正します

それとも、他に意図があるのでしょうか?

合理的な青山議員を措定する

青山議員が合理的な思考・行動をすると措定するとすれば、青山議員が敢えてミスコミュニケーションをブログに公にすることには意味があるハズです。

  • 「みえざる力」がDHCの番組人事に常態的に介在していることを伝えたかった
  • 番組側から青山議員を「切る」ように仕向けさせたい

邪推に過ぎませんが、こう考えないと常識では考えられないことを行っているので。

以上

定年延長報道の錯綜:検察庁法改正案ではなく国家公務員法改正案か

定年延長:国家公務員法、検察庁法、65歳

「自民党の6日の総務会」における「定年延長」に関する報道が錯そうしています

共同・産経・東京「検察庁法改正案」

検察官定年延長、自民了承せず 閣議決定に異論も - 産経ニュース⇒「検察官の定年63歳を65歳へ引き上げる検察庁法改正案」

検察官の定年延長、自民了承せず - 共同通信⇒「検察官の定年63歳を65歳へ引き上げる検察庁法改正」

東京新聞:検察官定年延長に異論 自民、改正案の了承見送り:政治(TOKYO Web)⇒「検察官の定年六十三歳を六十五歳へ引き上げる検察庁法改正案」

毎日・テレ朝「国家公務員法改正案」

自民、国家公務員定年引き上げ改正案の了承見送り ベテラン議員から異論噴出 - 毎日新聞⇒「国家公務員の定年を現行の60歳から65歳へと段階的に引き上げる国家公務員法改正案

毎日新聞の消されたツイートは見つけられませんでしたが、おそらく「検察庁法」と書いていた可能性があります。

テレ朝News! 国家公務員“定年延長”法改正案 引き続き議論へ⇒「国家公務員の定年を65歳に延長する改正案」

毎日は(テレ朝も実質的に)「国家公務員法改正案」と書いています。

NHK「検察官などの定年を引き上げるための法案」

検察官などの定年延長法案 了承見送り 自民総務会 | NHKニュース⇒「検察官などの定年を引き上げるための法案」

絶妙な表現ですね。

なお、時事通信、朝日新聞のネット版では関連記事を見つけられませんでした。

国家公務員の定年を65歳にする法案は2017年から

公務員定年を65歳に 政府検討、19年度から段階的に: 日本経済新聞 2017年9月1日

政府は現在60歳の国家公務員と地方公務員の定年を65歳に延長する検討に入った。2019年度から段階的に引き上げる案を軸に調整する。

国家公務員の定年を65歳にする法案は遅くとも2017年から検討されていました。

ですから、今現在検討されている法案も国家公務員法改正案のハズです。

第200回国会 衆議院 内閣委員会 第4号 令和元年11月6日

○武田国務大臣 行革推進本部から、定年引上げにとどまらず、能力・実績主義の徹底等も含めた公務員制度改革の徹底について提言を受けたということは承知をいたしております。
 人事院の意見の申出におきましては、複雑高度化する行政課題に的確に対応し、質の高い行政サービスを維持していくためには、六十歳を超える職員の能力及び経験を六十歳前と同様に本格的に活用することが不可欠となっており、本院としては定年を段階的に六十五歳に引き上げることは必要と考えておるということも、我々は承っておるところであります

まとめ「検察庁法改正案」は間違いの可能性

  1. 国家公務員法改正案・検察方法改正案・検察官などの定年延長法案という表現で割れている
  2. 遅くとも2017年から国家公務員の定年を65歳にする法案は検討されていた
  3. 直近の国会でも国家公務員法の改正が念頭にあった

「検察庁法改正案」は間違いの可能性が高いです。

ただ、今後は国家公務員の定年が65歳になることと連動して検察官の定年の引き上げをする可能性があります。

以上

DHCテレビが青山繁晴議員の出演休止理由のページをこっそり削除!

