事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

田中均「韓国大使冷遇はダメ、対話を尽くす外交の正道に戻れ」⇒正道が通じないからでしょ 突っ込み殺到

田中均、外交の正道

日本にだけ非対称に過大な要求をする元外交官。

田中均「韓国大使冷遇はダメ、対話を尽くす外交の正道に戻れ」

魚拓

元外交官で、北朝鮮との拉致被害者返還交渉に携わった田中均 氏が「韓国大使冷遇で事態が動くとは考えられない、対話を尽くす外交の正道に戻ってほしい」とツイート。

これには突っ込みが殺到しました。

拉致被害者を北朝鮮に返そうとした元外交官の田中均がTwitterを始める|Nathan(ねーさん)|note

韓国には正道が通じなかったからでしょ、と突っ込み殺到

田中均の言う「対話で主張を尽くし問題解決にあたるという外交の正道

これはその通りだと思います。

しかし、韓国相手にはそれが通用しなかった、どころか、逆効果だったわけです。

 「冷遇」も「対話」の一種ですよね?

この人は面と向かって言葉を交わす事だけが対話だと言ってるんだけど、外交とかの以前のレベルでは?

これでは、外務省はコミュニケーションの仕方は多種多様なんだという、人間関係・国家関係の基本中の基本を無視してきたと思わざるを得ない。

こうした「一般論としては一片の間違いのない正当な主張だが、それを全ての個別事案に当てまるかの如く主張する」というのは、詭弁の一種だろうと思うのです。

「事態は動きつつあるだろ」という指摘も

韓国側に「日本の怒り」が伝わり、微妙な反応の変化が出ているのは事実でしょう。

駐日韓国大使 茂木外相といまだ面会できず=日本が「冷遇」か | 聯合ニュース

茂木外相、対話言及の韓国大統領演説「評価できず」 - 産経ニュース

これまでも河野外務大臣(当時)が韓国大使に対して、韓国の輸出管理違反に関連する相手の態度に「失礼だ」と叱責するなど、「冷遇」は今回だけのものではありません。

「韓国政府に向かって言ってますよね?」「こちらから手を差し伸べる必要は無い」

対話をするにしても、それは韓国側から行うのが筋です。

そうでなければ、わざわざ日本から手を差し伸べる必要は無い。

これまでのツッコミも含めて、こうした意見は、近年の日韓関係の文脈を押さえた上での指摘であり、その前提を踏まえなければならないでしょう。

2021年時点の日韓関係の文脈

  1. 1983年~慰安婦問題:吉田清治証言という嘘を発端に1993年、金学順(キム・ハクスン)が女子挺身隊として強制連行されたと事実誤認の主張で慰安婦問題が加速
    ⇒2014年12月、朝日新聞が吉田証言記事の撤回を発表・謝罪
    ⇒2020年前後、金学順証言を報じた朝日新聞記事を書いた植村隆の記事に事実誤認があると裁判所も認定、2021年には最高裁で植村の「捏造」認定が確定
  2. 1993年:慰安婦問題に関する河野談話。日韓政府の合意のもと、道徳的責任の趣旨で慰安婦慰労金資金を拠出。「女性のためのアジア平和国民基金」を作り慰労金事業。しかし、韓国挺対協の反対で元慰安婦の基金受領を妨害。2002年、韓国内での慰労金支給を終結。
  3. 2015年慰安婦合意:アメリカを証人として「最終的且つ不可逆的に解決
    ⇒日本が「和解・癒やし財団」に10億円拠出するも韓国は日本との協議なしに解散を表明。韓国側の不履行状態
  4. 2018年10月徴用工訴訟大法院判決:日韓請求権協定の違反
    ⇒日本側が協定に基づく仲裁を申し入れるも応じず韓国側が「対話」を拒否
  5. 2018年12月日本EEZ内で韓国海軍による自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件
    ⇒謝罪なし。むしろ「日本側が低空飛行して脅威を与えた」と逆切れ。
  6. 2019年韓国国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)による「天皇は戦争犯罪人の息子」発言⇒苦しい言い訳のみ謝罪なし
  7. 2020年韓国慰安婦訴訟で原告から日本政府への請求を認める
    国際法上の主権免除原則からの逸脱
  8. 2021年:韓国大使に姜昌一(カン・チャンイル)就任も過去に反日発言だらけ
    ⇒2011年国後島を訪れ「ロシアの実効支配を確認した」と述べる
    ⇒2020年10月、韓国政府の天皇陛下への呼称に関し「日王と呼ぶべき」と発言、自身も長年にわたり再三使ってきた。
    ⇒慰安婦問題に関して「いつか日王や首相が来て跪いて謝罪するだろう」

2021年時点の日韓関係の文脈はこうなっています。

こうした数々の「狼藉」を韓国側が繰り返し、「対話」を拒否してきたのだから、日本から何かしなければならないということではなく「ボールは韓国側にある」わけです。

◆吉田証言・金学順証言・河野談話関係

植村隆、西岡力訴訟でも最高裁で上告棄却:慰安婦問題に関する金学順証言 - 事実を整える

東京高裁「金学順の日本軍強制連行は事実と異なる・植村隆の捏造は真実」 - 事実を整える

◆レーダー照射事件関係

防衛省まとめ:韓国海軍艦艇によるP1哨戒機への火器管制レーダー照射事件 - 事実を整える

韓国軍の映像公開が論破済みだった件:[국방부] 일본은 인도주의적 구조작전 방해를 사과하고 사실 왜곡을 즉각 중단하라 - 事実を整える

韓国国防部が支離滅裂な見解を発表:レーダー照射事件 - 事実を整える

◆徴用工訴訟大法院判決関係

徴用工問題とは:朝鮮人戦時労働者と日韓請求権協定のまとめ - 事実を整える

韓国徴用工:日韓請求権協定の個人の請求権に関する河野太郎外務大臣の解説の解説 - 事実を整える

西松建設の中国人強制連行訴訟最高裁判決を韓国の徴用工訴訟に敷衍するフェイク - 事実を整える

◆韓国慰安婦訴訟関係

主権免除について:韓国慰安婦訴訟なぜ日本は控訴しないのか?|Nathan(ねーさん)|note

なぜか無視されるギリシャ「特別最高裁」のドイツの主権免除を肯定した判決:リドリキ村事件訴訟=マリゲロス対ドイツ連邦共和国事件|Nathan(ねーさん)|note

◆カンチャンイル関係

自称「知日派」の駐日韓国大使、過去に「トンデモ反日発言」 “使える”人物になる可能性も | デイリー新潮

以上