DHCテレビの青山繁晴議員の出演休止理由説明ページがこっそり削除されていました。

DHCテレビが青山繁晴議員の出演休止理由のページをこっそり削除

上記ツイートリンクから青山繁晴議員の出演休止理由のページに飛べていたのですが、いつの間にかこっそり削除されていました。 

魚拓⇒【青山繁晴さんの3月9日出演休止について】 | DHCテレビ

過去記事では山田プロデューサーの文章内容を事実であるとした場合の論評をしていましたが、こうなるとDHC,山田氏側の問題点も指摘する必要がありますね。

山田プロデューサーは今回の対応を取った直接の理由を書いていない

魚拓⇒【青山繁晴さんの3月9日出演休止について】 | DHCテレビ

ただし、今回の件で今までとは違う対応をしたのには理由があります。

今回の件で今までとは違う対応」とは、一体何でしょうか?

文章を最後まで読んでも、まったく理解できませんでした。

まさかこのような文章を公開することを指すのでしょうか?そうだとすれば異常です。

まるで青山繁晴議員のみを対象とするメッセージのようです。

過去記事でも指摘しましたが、山田プロデューサーは3月9日の青山繁晴議員の出演が休止になった直接の原因は書いてありません。

なぜかきっかけとなった昨年の事案が述べられているだけです。

本来は今回の延期の理由を述べた後、補助的にそのきっかけとなった事案として説明するべき内容であったのに、後者の方が主たる内容になっていて、過去の恨みつらみを述べているように見えてしまっています。

山田プロデューサーは私信を公開したがコンプライアンスとしてどうなのか?

山田プロデューサー公開の内容は青山繁晴議員との私信にかかわる情報があります。

これはコンプライアンス上の論点になり得ます。

参考:プライバシーポリシー | DHCテレビ

既に、その筋から問題視している方がツイッターアカウントでも散見されます。

私は、会社としてやむを得ないと判断したからこそ公開したものだと思っていました。

ところが1日経ってからしれっと削除しているということは、社としてのコンセンサスが取れていなかったのではないか?と思わざるを得ません。

私は、主張するべき内容が青山議員との私信を根拠としなければ成立しないと思っているので、それ自体は問題視していません。ただ、外部からそのような指摘が入ることについてどう考えていたのか、プロセスを含めて釈然としない感があります。

山田Pの文章も意味不明

【青山繁晴さんの3月9日出演休止について】 | DHCテレビ

虎ノ門ニュースは番組開始当初から青山さんに随分お世話になってきました。
そこは本当に感謝しておりますので、昨年の件をもって番組をお辞めいただくとか、そういうことは申しません。
しかし青山さんのブログでは、このような経緯に一切触れることなく、一方的に番組が強権的であるかのような言い方をなされたのは看過できません。

『「昨年の件」で辞めていただくということは言いません、しかし…看過できません』という文章構成。意味不明ですね。

今回の件が看過できないということであれば理解できます。そのきっかけ・背景として「昨年の件」があるというのも理解できます。

しかし、なぜ「昨年の件」を理由とする番組降板の可能性に言及する必要があったのでしょうか?あれから半年弱が経過しており、今の時点で「昨年の件」を理由とする降板を宣告したとすれば意味不明です。

どう考えてもこれは社の総意として複数人でしっかりと校正された文章ではないです。独断での行動ではないでしょうか?

 やはり青山議員の「半年くらいで死ぬ」はおかしい

改めて異常性に気づいたので指摘します。

【DHC】2019/4/8(月) 青山繁晴

【DHC】2019/4/22(月) 青山繁晴

【DHC】2019/5/6(月) 青山繁晴

【DHC】2019/5/20(月) 青山繁晴

【DHC】2019/6/3(月) 青山繁晴

【DHC】2019/6/17(月) 青山繁晴

【DHC】2019/7/1(月) 青山繁晴

【DHC】2019/7/15(月) 青山繁晴

【DHC】2019/7/29(月)青山繁晴

【DHC】2019/8/12(月) 青山繁晴

【DHC】2019/8/26(月)青山繁晴

【DHC】2019/9/9(月)青山繁晴

【DHC】2019/9/23(月)青山繁晴⇒変更

きっちり隔週で出演しています(3月25日月曜日は上念KAZUYA回になっている)

この流れで青山議員から「このまま身体を無視するなら半年くらいで死ぬと思います。」と、釈明のためのメールで言われたら、番組スタッフとしてどうですかね?

参考:【青山繁晴さんの3月9日出演休止について】 | DHCテレビ

しかも、その後も継続して出演することが予定されているのにですよ?

青山議員の言っていることを整合的に理解すれば「そちらから降板すると言ってきてくれ」と言っていると捉えることになりかねません。

虎ノ門ニュースへの不満

2~3人の出演者や番組進行に関して疑問に思うところがあるのでせっかくなので書きます。

出演者ツイートを読み上げ、その心情を語らせるだけの「ニュース」

オープンソースで確認可能な歴史資料を保管先の紹介もせずに解説するコーナー(多くの人がソースに当たることができた方が良いものなのに)

明らかに特定の医師の主張を丸写しした内容なのに参考ページの記載が無い表示

こういうのを見てしまうと、朝や昼の情報バラエティの進行や説明フリップの作りこみは素晴らしいなぁと思うんですよ。テレビも捨てたもんじゃないねって。番組スタッフはものすごい汗を流してるんだなと。

以上

加計学園獣医学部韓国人全員不合格は人種差別?⇒推薦入試以外で4人合格

加計学園獣医学部面接で韓国人全員不合格

岡山理科大学獣医学部(加計学園運営)の入試において韓国人受験者が全員不合格となったことが人種差別だと騒がれていますが、おかしな話です。

※岡山理科大学がHPで説明したため、メディアの印象操作・フェイクが明らかになりました。

加計学園獣医学部の韓国人全員不合格は推薦入試、日本語能力の不足

韓国人受験生を全員不合格 加計学園獣医学部に「不正入試」疑惑 | 文春オンライン

岡山理科大学の獣医学部。昨年11月16日、愛媛県今治のキャンパスで獣医学科の推薦入試が実施されたが、同学科が韓国人受験生全員の面接試験を一律0点とし、不合格にしていたことが「週刊文春」の取材で分かった。

省略

「すべて日本語で記された科目試験で満点に近い優秀な成績を収めた学生もおり、韓国人受験者全員が、日本語に不自由だという説明は不可解極まりないです」

岡山理科大学獣医学部(加計学園獣医学部)で韓国人受験生の面接試験が一律0点となって全員不合格になったのは推薦入試A方式で、「理由は日本語能力の不足」でした。

どうしてこれが「人種差別の疑惑」となるのか意味が分かりません。

この報道を真に受けて韓国メディアも報じています。

参考:日本の大学獣医学部が韓国人差別…受験生8人全員不合格-Chosun online 朝鮮日報

筆記試験は英語と数学

文春の記事の画像では韓国人受験者とされる者の科目選択が示されていて、全員が英語と数学を選択していました。

なので、2019年のものですが、推薦入試の問題文の内、獣医学部での必須科目である数学と、選択科目である英語の問題文を見てみました。

英語と数学の問題文の日本語の難易度

f:id:Nathannate:20200306190837j:plain

https://www.ous.ac.jp/common/files//451/suiA_Q_19_1117.pdf

問題文の日本語は英語は平易な日本語です。

対して数学は専門的な内容であるため問題文は高度な印象を受けるかもしれません。

「頂点を移動する点 P」とか、「四角形 APQD は円に内接する」「△ABC の外接円の半径 R」などという言葉は、確かに日常用語と比較すると難しい言葉遣いをしています。

しかし、数学の問題文で使われる文章は受験生内では記号化してます。

受験生は同じような問題を何度も解いているのです。

そうすれば単語は自然と覚えるわけで、基本的な文法構造が理解できていれば日本語読解能力がそこまで高くなくとも問題文を理解することは十分に可能です。

こう言えるのは、私も外国語の理解をする必要がある場面を経験しているからです。

私は非医学部でしたが、卒論を書くために英語の医学論文をいくつか読んでいました。

そこで使われている単語は日常では全く利用しないものであり、単語帳があってランク付けをするのであれば間違いなく高難易度の単語が沢山あります。

しかし、分野が同じ研究であれば同じ単語が何度も出てくるので(たとえば"in vivo" や "in vitro"など)、慣れてくれば初めて読む論文であっても自然と理解できるようになります。

論文というのは文章構造も単純なので小説の原文を読むより遥かに理解が簡単です。

岡山理科大学獣医学部の数学の問題文も、「数学の問題文」として決まった単語で決まった文章構造で構成されているので、たとえ母国語でなくとも類似問題を何度も解答していれば自然と理解できていたハズです。

リーディングとスピーキングの能力の違い

さらに言えば、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの能力はある程度は相関関係はあるかもしれませんが、リーディング(筆記試験で必要な能力)ができるからといってリスニング・スピーキング(面接で必要になる能力)ができるとは限りません。
加計学園獣医学部の英語数学は解答においてライティングの能力を測るようなものではない

たとえばTOEICで900点とれていても、それだけでは日常レベルですらあまり達者にしゃべれないことがある、というのは常識だと思います。

ですから、「すべて日本語で記された科目試験で満点に近い優秀な成績を収めた学生もおり、韓国人受験者全員が、日本語に不自由だという説明は不可解極まりない」という内部告発者の主張は明らかに拙速に過ぎます。

面接のある語学試験の受験経験がある人は、みんな同じ理解になるハズです(そうでない人でも外国語を話す機会があった人の多くは自身のリーディングの能力との差を経験してるでしょ)。

韓国で説明会・「韓国人枠がある」というデマも

しかも、岡山理科大学獣医学部は韓国で入学説明会を開催するなどして韓国人留学生の獲得に意欲を示していました。

そうしたことから一時期は「韓国人留学生枠がある」などというデマも発生して、それをさらに池上彰のテレビ番組が拡散するということもありました。

TBS・池上彰「加計学園 獣医学部は韓国人留学生枠20人を作った」⇒誤報です。「留学生に税金が支払われる」⇒他大学も同じ - Togetter

わざわざ説明会を開いてるのに敢えて不合格にすることなんてありえますか?という当たり前の思考ができない人が多すぎて困ります。

推薦入試以外の形式で4人合格という事実

「試験は適正に実施」加計学園、文春報道を否定 「20年度入試で韓国人4人合格」 - 毎日新聞

加計学園は毎日新聞の取材に「入学選抜試験は一貫して適正に実施している」と不正を否定し、20年度入学者対象の複数の形式の入試で獣医学科を受験した韓国人のうち4人が合格しているほか、現在13人の韓国人が在籍していると回答した。

決定的な事実として、2020年入学の推薦入試以外の形式で、獣医学部には4人の韓国人が合格しています。これで「人種差別」があると現段階で言うのは不可能です。

まとめ:岡山理科大学獣医学部に人種差別疑惑は無い

  1. 韓国人受験生(とされる者)が面接で一律0点で不合格になったのは日本語会話能力が理由
  2. 推薦入試の話であって、それ以外の入試で実際に韓国人4人が合格している
  3. 現在の1年生・2年生にも韓国人留学生は多数在籍している
  4. そもそも岡山理科大学獣医学部は韓国で入学説明会を開催して留学生獲得に意欲を示していた
  5. 獣医学部の筆記試験で韓国人受験生が全員選択していた英語と数学は解答に日本語能力をさほど要しない
  6. 筆記試験で優秀な成績だとしても面接では異なる語学能力を発揮する必要があるので、その能力が大学の講義についていくためには低すぎた、或いは他の受験生と著しく差があったのなら0点を付けられても当然

現段階で岡山理科大学獣医学部に人種差別疑惑は起こり得ません。

常識の話。

面接で話した内容が見事な日本語であり、受け答えも見事なものだったにも関わらず0点にされていたという、ダイレクトな事実が明らかになれば別ですが。

以上

「韓国が日本の入国規制の対抗措置で放射能汚染地域指定を検討」報道の疑問:新型コロナCOVID19

「韓国が日本の入国規制の対抗措置で放射能汚染地域指定を検討」

こういう報道がありますが、まぁ静観しておくのが無難です。

「韓国が放射能汚染地域の指定をして報復することを検討」という報道

세계 절반이 한국발 입국제한 중인데…일본에만 맞대응 이유 | 한경닷컴魚拓

외교부는 일본에 대한 방사능 오염지역 지정이나 여행경보 격상 등을 검토하고 있는 것으로 알려졌다. 이 조치가 현실화되면 우리나라가 입국제한에 보복을 가하는 첫 번째 사례가 된다.

外交部は日本の放射能汚染地域の指定や旅行警報改善などを検討していることが分かった。この措置が現実化されると、韓国が入国制限に報復を加える最初の事例となる。

NAVERで引用されている「韓国経済」のこの記事がどうやら「韓国が放射能汚染地域の指定をして報復することを検討」という報道の発端と思われます。

しかし、他の大手紙ではまったくこの手の話に言及がなく、「相互主義に基づく対応」という論調であることから、これはフェイクニュースの可能性があります。

韓国の放射線量は日本の3倍

韓国の放射線量は韓国原子力安全技術院(KINS)のページを見ればわかりますが、日本の東京よりも韓国のソウルは3倍の数値を出しています。

放射能汚染地域に日本を指定したならブーメランにもほどがあり、国際社会からの理解も得られないので、仮に本当に検討を仄めかしていたとしてもやらないでしょう。

韓国の原発の海洋放出放射線量も日本の数倍以上

日本維新の会の足立議員によれば韓国の原発から放出されているトリチウム量は、日本の福島第一原発の3倍~8倍とのことです。

なお、「6倍」であると指摘している記事があり、そこは韓国の月城原発との比較であるということでした。

以上

傷害罪?自宅待機無視で飲食店訪れた感染男性「ウイルスばらまいてやる」悪戯?

自宅待機無視で飲食店訪れた新型コロナウイルス感染男性

愛知県で新型コロナウイルスへの感染が判明した後に飲食店を訪れていた男性が「ウイルスをばらまいてやる」などと話していたことが分かりました。

これは何らかの犯罪行為になるのでしょうか?

自宅待機無視で飲食店訪れた感染男性「ウイルスばらまいてやる」

“自宅待機無視”の感染男性「ウイルスばらまいてやる」 飲食店2軒訪れ「感染してる」と話し騒ぎに - FNN.jpプライムオンライン

愛知県蒲郡市で新型コロナウイルスへの感染が判明した後に飲食店を訪れていた50代の男性が、家族に「ウイルスをばらまいてやる」などと話し、外出したことが新たにわかりました。

自宅待機無視で飲食店訪れた感染男性は、「ウイルスをばらまいてやる」などと話していたので、これが何らかの犯罪行為になるのではないか?犯罪行為にしないといけないのではないか?と思う人が多いようなのでちょっと検討してみました。

追記:フィリピンパブの動画からは詐欺罪の可能性も?

「俺は陽性だ」蒲郡「コロナばらまき男」のフィリピンパブ”犯行現場”動画 | 文春オンライン

男性の来店直後にママがアルコールを男性の手にかけていたことから、感染症に罹患しているか否かはサービス提供を行うかどうかを決める重要な事項であり、それを偽って接客サービスを受けたことから詐欺罪に問われる可能性があります。

感染症法やその他の感染症に関する法律の罰則規定

感染症法やその他の感染症に関する法律において罰則が定められていることがありますが、今回のような場合において罰則が適用できる規定はありません。

病毒(ウイルス)に感染させる行為は傷害罪

実は、病毒(ウイルス)に感染させる行為は傷害罪になり得ます。

最高裁判所 昭和27年6月6日判決 昭和25(あ)1441

しかし、傷害罪は他人の身体の生理的機能を毀損するものである以上、その手段が何であるかを問はないのであり、本件のごとく暴行によらずに病毒を他人に感染させる場合にも成立するのである。従つて、これと見解を異にする論旨は採用できない(所論引用の判例は暴行を手段とした傷害の案件に関するものであつて、本件には適切でない。)
 同第二点について
 性病を感染させる懸念あることを認識して本件所為に及び他人に病毒を感染させた以上、当然傷害罪は成立するのであるから論旨は理由なき見解というべく、憲法違反の問題も成立する余地がない。

たったこれだけの判示ですが、2点重要部分があります。

  1. 傷害罪は他人の身体の生理的機能を毀損する者である以上、病毒を他人に感染させる場合にも成立する
  2. 性病を感染させる懸念あることを認識して本件所為に及び他人に病毒を感染させた以上、当然傷害罪は成立する

「本件所為」の中身を確認してませんが、性行或いは性向類似行為であれば傷害罪は成立するでしょう。

新型コロナウイルス感染男性は傷害罪になるのか?

新型コロナウイルスに感染したのに飲食店に行った男性は傷害罪になるのか?

実行行為性の問題:無症状の場合は何をしても不能犯?

この男性が発症していたのか、病原体保有が判明しただけだったのか。

報道(コロナ感染者「自分は陽性」、飲食店で吹聴か TBS NEWS)によれば目立った症状は無いということでした。

では、無症状病原体保有者の場合には感染性があるのか?

感染性が示唆されたとする報告もありますが、医学上は未だ明確な知見として確立してはいないようです。ただ、法的にどのように判断されるかは別問題です。

感染性が無いとするなら、何をしようが感染はしないので不能犯になります。普段の手指にも雑菌がいろいろついていますが、感染性があるとは言わないでしょう。

以下は感染性があると認められる仮定で記述します。

何の行為が問題か:因果関係はあるのか?

因果関係の問題が絡みますが行為をいくつか想定してみます。

  1. 飲食店に行った行為
  2. 手すりなどを不必要な程度にワザと触って病原体を残そうとする行為
  3. 誰かの体を不必要な程度にワザと触って病原体を残そうとする行為

以下は私の見立て。

1番はそれだけで誰かにコロナウイルスをうつすという実行行為にはならない(たとえ空気感染するものであっても、誰かとおなじ空間に居るだけで犯罪になるとするのはおかしい)

2番は実行行為となるか微妙。何かを触るという行為を凡そ処罰対象にすると何もできないということになるが、敢えて不必要に触る行為は捕捉されても良いように思える。ただし、対象が特定されていないので感染者が出た場合に因果関係も満たすとされるのはよほどのことが無い限り無理では?

3番は実行行為性を満たし、対象は特定されているので感染が確認されれば因果関係も満たす。(追記:感染が確認されなくとも暴行罪の可能性)。

結局、男性の行動の詳細が分かっていないため、現時点では傷害罪になるかは不明であり、無症状病原体保有者に感染性があるとされるかどうかも不明であるため、おそらく成立しないと思われます。 

業務妨害罪や軽犯罪法違反になるのか?

「病気をうつす行為」があったと仮定してそれに焦点を当てて検討してきましたが、それ以外にもこの男性の行動には問題があります。

“自宅待機無視”の感染男性「ウイルスばらまいてやる」 飲食店2軒訪れ「感染してる」と話し騒ぎに - FNN.jpプライムオンライン

また市の関係者によりますと、男性はタクシーで自宅を出て飲食店を2軒訪れ、そのうちの1軒で「新型コロナウイルスに感染している」などと話し、防護服を着た警察官が駆けつける騒ぎになりました

威力・虚偽の風説の流布・偽計、のいずれにも該当しないので刑法上の業務妨害罪には該当しません。

追記:フィリピンパブの様子からは「威力」が認定される可能性はある。

そこで、軽犯罪法1条31号「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者」に当たるかどうかですが、「悪戯」の意味内容や解釈の方向性については【松山大学論集 第 24巻 第 3 号 抜 刷2012 年 8 月 発行 刑法上の業務妨害罪と軽犯罪法上の業務妨害の罪との関係 今村暢好】を参照してください。

刑法上の業務妨害罪の補充規定であるという理解から解釈が限定されています。

この論文にある事例で近いのは、「B博物館等の主催に係るモナ・リザ画展示中,同画に向けて赤色塗料を噴出させて,被告人の周囲に居た一〇名程度の者の観覧を二,三秒間妨害しひいては展示の業務の円滑な運営を妨げた」というものでしょうか。

さて、「新型コロナウイルスに感染している」と話した態様はどうだったでしょうか?

カウンターで店主に対して打ち明けるようにして話したのか?

友人との会話で「いやー!実は俺、新型コロナウイルスに感染してんだよねー!」などとワザと周囲に聞こえるように叫ぶように言ったのか?

前者であれば軽犯罪法不適用の方向、後者であれば適用の方向の事情だと思います。

よって、現段階では判断不可能、ということになります。

まとめ

  1. 感染症法上の罰則規定は適用されない
  2. 傷害罪になるかは詳しい事情が不明だがおそらく成立しないと思われる
  3. 各種業務妨害罪にはあたらない
  4. 軽犯罪法上の「悪戯」に該当する可能性があるが、男性の行為態様による

犯罪でなくとも迷惑行為であることには間違いないです。

また、民事上の不法行為として店側から訴えられる可能性もあります。

これがインフルエンザでも同じだと思って行動するべきなんだと思います。

以上